寝不足②
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廊下を歩く私
雀の鳴き声が耳触り良く聞こえる
眩しい太陽に目を細める
清々しい朝が私を迎えてくれている
「寝れた……」
人として当たり前の行為に胸を撫でおろす
確かに七時間も八時間も寝たわけではないけれど、深く寝入っていたのか身体がスッキリしている
目覚めも良かったし、頭もハッキリしている
久しぶりに感じる満足感
それもこれも土方さんのおかげ
だけども!
「っ…………」
アレは一体なんだったのか
添い寝と称して肌に触れさせたり、脚を絡めたり
たまたま心音が心地良くてうとうと出来たけど、あんな状態は普通じゃないはず
思い出しただけで身体に熱を帯びた
「完全にからかわれてる……」
誰も見てないけどこんな顔を上に向けては歩けない
何かにソワソワして廊下を歩いていると、聞こえてきた声にハッとした
「副長、おはようございます!」
「おう」
ズササササササッッ!!
まだ顔を鉢合わせたわけでもない
右か左か、よくわからない所から声が聞こえてきただけ
それでも思わず身を隠してしまう
壁に背を預けてはぁはぁと、それこそ乱れた心音を整えようと呼吸が荒くなって、目を血走らせながら様子を伺った
いや何してんの私
頭の中でツッコんで冷静を装った
昨日は添い寝をしただけ
何もやましい事はない
むしろしっかり眠れました、ありがとうございますって言わなければ
心の準備は出来ていないけれど、今を逃したらズルズル言えず終いになりそうだから
「何してんだ?零」
「うわァアアアア!!土方さんんんん!おはっ、おははおはようございますぅうう!!」
警戒していなかった方向から声をかけられて、振り向いたら叫んでいた
零の絶叫に、土方は耳を塞いでしかめっ面を見せる
こんなに動揺している零を見るのは初めてだった
いや……昨日もそうだったか
「朝からなんつー声出してんだよ」
「す、すみませんっ……びっくりしてしまってつい……」
昨日のこともあるし、朝から不快にさせてしまったし、もう目なんて見れなかった
ブツブツ下を向きながら喋る私に尋ねてきた
「ちゃんと寝れたみたいだな」
「は、はい……土方さん、昨日はっ……ありがとう、ございました……」
「あ?俺は別に何にもしてねぇよ。ただ一緒に寝ただ「だァアアア!!声が大き過ぎます!!誰かに聞かれたらどうするんですか!それに添い寝です!!寝たって言わないで下さい!!」
「いや声デカいのお前な」
口を塞ごうと飛び付いたら躱されてデコピンを食らってしまった
ぎゅっと目を瞑った瞬間、フッと笑われた気がした
「と、とにかく!これで睡眠不足は解消出来そうですっ」
「それは何よりだ。これで任務にも集中出来んだろ?」
はい!と返事と同時に頭を下げた
そして反転して猛ダッシュ
しっかり取れた睡眠のせいか、いつもより体力が回復しているのがわかる
無駄にある体力を朝から消耗して、全力で副長の前から消えた
「……今日はどうやって寝るつもりだ?アイツは」
添い寝で解消出来た睡眠不足をどう継続するつもりなのか
もしかしたらまた出番が……なんて、薄ら笑いを浮かべた土方を目にした部下は、恐怖で青ざめ冷や汗を流した
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