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「……あいつは「沖田隊長ォォ!おはようございまぁす!!あれっ、副長もいたんですね?おはようございます!!」
ビシッと敬礼をするも、つんざくような芽衣の挨拶に耳を塞ぐ土方と沖田
話題の人物の登場に、土方は目を泳がせた
「副長!見て下さい!今日は遅刻しませんでしたよ!!どうですか!?」
「あ、あぁ……そうだな……やれば出来んじゃねぇか、芽衣」
「えっへん!!」
何故わざわざそんな事を聞くのか、面白くない沖田が邪魔を始めた
「芽衣……朝っぱらからデケェ声出すんじゃねェ。忘れたのか?土方さんは二日目なんでィ」
「あ!!そうだった!!ごめんなさい気付かなくて!私薬持ってま「そうだったじゃねぇだろォォォォ!!!!」
今日一発目のゲンコツを喰らわせると、芽衣は涙目で沖田に助けを求めて隠れた
「副長!暴力反対です!いくら二日目だからってヒドイです!!」
「ヒドイのどっち!?いい加減やめねぇとたたっ斬るぞ!!」
「ひぃぃぃぃ!!!」
沖田の背中にしがみついて硬く目を瞑る
さっきとは打って変わって鬼の形相の土方に、沖田は無言でいやらしい笑みを送った
「………なんだ、総悟……」
「いや、土方さんが怒れば怒る程、俺に有利に働くなぁと思って」
見ればいつの間にか怯える芽衣の腰を抱いて、さも護ってます体勢になっている
ニヤつく沖田に苛立ちが爆発した
「テンメェ総悟!俺を利用して……そういう事に持ち込んでんじゃねぇ!!」
「今更気付いても遅いんですよ土方さん。芽衣は俺の玩具ですからねィ、割って入ってこようったってそう簡単にはいきやせんぜ?」
そう言い残して一番隊の隊士二人は場を離れようとする
これ以上怒られまいと芽衣は忍び足だ
「ふざけんな!!何終わらせようとしてんだ!話は終わっちゃいねぇんだよ!おいコラッ、待て!総悟!!」
必死で呼び止めるも逃げ足の早い沖田はもういない
自分の気持ちを知られてしまって気まずい土方は、なんとか口止めをしておきたかった
「あの野郎……後で覚えておけ!!」
怒りが収まらずに廊下で煙草を取り出すと、後ろからとととっと軽い足音がした
あん?と振り向けば、そこには沖田と逃げたはずの芽衣が立っている
土方をじっと見つめて動かない
その瞳に耐え兼ねて土方が口を開いた
「な……なんだよ……」
「副長……最初は怖いかもしれませんが……大丈夫ですからね!!」
またわけのわからぬ事を吐かす芽衣に小首を傾げていると、耳を貸せと身体を寄せてきた
思わずドキッとしたが、その声に耳を澄ます
「痛み酷いなら行った方がいいですよ?安心して行ってきて下さい、婦人科!「行かねぇよ!!いや、行けねぇよ!!!」
当分このやり取りが続くかと思うと泣けてきた
.
終
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