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宿へ戻ると昨日と同じ様に風呂へ行き、そのあと夕食をとった
酒は飲まない
何もしてないはずなのになんだか疲れて、早めに床につく
そして夢をみた
昔々ある寺子屋に、三人の男の子と一人の女の子がいました
真面目だけれどどこか抜けていて、髪が長いせいかよく女の子に間違えられる桂小太郎くん
いつもやる気の無い目をしているくせに、いざとなったらとっても頼りになる坂田銀時くん
近寄り難くて一見怖そうだけど、誰よりも人を想いやることが出来る高杉晋助くん
そして紅一点の芽衣ちゃん
四人は寺子屋の他の子供たちの中でも群を抜いて剣術に長け、そして喧嘩をしながらもいつも一緒に行動していました
時が経ち、彼らは子供から少年少女へとなりました
その中で自然と芽生えた恋心
芽衣ちゃんは晋助くんの事を好きになりました
けれど芽衣ちゃんは恥ずかしくて気持ちを打ち明ける事が出来ません
それどころか口を開けばいつも喧嘩になってしまい、なかなか伝える事が出来ませんでした
そして同じ頃、銀時くんも恋をしていました
もちろん大好きなのは、いつも一緒の芽衣ちゃんです
やっぱり恥ずかしくて言い出せない銀時くんでしたが、言葉が駄目だとわかると自分なりに行動で示す様になりました
それでも芽衣ちゃんは気付きません
でもいつも楽しそうにしている芽衣ちゃんを見るたびに、銀時くんは幸せな気持ちになりました
この銀時くんの行動の意味に気が付いた人がいました
晋助くんです
晋助くんには銀時くんが芽衣ちゃんを好きな事がすぐにわかりました
何故なら晋助くんも芽衣ちゃんの事が大好きだったからです
同じ女の子を好きになった二人の男の子は互いに意識し合いました
銀時くんは芽衣ちゃんへのアプローチを積極的にするようになりました
一方の晋助くんは、やはり恥じらいがあるのか上手くいきません
それでも芽衣ちゃんと目が合えば密かに嬉しさに頬を染め、芽衣ちゃんも顔を赤くして俯くのです
そして互いに悟るのです
『向こうも自分の事を好いてくれてる』と
でも二人は口には出せない性格でした
確信がありながらも内に秘め続けました
そしてそのまま大人になりました
戦争が始まりました
大切なものが沢山無くなりました
最後に見た晋助くんは
もう晋助くんではありませんでした
その後、銀時くんに再会した芽衣ちゃんは彼と仲良くなっていきました
相変わらず目は死んでいたけど、変わらず芽衣ちゃんへのアプローチは続いています
大人になった芽衣ちゃんはさすがにそれに気付きました
ゆっくりゆっくりと心動かされて、今では芽衣ちゃんも銀時くんの事を心から愛しています
昔みたいに喧嘩もするけど二人は愛し合っています
幸せな今
何もいらない
すっと目を開けると雫が落ちた
よく寝た様な、寝不足の様な
着替えを済ませたら土産屋に寄ろう
バスの時間まではもう少しあるから
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