車の中で
名前変換について
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おまけ
翌日――
「じゃあみんな、見廻り頼むぞ」
午前中の任務を指示し、皆を送り出そうとする近藤勲
各パトカーに乗り込み、散り散りに屯所をあとにする仲間達に遅れをとる者が一人
沖田総悟
「ん?どうした総悟。早く行かないと……トシが待ってるぞ?」
近寄って声をかけるも俯いたまま動こうとしない
「……腹でも痛いか?」
保護者の様に心配し、さらに顔を覗き込む
「近藤さん……」
「なんだ、総悟?」
やっと口を開き顔を上げた
「……俺……行きたくないんでさァ……」
「えぇ!?」
面と向かっての職務拒否
いつもならこんな事言わなくても勝手にサボってるくせに
「どど、どうした!?なんかあったのか総悟!?」
慌てる近藤に対して怖いくらい冷静に腕をあげて奴を指差す
「……ト、トシ……?」
こくりと頷き続ける
「近藤さん。見てくだせェ、土方さんの顔」
沖田に言われて、少し遠目だが観察してみる
「トシの奴……偉く上機嫌だな……?妙にスッキリした顔もしてるし……心なしか血色もいい様に見える……アレ?トシ鼻歌歌ってる?しかも歌いながらパトカー磨いてるよね?」
近藤の意見を聞いて、さらにため息が出た
「やっぱり俺、行きたくありやせん」
「ちょっ!?全然意味わかんないんだけどォオ!?」
二人の会話が終わらない事に痺れを切らしたらしい土方が近付いてくる
「おい総悟!さっさとしろ」
「いやでさァ」
ぁん?と言いながら煙草をくわえた
「さっきから行かないの一点張りなんだよ……本当にどうしたんだ総悟。仕事が嫌になったのか?」
土方を見つめたまま沖田は答える
「仕事が嫌なんじゃないんでさァ…………………あのパトカーに乗りたくないんでィ」
土方は固まった
「んん??あのパトカーの何が嫌だって言うんだ総悟。いつも乗ってるやつだろ?」
(昨日はどっちが乗ったんでしょうねィ)ボソッ
オィィィィィイイッッ!?
「車内の掃除だってする様に言ってあるし」
(それなのに色んなモノ撒き散らしたんですかィ?)ボソッ
何さっきから上手い感じで言っちゃってんのォォオッッ!?
「一体何が気に食わないってんだ、総悟!?」
「だってそのパトカー昨日土方さんがカーセッ「総悟ォォォォオオオッッ!!」
音の速さで口を塞いだ
「て、てめぇっ約束が違うじゃねぇか!!」
「土方さんこそ約束が違いやすぜ?まさかヤルなんムゴッ」
赤い顔と冷や汗と、土方は完全にテンパっていた
「お前が欲しいっつってた落語のCD買ってやったの誰だよ!?俺だよ!?俺だかんね!?」
「じゃあ返すんで、近藤さんに全部話していいですかィ?」
後ろで何?何?と混じりたがってる近藤勲
「ぐっ………な、何が望みだ……」
ニヤリ
「焼きソバパン買ってこいよ~」
「あぁっ!?なんでテメーの為に「ねぇねぇ何二人で話してんの!?俺も混ぜ「ちゃーす!!即行買ってきまーす!沖田先輩ィイ!!」
光の速さで駆けていったという……
「トシィイッッ!?見回りはァァアア!?」
終
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