Ep.5
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「バイバイ。らんまる。また来るから。元気でいるんだよ」
猫を勝手に蘭丸呼びして帰路に着く
「…香山さん…本当にらんまるくんに会ってしまいました…嘘じゃ、なくなってよかった…。」
これでもう彼を彼だと認識出来なければいいのにって荒んだ心がいう。
先程のことを思い出せば、戻れなくなる気がした。
自己嫌悪の渦から。
「…おはようございます。」
だるい身体を動かして、今日も出勤だ。
向こうから、歩いてくるのは…
「あら、昨日はどうだった?」
ニヤニヤと明らかに分かっていた様子だ。
「誰にでも足開いちゃうビッチちゃんだもんね。貴方。」
耳打ちされる。
ゾッとした。私が何をしたというのか。
「…すみません。」
話すのも億劫で何も言わずに通り過ぎる。
そして一つ変わったことがあった。
今まで良くしてくれていた東雲くんや編集長を近くにすると震えてしまう。
いや男性全般だ。
間違いなく昨日の事がトラウマになってしまったようだ。
あまりの態度の差に、香山さんが心配してくれる。
でも、口には出来ない。したら目の前で吐いてしまいそうだから。
「…無理しなくてもいいから。もし何かあったなら私を通せばいいわ…。とりあえず今日は帰りなさい。」
「えっ…でも仕事が…」
「いいの。休みなさい。顔色が本当に良くないから。帰りがけ貴方の家に行くから、もし起きてたら出て頂戴。いいわね?」
編集長には、私が言っとくから。と添えて。
「…ご迷惑お掛けします…」
正直に言えば有難かった。
この体調のまま、この状態のまま、編集長にも東雲くんにも誤解を生みたくなかった。
でも外に出て、社会人という枷を外してしまえば
苦しさは薄れた。
「あ…らんまるいるかな…。」
公園に寄り道してみる。
「らんまる~」
呼んでみるけどそう簡単に来るわけないか。と思いながらベンチに座ることにした。
そのままウトウトして眠ってしまったようだ。
「はっ!?やばい!今何時!!?」
焦って時計を見るが先程から1時間程度しか進んでいなかった。
安心すると膝の上の黒猫のあたたかさに気付く。
「…あ…。」
らんまるだ。この子、人懐っこいなあ。
蘭丸とは大違い。ふふふって撫でてると
らんまるは起きたみたいで、大きな欠伸をした。
「おはよう、らんまる。」
にゃあんと、ひと鳴き。
まるで、おはようと返してくれたみたいに。
「あのね、私、もう…苦しいんだ。」
「仕事も…蘭丸のことも…私を必要としてくれる人の為に何も出来ない。」
「…しんでしまいたい…。」
心からの、誰にも言えなかった言葉がポロリと出てしまった。
そしたらもう溢れて止まなかった。
涙が止まらなかった。
私はもう頑張って来れたんじゃないかな。
これだけやれば誰も
責めなくなるんじゃないかな。
猫を勝手に蘭丸呼びして帰路に着く
「…香山さん…本当にらんまるくんに会ってしまいました…嘘じゃ、なくなってよかった…。」
これでもう彼を彼だと認識出来なければいいのにって荒んだ心がいう。
先程のことを思い出せば、戻れなくなる気がした。
自己嫌悪の渦から。
「…おはようございます。」
だるい身体を動かして、今日も出勤だ。
向こうから、歩いてくるのは…
「あら、昨日はどうだった?」
ニヤニヤと明らかに分かっていた様子だ。
「誰にでも足開いちゃうビッチちゃんだもんね。貴方。」
耳打ちされる。
ゾッとした。私が何をしたというのか。
「…すみません。」
話すのも億劫で何も言わずに通り過ぎる。
そして一つ変わったことがあった。
今まで良くしてくれていた東雲くんや編集長を近くにすると震えてしまう。
いや男性全般だ。
間違いなく昨日の事がトラウマになってしまったようだ。
あまりの態度の差に、香山さんが心配してくれる。
でも、口には出来ない。したら目の前で吐いてしまいそうだから。
「…無理しなくてもいいから。もし何かあったなら私を通せばいいわ…。とりあえず今日は帰りなさい。」
「えっ…でも仕事が…」
「いいの。休みなさい。顔色が本当に良くないから。帰りがけ貴方の家に行くから、もし起きてたら出て頂戴。いいわね?」
編集長には、私が言っとくから。と添えて。
「…ご迷惑お掛けします…」
正直に言えば有難かった。
この体調のまま、この状態のまま、編集長にも東雲くんにも誤解を生みたくなかった。
でも外に出て、社会人という枷を外してしまえば
苦しさは薄れた。
「あ…らんまるいるかな…。」
公園に寄り道してみる。
「らんまる~」
呼んでみるけどそう簡単に来るわけないか。と思いながらベンチに座ることにした。
そのままウトウトして眠ってしまったようだ。
「はっ!?やばい!今何時!!?」
焦って時計を見るが先程から1時間程度しか進んでいなかった。
安心すると膝の上の黒猫のあたたかさに気付く。
「…あ…。」
らんまるだ。この子、人懐っこいなあ。
蘭丸とは大違い。ふふふって撫でてると
らんまるは起きたみたいで、大きな欠伸をした。
「おはよう、らんまる。」
にゃあんと、ひと鳴き。
まるで、おはようと返してくれたみたいに。
「あのね、私、もう…苦しいんだ。」
「仕事も…蘭丸のことも…私を必要としてくれる人の為に何も出来ない。」
「…しんでしまいたい…。」
心からの、誰にも言えなかった言葉がポロリと出てしまった。
そしたらもう溢れて止まなかった。
涙が止まらなかった。
私はもう頑張って来れたんじゃないかな。
これだけやれば誰も
責めなくなるんじゃないかな。