Ep.6
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「……。深雪、わりぃ。カメラあるし話はまた後で聞く。いや、聞かせろ。」
フッと笑うと少し離れて手紙をしまい、私を立ち上がらせる。
「深雪は、どんな音楽が好きなんだ?」
「…曲名は分からないんだけどこれが好き。」
鼻歌で奏でる。
「…っ。…なんだその曲…下手くそだな。」
「下手じゃないよ。真っ直ぐで誰かさんみたいな音楽でしょ?」
それは間違いなく蘭丸と出会ったあの雨の日の歌。
「…おまえ…いつの間にか悪い女になったな…。」
「…蘭丸の知らない私が5年もいれば変わるでしょ。」
お互い知らないことがあるから語れることも沢山ある。
それから、レコードを聞いたりベースの弾き語りを目の前で見れたりとか緊張はあっという間に吹き飛んでた。
「…そろそろいい時間だな。飯でも作るか。」
「あっ、蘭丸のウワサ。オムライスがいい!」
私は知らないが、バイトの洋食屋でコックをやってたと聞いたことがある。
その時の得意料理がオムライス。らしい。
「すげぇな…どっからその情報いれんだよ…おまえは…。」
「あはは、私言ったよ、蘭丸が蘭丸の音を信じるなら私はどこにいても貴方を見つけるって。それの一環」
こんな所まできて成就するなんて頑張れる事は頑張り続けて良かったと最近は仕事でも思ったし、報われる。
「…ったく、本当におまえはいい女になったな…いいぜ。深雪にだけ。特別な。」
フライパン裁きが尋常じゃなく、綺麗に出来上がっていた。
「ほわあ~いい匂い!絶対美味しい!」
「ったりめえだろ。おれが作ったんだぜ。味わえよ。」
「もちろん!あ、いただきます!」
「おう。いただきます。」
2人で手を合わせて頂く。
「ん~おいひい~!」
「口に入れて喋んな!無くなってから喋れ!」
おかんかな…。こんなとこも蘭丸らしいな。
でも本当に美味しいしまた食べたいと思ってしまう。
今日で最後って言葉が苦しい。
ココ最近で1番笑ってるし、何もかも忘れられていた。トラウマのことも。
突然現実に戻ってきた瞬間、嫌になる。
わがままだなあ…蘭丸のそばにいたいなんて。
そして夜、あっという間を感じて
話しは花開くがおしまいはすぐ近くにやってくる。
「…深雪。」
急に色っぽい声出さないでよ…。
何しても様になるんだから…。アイドル様様だ…。
「ら、蘭丸…?」
トサッと布団に倒される。
その時、蘭丸があの時の被さってきたオトコに見えた。
「ひっ…や、やめて…っ…おねが、い」
「っ深雪…?」
「た、たったすけ、て…、ら、んまる…っ」
突然のことで彼も事情なんて分からない。
「深雪。おれはここにいる。ゆっくり深呼吸しろ。」
だめだ、蘭丸に見えてない。
呼吸は荒くなる。
「…落ち着け。深雪。おまえの目に映るのは誰だ。」
私の目を食べてしまうくらい射抜いてくる。
そのまま、口付けされる。
「え…らんまる…。」
「落ち着いたか…?…大丈夫だろ。カメラの死角だったから。」
「撮影お疲れ様でした!!」
その声にギシリとベッドを鳴らして彼はどける。