俺のお姫様
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目を瞑って風呂に入ったお陰で、土方の体には打撲痕か複数出来上がった
姫はというと散々泡で遊んだ後、大して体も洗わずに風呂から逃げ出してしまった
それを追いかけて、半裸の土方が屯所を駆け回る
いつかユスリのネタに使おうと、沖田がビデオカメラを向けて撮影していた
「そーごぉ!とおちろうのおまたブラブラしてたのー!」
「ブラブラ?あー……そういうことな。姫、それは土方さんの息子って言うんでィ」
「むすこー?」
「そうそう、大事な一人息子」
「えー………だいじな………姫よりだいじー?」
「そりゃあな、あれがいなくなったら土方さん死んじまうから」
「変なこと吹き込んでんじゃねぇ!!姫も!さっさとこっちこい!もう寝るぞ!」
「はーい、もうおやすみの時間ねー……」
眠くなったのか、目をこすって歯切れが悪くなった姫
頼まれる前に抱っこをして、部屋に戻ったのはまだ8時だった
「土方さん、完全に父親やってんじゃねェか………鬼の副長もガキには敵わねェんだな」
二組敷いた布団はやはり一組無駄だった
もぞもぞと土方の隣に潜り込んでくる姫
ここまでくると、もう抵抗する気なんてない
静かに迎え入れ、優しくその胸に抱いた
「とおちろうあったかいー……」
「そうか?体温高ぇのはお前だろ」
「んー………とおちろうはあったかいのー………」
「そうかよ。ほら、んなこと言ってねぇでさっさと寝ろ」
すぐに小さな寝息が聞こえてきて、姫が眠ったのがわかった
姫を抱えながら1日を振り返る
なんでこの俺がガキのお守りなんざしなきゃなんねぇのか
仕事を免れたとはいえ、どっと疲れたのはどういうことなんだ
明日、コイツの親はちゃんと迎えにくるんだろうか
どんな事情かは知らねぇが、ガツンと言ってやらなきゃなんねぇな
それにしても………姫も置いてきぼり食らった割には泣きもしねぇ
腹が据わってんのか何なのか、もしやこういうことに慣れてるんじゃ……
そう思うと姫が可哀想になって、自然と抱き締める腕に力が入った
とりあえず考えるのはやめよう
明日だ、明日
そう思い直して静かに目を閉じると、日頃の疲れと今日の疲れで、土方も夢の中へ落ちていった
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