三人寄れば
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「いやぁこんなこともあるんですねィ、気味悪ィや」
「まぁな、確かに数年に一度だろう……俺達三人の休みが合うなんてな」
「……むしろ駄目だろこれ。今攘夷志士に攻め込まれたら終わりじゃね?つか……………なんでこのメンツでドライブ?」
ハンドルを握りながら一人ブツくさ文句を言う土方の言い分は御最も
公務で使うはずのパトカーを拝借して、夜の江戸を局長、副長、一番隊隊長がつるんでいる
世にも奇妙なスリーショットに、当人達も変なテンションに陥っていた
「だってトシが嫌だって駄々こねるから!お妙さんのとこで飲み明かそうって言ったのに!」
後部座席にどっかり腰を下ろしていた近藤が、前のめりに顔を出す
助手席の沖田が相槌を打った
「そうでさァ、こっちだって久しぶりに飲みたい気分だったのに……わがままもいい加減にして下せェ」
「未成年んんん!!いい加減にすんのはテメェだろ!少しは自分の立場ってものをわきまえろ!!」
鉄拳を食らわせたかったが、シートベルトが引っ掛かって上手くいかない
イライラを落ち着かせる為に土方は煙草に火をつけた
「いいじゃねぇかトシ。こうしてドライブに落ち着いたんだから、そうカリカリすんなって!で、何処行く?」
ニコニコ顔の局長は最早遠足気分だ
いい歳して何が楽しいのか、ため息と共に煙を吐き出した
「そうですねィ……海……なんてどうですかィ?」
「いいな総悟!なんかそれ青春っぽいぞ!」
「勘弁してくれよ近藤さん。何が悲しくてこんな寒空の下、海に行かなきゃいけねぇんだ……めちゃくちゃ冷えるだろ水辺は」
「何オジサンみたいな事言ってんだトシ!そういうのはな気持ちの問題なんだよ!よし、海へ行くぞ!!」
「かっ飛ばせよ土方ァ、今日は俺が許す、風になろうぜ」
「ウザッッ!!何それ何のキャラ!?あぁあぁ!わかったよ、行きゃあいいんだろ行きゃあ!!言っとくけど海には海しかねぇかんな!文句言うなよ二人共!」
「「はーい」」
かくして土方は海沿いの車線へと進路を変える
うるさい上司と部下に挟まれて、謎の夜ドライブは始まった
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