Ep.4
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「……っ。」
ここまでひたむきにやってきたはずだ。
私自身の気持ちを無視してでもここまで来たはずだ。
「白鷺さんは頑張ってます。俺は知っています。香山さんも…編集長も…部の皆さんも。知っています。
でも…俺は…貴方にはあんな声…聞かせたくないんです。」
「東雲くんってみんなに優しいよね。ありがとう。もう大丈夫だから。戻るね。」
何か嫌な予感がして、踵を返す。
それは彼の手が許さなかった。
「…すみません。言うつもりはなかったです。でも貴方が好きです。俺。」
かァァァと顔に熱が集まるのを感じる。
これが好きって言葉と気持ちなんだ。
むず痒い。
「ごめんなさい。東雲くん。私…誰も好きになれないし、好きになってもらう権利もない。」
顔が見れない。
だって今告白されて
思いついたのは東雲くんじゃない。
私の頭を力加減もなく撫でてくれた
蘭丸
だった。
こんな汚い感情のまま東雲くんの顔は見れないし
蘭丸にも会えない。
早く蓋を閉めさせてよ。
「…誰かの代わりでいいです!俺は…それで…いちばん近くに白鷺さんが居てくれれば、俺はそれでも!」
「…東雲くんは優しすぎるよ…。」
代わりなんて
そんなこと出来るわけない。
彼にそんなこと出来ないし、
蘭丸の手が欲しいって思っちゃったから。
「…ありがとう。東雲くんは私の大切な後輩、だよ。」
そのまま抜け出すように出た。
「なんで泣いて帰ってくるのよ…」
「ごめんなさ、い…。」
まさか言える訳もなく。
「…深雪ちゃん。誰かに話すと楽になるわよ。」
優しく撫でてくれる手すら私には勿体ない。
もう聞こえるんだもん。
「あらあら~次は香山さん?」
「本当になんで高卒なんかが激戦区の雑誌編集部に入れるわけ?」
ダメだ。頭が悪い方にしか向かない。
こういう時は空っぽにしないとキャンバスが濁る。
キレのない色は最悪だ。
「……そう。」
察してくれたのがわかる。
でも何も起こしたくない。今ここで崩れ去ってしまったら私が積み上げたものは、蘭丸に誇れる自分がなくなってしまう。
「か…香山さん、大丈夫です。これくらいでへこたれてたら務まんないですから」
まるで納得する気を感じない。
「ごめんなさいね。私も育てた子は大事なのよ。」
カツカツとヒール音を鳴らして
根源に向かった。
「香山さんっ!」
そんな声も虚しく香山さんは向かっていた。
「人に文句つけてる暇あるなら今すぐ作家から貰ってきなさいよ。貴方達、遅れの常習犯でしょ。」
「そっ、それは…作家が」
「それを間に合わせんのが貴方達の仕事よ?甘えないで頂戴?この子は甘えずにここまで来てるのよ。」
「貴方達より貴重な人材を潰すのは辞めてくれるかしら?」
ズバッと言い抜けた。
取り巻きもあっという間にいなくなった。
「ふう。ああいうのはさっさと手を打つのがいいのよ。私は少なくとも貴方を見捨てないから。ついてくるでしょ?あなたなら。」
「か、っかやまさぁん…!」
「汚いわよ~。本当は可愛いんだから。東雲くんにでも慰めて貰えば?あ、編集長でもいいかもね?」
ふふふって笑ってそんなこというけど溢れたら最後。
名前は出てしまう。
「あ、っ頭撫でられっるなら、っ蘭丸がいっいで、す…!」
「え?」
「え?…っは!?」
ここまでひたむきにやってきたはずだ。
私自身の気持ちを無視してでもここまで来たはずだ。
「白鷺さんは頑張ってます。俺は知っています。香山さんも…編集長も…部の皆さんも。知っています。
でも…俺は…貴方にはあんな声…聞かせたくないんです。」
「東雲くんってみんなに優しいよね。ありがとう。もう大丈夫だから。戻るね。」
何か嫌な予感がして、踵を返す。
それは彼の手が許さなかった。
「…すみません。言うつもりはなかったです。でも貴方が好きです。俺。」
かァァァと顔に熱が集まるのを感じる。
これが好きって言葉と気持ちなんだ。
むず痒い。
「ごめんなさい。東雲くん。私…誰も好きになれないし、好きになってもらう権利もない。」
顔が見れない。
だって今告白されて
思いついたのは東雲くんじゃない。
私の頭を力加減もなく撫でてくれた
蘭丸
だった。
こんな汚い感情のまま東雲くんの顔は見れないし
蘭丸にも会えない。
早く蓋を閉めさせてよ。
「…誰かの代わりでいいです!俺は…それで…いちばん近くに白鷺さんが居てくれれば、俺はそれでも!」
「…東雲くんは優しすぎるよ…。」
代わりなんて
そんなこと出来るわけない。
彼にそんなこと出来ないし、
蘭丸の手が欲しいって思っちゃったから。
「…ありがとう。東雲くんは私の大切な後輩、だよ。」
そのまま抜け出すように出た。
「なんで泣いて帰ってくるのよ…」
「ごめんなさ、い…。」
まさか言える訳もなく。
「…深雪ちゃん。誰かに話すと楽になるわよ。」
優しく撫でてくれる手すら私には勿体ない。
もう聞こえるんだもん。
「あらあら~次は香山さん?」
「本当になんで高卒なんかが激戦区の雑誌編集部に入れるわけ?」
ダメだ。頭が悪い方にしか向かない。
こういう時は空っぽにしないとキャンバスが濁る。
キレのない色は最悪だ。
「……そう。」
察してくれたのがわかる。
でも何も起こしたくない。今ここで崩れ去ってしまったら私が積み上げたものは、蘭丸に誇れる自分がなくなってしまう。
「か…香山さん、大丈夫です。これくらいでへこたれてたら務まんないですから」
まるで納得する気を感じない。
「ごめんなさいね。私も育てた子は大事なのよ。」
カツカツとヒール音を鳴らして
根源に向かった。
「香山さんっ!」
そんな声も虚しく香山さんは向かっていた。
「人に文句つけてる暇あるなら今すぐ作家から貰ってきなさいよ。貴方達、遅れの常習犯でしょ。」
「そっ、それは…作家が」
「それを間に合わせんのが貴方達の仕事よ?甘えないで頂戴?この子は甘えずにここまで来てるのよ。」
「貴方達より貴重な人材を潰すのは辞めてくれるかしら?」
ズバッと言い抜けた。
取り巻きもあっという間にいなくなった。
「ふう。ああいうのはさっさと手を打つのがいいのよ。私は少なくとも貴方を見捨てないから。ついてくるでしょ?あなたなら。」
「か、っかやまさぁん…!」
「汚いわよ~。本当は可愛いんだから。東雲くんにでも慰めて貰えば?あ、編集長でもいいかもね?」
ふふふって笑ってそんなこというけど溢れたら最後。
名前は出てしまう。
「あ、っ頭撫でられっるなら、っ蘭丸がいっいで、す…!」
「え?」
「え?…っは!?」