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昨日詰めた荷物を確認する
忘れ物はない
まぁ、あったとしても差ほど問題は無いはず
よしと腰を上げ玄関を出ようとすると、後ろから声をかけられた
「……なぁオイ、マジで行くのか……?」
「うん。後よろしくね、銀時」
渋りながらも私を見送る銀時に比べて、何もためらう事なく外に視線を移す
万事屋がある二階の玄関に気持ちのいい春風が吹き込んできた
「……なんでよ、毎年この時期に一人旅なんだよ」
「なんで毎年行ってるのに今年だけ文句言うの?」
友達との旅行も楽しい
銀時と行く旅行だって楽しい
でもたまには一人だっていいじゃない
そんな理由で、数年前から始まったこの一人旅
しかし今回ばかりは彼氏である銀時は煩かった
「違うんだよ……なんかアレなんだよ」
「アレって何よ」
「すんげぇ嫌な予感すんだよ。俺のこういうの当たるの知ってんだろ」
「まぁね……子供の時から変に鋭かったわよね。でもそんな漠然としたモノの為に中止とかしたくないのよ」
「お前も餓鬼ん時とまったく変わんねぇ……頑固だもんな」
段々と喧嘩腰になってきて、恋人同士となった今も昔と変わらない自分達にうんざりして溜息が出た
「……もう行くね。たった二泊三日じゃない、何があるっていうのよ。ちゃんとお土産買ってくるから、神楽ちゃんと新八くんと仲良くお留守番しててね?」
「子供扱いすんじゃねぇよ!お前なんか居なくてもォ、ちゃんとやってけますからァア!」
ふて腐れている銀時に駆け寄って、行ってきますと軽く唇を押し付ける
瞬時に赤くなって「お、おぅ……」なんて頭を掻き出した
これで無事に出発出来る
階段を降りると振り返ることなくバス停に向かった
本当は私もしてるんだけど
"予感"が――
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