俺のお姫様
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「パパ、パーパ!起きてよぉ!」
声と同時にバシバシ叩いてくるのは、最初に見たテーブルを叩く仕草と一緒
きっと癖なんだろうなー……なんて、寝ぼけながら思って目をこする
子供より後に起きるなんて、よっぽど疲れてたのか
今度は欠伸が出て、ようやく体を起こした
「あー………おはよう……早いな、お前」
「んーん、まだ朝じゃないよ」
「え?じゃあ夜中か……どうした?眠れねぇのか?」
そう問いかけるも、姫は静かに微笑んでいる
その顔はなんだか大人びて見えた
「どうした?……怖い夢でも見たのか?」
「ううん、大丈夫だよ。ごめんね?最初からちゃんと教えてあげたかったんだけど、パパお化けとかそう言うの苦手でしょ?絶対相手してくれないと思って」
「は?なんの話だ。って……パパ?」
「そう、パパ。ごめんね、黙ってて。私、未来から遊びに来たパパの娘よ?」
ぽかんと口が半開きの土方の目が点になる
その顔に笑いが込み上げてきたがなんとか耐えて姫は話だした
姫の言うことは信じがたかった
姫の生きる未来では、俗に言うタイムスリップが可能らしい
なんでも指名手配されている発明家が作り出した代物で、それを元に大手企業が量産に成功したらしい
値は張るが一般家庭でも購入可能で、それを使って過去に来たと言う
姫の言うことが確かでも、そんな嘘臭い話を信じるわけにはいかなかった
「おいおいっ……そんな話信じろってのか?漫画じゃあるまいし、そんなことが「嘘じゃないもん!ホント、パパって頭固いよね。昔からっていうのもママの言ってた通り!」
「はぁ!?ママってなんのことだよ」
「だからぁ……私は未来から来たあなたの娘ですよ?信じて!」
にこっと笑った顔は、もはや5歳児のそれではなかった
タイムスリップの際に年齢も設定出来るという
本当の歳は17
今の姿を見られるのは恥ずかしいと思い、子供に設定した
「っ………んな、わけっ……」
「あるんですねぇ、これが。だからパパを名指しして手紙書いたんじゃない」
目の前の幼児が流暢に喋っている
それだけでも混乱しそうなのに、自分の娘だという
土方はまだ寝ぼけてる可能性があると思い、左右に何度も頭を振った
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