Ep.6
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
朝から支度をする。
決心を決めた日から1ヶ月。
仕事は1週間後には復帰した。
編集部や東雲くんにはある程度事情を伝えていたらしく、香山さんを介すことが多くなった。
皆メモ越しに
無理すんなよ!ってくれたり編集長もゆっくりでいい。また頑張ってこう。なんてくれたり。
東雲くんなんて
先輩と話せなくなってから好きがもっと溢れました。
少しずつでもいいです。また構ってください。
なんてくれる。
だからトラウマを少しづつ克服できる環境下で本当によかった。
私のことを悪くいう言葉はめっきり届かなくなったのも大きい。
私が出来ることを少しずつでもやって取り戻すんだ。
「香山さん。ちょっと席外します。」
「大丈夫?私行こうか?」
こうやって心配してくれる香山さんの存在が大きかったのかもしれない。
「大丈夫です!書類渡すだけなので!」
みんなと話したくない訳じゃない。
ただあの時の記憶がまだ鮮明に出てきてしまうから
「編集長、これ。確認お願いします。」
サッと机に置いて戻る。
これだけのことで皆喜んでくれるから
なんというかむず痒かった。
ちらっと編集長を見ると笑ってくれたのを見て
良かったと思った。
「何渡したの?編集長の顔がニヤけてるわ」
「メモに、今度、もう少しマシになったら1人酒に付き合ってください。奢りで。って書きました」
「そうね~先に私と記念に飲みましょうよ、もちろん奢るから、ね?」
「香山さんともぜひ飲みたいですね!」
20になった私はそんなことを言っていた。
法律上でも大人になった私。
もう見えないなんて逃げない。
直面してくと決めたから。
そして、今日は蘭丸に全てを告げる日。全てを終わらせる日。
蘭丸に沢山の感謝を込めた手紙は
今までにないくらい厚くなってしまった。
さようならもたくさん込めた。
貴方のことを好きになりすぎた
私の最後の言葉。
持つ手が震える。
正直蘭丸を前にして正常ではいられないだろう。
トラウマの件もある。
でもこれで最後にするから全ては関係なくなるだろう。
貴方をキラキラにする人が現れることを信じて。
もう。貴方だけの音にならないように。
貴方の音に最後の後押しできるように。
「すみません。当選した…」
「あ、お待ちしてました!白鷺深雪さんですよね!」
とても笑顔で対応されたのもあって震えることはなかった。
「お、きたか。」
着いたそこには盛大なセットが施されていた。
すごい。ここで1日…蘭丸と恋人になるんだ。
というか目の前に…現役アイドル日向龍也さんがいるんだけど…な、なんで?
「挨拶がまだだったな。日向龍也だ。あいつが悪さしねえか見るだけだからあんま気にしないでくれ。」
「あっ、え、と、白鷺深雪です…っよろしくお願いしま、す」
男に加えてアイドルなんて委縮してしまう。
「肩の力抜け。まあ無理があるだろうが…。少なくとも危害は絶対加えねえから安心しろ。な?」
ぽんっと肩を叩かれてその場をあとにする日向さん。
震えたけど話せた…。少しはマシかな…。
「白鷺さん!セット入ります!」
こちらへと促されて鏡の前に座る。
「綺麗なお顔されてますね~ちょっとだけ赤み足しますね!」
「へっ!?いやいや!全然です!」
「白鷺さん、モテるんじゃないですか~?」
「そんなですよ~仕事で今は手一杯なので…!」
「黒崎さんも少しは優しい目をしてくれるといいんですけどね…」
はあ…とため息。蘭丸はいつの頃だったか、女性に対して冷たい目をするようになった。
理由はこの間巻き込まれたのもあって察しがつく。
蘭丸はただ音楽が好きなだけ。
それに邪な感情のまま近づいたのでもしたんだろう。
蘭丸は…したよね…さすがに…。
性格もぶっきらぼうなだけで優しい人だ。
顔もかっこいいし女の人がほっとかないだろう。
少しズキンとしたのは胸の内にしまう。
今日で終わりにするし、覚えてないなら覚えてないでそれでいい。
諦めも簡単につく。
でも想いは全部伝えろって柚月に言われたし…
頑張れ…私!
