Ep.4
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でもなんでだろう。
素直に喜べないのは。
なんで嫌だって。
見ないで。
って思うんだろう。
好きだよ。大好きなの。心底惚れてるよ。彼の音に。
でもそれはファンだから。
なんで今悲しくなるの?
まるでそれは誰にも取られたくない、独占欲が
私の中で渦巻いてしまったような。
そんな。感覚。
目が覚めるように口元を覆った。
「なに、考えてるの…?」
そんな思考に嫌気がさした。
足早にその場を離れる。
どうやって帰ったのかはもう覚えていない。
玄関に入るなりペタンと座り込む。
楽しかった打ち上げの後にこんな最低なこと思ってしまうなんて。
ダメ。ダメ。頭に訴える。
あの時、屋上で叫んだのはファンが伝える好きだったはずだ。
もっと有名になって欲しいからだ。
彼のもので溢れてる私の部屋。
黒崎蘭丸のグッズはずっと集めてる
ただ5年前のサインだけは
いつも手帳に挟んで持っていた。
またおまえに会えるのを楽しみにしてる。
その言葉が苦しくなった。
…私は貴方に会いたいの…。
会ってどうするの?こんな汚い感情のまま会えるの?
会えるわけない。
会っちゃ、いけないんだ。
思い出にしなくちゃいけないんだ。
彼との思い出は思い出にしなくちゃ。
初めて蓋をしようと思った。好きを伝えるより難しい気すらした。
でもそんな気持ちをこじ開けようとする、
神様は意地悪だ。
この手紙が届いたのを見てそう思った。
翌日、重い身体を動かして昨日郵便受け見なかったと思ってみたら
アイドルと1日恋人体験の出版社から
当選という文字と相手の文字が書いてあった。
「おはようございます。」
「あら、深雪ちゃん。おはよう。今日は早めね」
笑顔でこちらを向いてくれる香山さん。
それすら今は眩しかった。
「少し飲み物買ってからやりますね」
「うん、気にしないで。急ぎじゃないもの。それよりその腫れた目、冷やしなさい。」
バレるの早いかな…さすが香山さん…。
向かった場所はもう先客達がいた。
あまりゆっくり出来ないかな…。
「…ええ!あの子編集長にも手を出してるの!?」
「みたいよ?昨日2人でご飯行ったんだって~」
「生意気よね。高卒のくせに。」
「それよ。コンペ作品落ちちゃえばいいのにね。」
…。
「あっ白鷺さん!!」
「…し、東雲くん…おはよう。」
「おはようございます!朝から会えるなんてラッキーでした!」
「本人いるの!!?」
「やばっ…いこ!」
横を過ぎ去る私のことを言っていたであろう2人を横目に東雲くんは何を悟ったんだろう。
「白鷺さんの作品良いとこまで言ってるって蓮見さんが言ってましたね、俺そういう人凄く尊敬してます!」
この子、なんていい子なんだろう。
歳で言えば彼の方が歳上だ。
彼は大卒だから。
「あはは…どうだろう、落ちちゃうかもだし…東雲くんに言われるほど尊敬される人じゃないでしょ。私。」
「…白鷺さん。俺、白鷺さんのそういうとこ好きです。初めて触れられた時から。でももっと出していいと思います。白鷺さんは凄いこと。」
素直に喜べないのは。
なんで嫌だって。
見ないで。
って思うんだろう。
好きだよ。大好きなの。心底惚れてるよ。彼の音に。
でもそれはファンだから。
なんで今悲しくなるの?
まるでそれは誰にも取られたくない、独占欲が
私の中で渦巻いてしまったような。
そんな。感覚。
目が覚めるように口元を覆った。
「なに、考えてるの…?」
そんな思考に嫌気がさした。
足早にその場を離れる。
どうやって帰ったのかはもう覚えていない。
玄関に入るなりペタンと座り込む。
楽しかった打ち上げの後にこんな最低なこと思ってしまうなんて。
ダメ。ダメ。頭に訴える。
あの時、屋上で叫んだのはファンが伝える好きだったはずだ。
もっと有名になって欲しいからだ。
彼のもので溢れてる私の部屋。
黒崎蘭丸のグッズはずっと集めてる
ただ5年前のサインだけは
いつも手帳に挟んで持っていた。
またおまえに会えるのを楽しみにしてる。
その言葉が苦しくなった。
…私は貴方に会いたいの…。
会ってどうするの?こんな汚い感情のまま会えるの?
会えるわけない。
会っちゃ、いけないんだ。
思い出にしなくちゃいけないんだ。
彼との思い出は思い出にしなくちゃ。
初めて蓋をしようと思った。好きを伝えるより難しい気すらした。
でもそんな気持ちをこじ開けようとする、
神様は意地悪だ。
この手紙が届いたのを見てそう思った。
翌日、重い身体を動かして昨日郵便受け見なかったと思ってみたら
アイドルと1日恋人体験の出版社から
当選という文字と相手の文字が書いてあった。
「おはようございます。」
「あら、深雪ちゃん。おはよう。今日は早めね」
笑顔でこちらを向いてくれる香山さん。
それすら今は眩しかった。
「少し飲み物買ってからやりますね」
「うん、気にしないで。急ぎじゃないもの。それよりその腫れた目、冷やしなさい。」
バレるの早いかな…さすが香山さん…。
向かった場所はもう先客達がいた。
あまりゆっくり出来ないかな…。
「…ええ!あの子編集長にも手を出してるの!?」
「みたいよ?昨日2人でご飯行ったんだって~」
「生意気よね。高卒のくせに。」
「それよ。コンペ作品落ちちゃえばいいのにね。」
…。
「あっ白鷺さん!!」
「…し、東雲くん…おはよう。」
「おはようございます!朝から会えるなんてラッキーでした!」
「本人いるの!!?」
「やばっ…いこ!」
横を過ぎ去る私のことを言っていたであろう2人を横目に東雲くんは何を悟ったんだろう。
「白鷺さんの作品良いとこまで言ってるって蓮見さんが言ってましたね、俺そういう人凄く尊敬してます!」
この子、なんていい子なんだろう。
歳で言えば彼の方が歳上だ。
彼は大卒だから。
「あはは…どうだろう、落ちちゃうかもだし…東雲くんに言われるほど尊敬される人じゃないでしょ。私。」
「…白鷺さん。俺、白鷺さんのそういうとこ好きです。初めて触れられた時から。でももっと出していいと思います。白鷺さんは凄いこと。」