青鬼様
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
夜の闇とはまた違った暗い世界に差した光に、思わずたじろぐ事によって浮上する意識と、暖かい体温。目を開けば、辺りは既に陽の光に照らされていた。
覚醒しきっていない頭でぼんやりと思い出していた。
あの時感じたものは何だったのか。
しかしそれは突然がなり立てた腹の虫によって遮られた。
空気を読むことの出来ないこの腹の虫を静かにさせるため、俺は自室を出て居間へと向かった。
階段を降りる途中で漂ってくる良い匂いと包丁とまな板のぶつかる軽快な音。
台所を覗けば、そこに居るのは当然ばあちゃんで、朝ごはんを作っている最中だった。
「ばあちゃん、おはよう」
「おはよう、悠ちゃん。昨日はよく寝られたかい?」
「うん、途中何かいたような気がしたけど、結局何もなかったし」
「そうかい、何もなくて本当に良かった」
少しだけ悲しげな表情を浮かべたばあちゃんの顔色は少し悪くなっていた。
ばあちゃんを心配させている少しの罪悪感に居心地の悪さを感じながら、俺はばあちゃんの手伝いをする。
「いただきます」
ばあちゃんの作るご飯はいつもおいしい。
もし俺に何かあったら、もうこのご飯も食べられなくなるのは心残りになるだろうな。
「悠ちゃん、今日は何か用事はあるのかい?」
いつものように聞いてくるばあちゃんに俺は昨日考えていた事を言ってみた。
「今日は村岡のじいちゃんのところに言って青鬼の事を詳しく聞いてみようと思う。もし何か出来る事があるかもしれないし、情報が何もなくちゃそれこそ何もできないからね」
「......そうかい、気をつけて行くんだよ」
ばあちゃんの表情は曇ったままだったが、俺も何もしないまま喰われたくない。何か回避できる方法があるならその時まで足掻いたっていいだろう。
出かける支度を済ませ「行ってきます」とばあちゃんに声をかけて家を出た。
じいちゃんの家までは、自転車で約30分。その途中には急勾配の坂があり、立ち漕ぎでスピードを落とさないように漕ぎ続ける。
じいちゃんの家に着く頃にはすでに汗だくだった。玄関の脇に自転車を置き、木枠の扉を叩く。昔ながらのこの扉は叩けば大きな音が響く。
一回目の呼び出しに何の応答もなく、俺はもう一度、次は少し強めに扉を叩き「じいちゃん、いるかー?」と声もかけてみた。
すると二階の方から音がして、そっちを見てみると人影と一緒に揺れる窓。
大きな音を立てて開かれた窓から覗いたのが村岡のじいちゃんだった。
「おーなんじゃ、悠じゃねぇか。久しいなー」
なんて、腹を書きながら俺に声をかけてきた。
「もしかして今、起きたのかよ。なぁじいちゃん、俺じいちゃんに聞きたいことがあって来たんだけど、今時間あるか?」
「俺に聞きたいことっちゃ何じゃい」
面倒だといったような、その顔が言っていた。
「青鬼について教えてくれよ」
覚醒しきっていない頭でぼんやりと思い出していた。
あの時感じたものは何だったのか。
しかしそれは突然がなり立てた腹の虫によって遮られた。
空気を読むことの出来ないこの腹の虫を静かにさせるため、俺は自室を出て居間へと向かった。
階段を降りる途中で漂ってくる良い匂いと包丁とまな板のぶつかる軽快な音。
台所を覗けば、そこに居るのは当然ばあちゃんで、朝ごはんを作っている最中だった。
「ばあちゃん、おはよう」
「おはよう、悠ちゃん。昨日はよく寝られたかい?」
「うん、途中何かいたような気がしたけど、結局何もなかったし」
「そうかい、何もなくて本当に良かった」
少しだけ悲しげな表情を浮かべたばあちゃんの顔色は少し悪くなっていた。
ばあちゃんを心配させている少しの罪悪感に居心地の悪さを感じながら、俺はばあちゃんの手伝いをする。
「いただきます」
ばあちゃんの作るご飯はいつもおいしい。
もし俺に何かあったら、もうこのご飯も食べられなくなるのは心残りになるだろうな。
「悠ちゃん、今日は何か用事はあるのかい?」
いつものように聞いてくるばあちゃんに俺は昨日考えていた事を言ってみた。
「今日は村岡のじいちゃんのところに言って青鬼の事を詳しく聞いてみようと思う。もし何か出来る事があるかもしれないし、情報が何もなくちゃそれこそ何もできないからね」
「......そうかい、気をつけて行くんだよ」
ばあちゃんの表情は曇ったままだったが、俺も何もしないまま喰われたくない。何か回避できる方法があるならその時まで足掻いたっていいだろう。
出かける支度を済ませ「行ってきます」とばあちゃんに声をかけて家を出た。
じいちゃんの家までは、自転車で約30分。その途中には急勾配の坂があり、立ち漕ぎでスピードを落とさないように漕ぎ続ける。
じいちゃんの家に着く頃にはすでに汗だくだった。玄関の脇に自転車を置き、木枠の扉を叩く。昔ながらのこの扉は叩けば大きな音が響く。
一回目の呼び出しに何の応答もなく、俺はもう一度、次は少し強めに扉を叩き「じいちゃん、いるかー?」と声もかけてみた。
すると二階の方から音がして、そっちを見てみると人影と一緒に揺れる窓。
大きな音を立てて開かれた窓から覗いたのが村岡のじいちゃんだった。
「おーなんじゃ、悠じゃねぇか。久しいなー」
なんて、腹を書きながら俺に声をかけてきた。
「もしかして今、起きたのかよ。なぁじいちゃん、俺じいちゃんに聞きたいことがあって来たんだけど、今時間あるか?」
「俺に聞きたいことっちゃ何じゃい」
面倒だといったような、その顔が言っていた。
「青鬼について教えてくれよ」