ニオイセンサー/Ratchet
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〈―現在―〉
……い、…………ろ…………
少しずつ意識が浮かんでくる。
心地よいまどろみの中に聞き覚えのある声が混じる。
でもどうしてだろう。今は1番聞きたくない声のような気もする。
……おい、…………きろ……
名前とともになにか硬いものが肩をごつごつ叩く。壁に触ってるみたいな感触だ。
《クイン、起きろ》
「だれ……?」
今度はハッキリと呼ばれて、声の主が誰だかわかった。
「ラチェットっ?」
ベッドから飛び起きた拍子にイヤホンが耳から取れる。
痛みに耐えるうちに、いつの間にか寝落ちしていたらしい。
声がした方角から、ブレインサーキットが働く音が聞こえる。なにか言おうとしているのだろうか。
彼の顔を見たくなくて背は向けたままだった。
特別驚くような事では無かったが、最後の会話で突き放すような態度を取ったために気まずい空気が二人の間を流れる。
9割9分ラチェットが悪いが。
先に沈黙を破ったのはラチェットだった。
《すまなかった、クイン。その、……人間の間でああ聞くのがタブーだということを、知らなかったんだ……》
「ニオイを嗅ぐのも、ですよ」
《あぁ、そうだな…………悪かった……。だから……こっちを向いてくれないか》
「……」
今まで聞いた事のない声色に絆される。謝って貰えたし……。とりあえず顔を見て話そうかな?と、開けっ放しだったベランダを見た。
なるほど、さっきまで私の肩をつついていたのは彼の指で、彼の腕があと一歩……いや一腕違っていればベランダが全て破壊されるというギリギリで部屋の中に腕を入れていたようだ。
今も部屋に入れられたままの掌からわかった。
見慣れた顔パーツがそこにあった。
青色の瞳 と目が合う。
……が、少し視線を下ろした先に白い物体を見つけ、目を凝らしたのが良くなかった。
……い、…………ろ…………
少しずつ意識が浮かんでくる。
心地よいまどろみの中に聞き覚えのある声が混じる。
でもどうしてだろう。今は1番聞きたくない声のような気もする。
……おい、…………きろ……
名前とともになにか硬いものが肩をごつごつ叩く。壁に触ってるみたいな感触だ。
《クイン、起きろ》
「だれ……?」
今度はハッキリと呼ばれて、声の主が誰だかわかった。
「ラチェットっ?」
ベッドから飛び起きた拍子にイヤホンが耳から取れる。
痛みに耐えるうちに、いつの間にか寝落ちしていたらしい。
声がした方角から、ブレインサーキットが働く音が聞こえる。なにか言おうとしているのだろうか。
彼の顔を見たくなくて背は向けたままだった。
特別驚くような事では無かったが、最後の会話で突き放すような態度を取ったために気まずい空気が二人の間を流れる。
9割9分ラチェットが悪いが。
先に沈黙を破ったのはラチェットだった。
《すまなかった、クイン。その、……人間の間でああ聞くのがタブーだということを、知らなかったんだ……》
「ニオイを嗅ぐのも、ですよ」
《あぁ、そうだな…………悪かった……。だから……こっちを向いてくれないか》
「……」
今まで聞いた事のない声色に絆される。謝って貰えたし……。とりあえず顔を見て話そうかな?と、開けっ放しだったベランダを見た。
なるほど、さっきまで私の肩をつついていたのは彼の指で、彼の腕があと一歩……いや一腕違っていればベランダが全て破壊されるというギリギリで部屋の中に腕を入れていたようだ。
今も部屋に入れられたままの掌からわかった。
見慣れた顔パーツがそこにあった。
青色の
……が、少し視線を下ろした先に白い物体を見つけ、目を凝らしたのが良くなかった。