Ep.3
夢小説設定
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「もしもし?どうしたの?夕方からだけど…」
"…関係ないでしょ。柚月の声が聞きたかったんだから。"
「デビューの日なんだから生で聞きに行くに決まってるじゃん!」
"ははは。知ってる。今日は深雪ちゃんと一緒なの?"
「そうだよ~確かエグの後のバンドで出るってヤナさんが言ってたらしくて。見に行くって!」
"そう。蘭丸も気付くといいね。"
「ん?深雪にってこと?」
"んーそういう事じゃなくて、誰かに愛されるってこと。"
「…そうだね。この電話越しの貴方みたいにね」
大学の門をくぐる。
今は青葉が増える時期にきている。
過ごしやすい日々だ。
私はあれから悩みに悩んでた進路を大学に向かった。
心理学科に入りに。
もっと誰かの心に触れて助けたいって思った。
あの言葉ではなくもっと違う言葉で
誰かを助けられたらと思って。
そしてまた後で。と電話を切り
その人の名前を刻むディスプレイを見る。
夜弦
彼の1番近いところで応援し続けるんだ。
私は彼を誰よりも支えられる。
そう思ってここまで来れた。
もちろん今は中々に愛されていると思う…。
ふふふって笑いながら
足取りを軽やかに向かう。
いつものハコへ。
彼がインディーズからプロデビューを果たした。
最後のハコ。
デビューはここでと彼が強く推したらしい。
私が彼に出会ったのはここだ。
思い出ばかりのハコ。
たくさんの歌声に魅入った。
バンドマンの現実を知った。
でもその中での弱さを知った。
支えたいと思った。
大好きを伝えた場所で、
大好きを伝えられた場所だ。
はやく夜弦に会いたいな。
またあの声と歌で私を捕らえてほしい。
また光を当てるから。
ああ、そういえば…深雪は…まだかな?
忙しそうだしなあ…
とまあ、私は大学に入り彼氏なんておこがましいけどそんな人も出来、順風満帆なデビューを果たしている。
それは深雪が支えてくれたのもある。
そんなあの子は……今……。
プルルルル
機械音に反応して
そのまま出る。
「あ、深雪?私そろそろ着くよ~!」
"……!!"
「急がなくていいよ!安全にね!今日も大好きを沢山伝えに行こう!!!」
今日も元気に柏木柚月は大好きを伝えに行きます!