鏡の中の自分に言う。
「…蘭丸の魅力はそういうとこにもあるので私は気になりませんよ…」
決心を決めた日から1ヶ月。
仕事は1週間後には復帰した。
編集部や東雲くんにはある程度事情を伝えていたらしく、香山さんを介すことが多くなった。
皆メモ越しに
無理すんなよ!ってくれたり編集長もゆっくりでいい。また頑張ってこう。なんてくれたり。
東雲くんなんて
先輩と話せなくなってから好きがもっと溢れました。
少しずつでもいいです。また構ってください。
なんてくれる。
だからトラウマを少しづつ克服できる環境下で本当によかった。
私のことを悪くいう言葉はめっきり届かなくなったのも大きい。
私が出来ることを少しずつでもやって取り戻すんだ。
「香山さん。ちょっと席外します。」
「大丈夫?私行こうか?」
こうやって心配してくれる香山さんの存在が大きかったのかもしれない。
「大丈夫です!書類渡すだけなので!」
みんなと話したくない訳じゃない。
ただあの時の記憶がまだ鮮明に出てきてしまうから
「編集長、これ。確認お願いします。」
サッと机に置いて戻る。
これだけのことで皆喜んでくれるから
なんというかむず痒かった。
ちらっと編集長を見ると笑ってくれたのを見て
良かったと思った。
「何渡したの?編集長の顔がニヤけてるわ」
「メモに、今度、もう少しマシになったら1人酒に付き合ってください。奢りで。って書きました」
「そうね~先に私と記念に飲みましょうよ、もちろん奢るから、ね?」
「香山さんともぜひ飲みたいですね!」
20になった私はそんなことを言っていた。
法律上でも大人になった私。
もう見えないなんて逃げない。
直面してくと決めたから。
そして、今日は蘭丸に全てを告げる日。全てを終わらせる日。
蘭丸に沢山の感謝を込めた手紙は
今までにないくらい厚くなってしまった。
さようならもたくさん込めた。
貴方のことを好きになりすぎた
私の最後の言葉。
持つ手が震える。
正直蘭丸を前にして正常ではいられないだろう。
トラウマの件もある。
でもこれで最後にするから全ては関係なくなるだろう。
貴方をキラキラにする人が現れることを信じて。
もう。貴方だけの音にならないように。
貴方の音に最後の後押しできるように。
「すみません。当選した…」
「あ、お待ちしてました!白鷺深雪さんですよね!」
とても笑顔で対応されたのもあって震えることはなかった。
「お、きたか。」
着いたそこには盛大なセットが施されていた。
すごい。ここで1日…蘭丸と恋人になるんだ。
というか目の前に…現役アイドル日向龍也さんがいるんだけど…な、なんで?
「挨拶がまだだったな。日向龍也だ。あいつが悪さしねえか見るだけだからあんま気にしないでくれ。」
「あっ、え、と、白鷺深雪です…っよろしくお願いしま、す」
男に加えてアイドルなんて委縮してしまう。
「肩の力抜け。まあ無理があるだろうが…。少なくとも危害は絶対加えねえから安心しろ。な?」
ぽんっと肩を叩かれてその場をあとにする日向さん。
震えたけど話せた…。少しはマシかな…。
「白鷺さん!セット入ります!」
こちらへと促されて鏡の前に座る。
「綺麗なお顔されてますね~ちょっとだけ赤み足しますね!」
「へっ!?いやいや!全然です!」
「白鷺さん、モテるんじゃないですか~?」
「そんなですよ~仕事で今は手一杯なので…!」
「黒崎さんも少しは優しい目をしてくれるといいんですけどね…」
はあ…とため息。蘭丸はいつの頃だったか、女性に対して冷たい目をするようになった。
理由はこの間巻き込まれたのもあって察しがつく。
蘭丸はただ音楽が好きなだけ。
それに邪な感情のまま近づいたのでもしたんだろう。
蘭丸は…したよね…さすがに…。
性格もぶっきらぼうなだけで優しい人だ。
顔もかっこいいし女の人がほっとかないだろう。
少しズキンとしたのは胸の内にしまう。
今日で終わりにするし、覚えてないなら覚えてないでそれでいい。
諦めも簡単につく。
でも想いは全部伝えろって柚月に言われたし…
頑張れ…私!
鏡の中の自分に言う。
「…蘭丸の魅力はそういうとこにもあるので私は気になりませんよ…」