欲求
名前変換について
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指名手配されているからといって、そう毎日路上生活もしてられまいと極秘で借りたこの部屋
珍しく私とヅラの二人きりだ
エリーはちょっとお使いに出ている
「ねぇヅラ」
何やら書き物をしているヅラに話し掛けた
「ヅラじゃない、桂だ。いい加減に名前で呼んだらどうなんだ、芽衣。俺達は、その……なんだっ……」
筆は止まったが顔は向こうを向いたまま
「ふしだらな関係?」
「ちち違うっ、馬鹿者!!ここここ恋人同士だと言ってるんだっ!!もっと言葉を選んだらどうなんだっ!女の子でしょうが!!」
顔を真っ赤にして反論して机の上の紙はくしゃくしゃになってしまっている
まったく私の彼氏ときたら実際にしてもいないのに、言葉だけでこんなんなっちゃって……完全に言葉責めに弱いタイプだよ
苦笑いを押し隠して、また呼んでみた
「ねぇヅラ」
「ヅラじゃない、かつ……なんなんだ、芽衣…?」
毎回のやり取りが面倒になったのか、ついに省いた
そんなヅラにスススと畳を滑って近寄り話を続ける
「ヅラ、ひざ枕したい」
「ちょっと待て。この手紙は今日中に出さなければならないんだ、眠いなら先にそこらへんで寝ていてくれ」
そんな大事な手紙なのに、紙はくしゃくしゃでいいんだ~……って、チラッと覗いたら『銀時くんへ』と見えた
うん、ツッコまないから私
「………いや、ヅラをひざ枕したい」
一瞬固まったヅラだったが
「芽衣、俺は少しも眠くないぞ?」
不思議そ~に私の顔をまじまじと見てくる
「や、私がひざ枕してあげたい気分なんだよね」
「……そんな気分があるのか……」
素直に受け入れるなんとも可愛い馬鹿……いや、ヅラ
「しかし手紙を―」
「あー……今度私が言っておくから。一緒に攘夷活動しませんか?でしょ?」
「芽衣!その情報どこで手に入れたのだっ!?」
目の前にだだ漏れしてますけど
いつもの奇行はほっといてひざ枕を受け入れる体勢になった
「はいヅラ、頭頂戴?」
しかし……とまだブツブツ言いながらも、身体を傾けてくる
腕組みをし真上をガン見して、リラックスのカケラも感じられないひざ枕だった
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