我ら!トラブルメーカーズ!/Twins
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とある陽気な昼下がり。
戦闘任務のなかったNEST基地内のオートボット格納庫は今日も平和。
《俺じゃない!スキッズが言い出した!》
《言っとくけど!俺誘ってきたのクインだから!》
「いやいやいやいや!オプティマス!この2人は嘘ついてます!!私巻き込まれただけなんですぅ!」
《《嘘つくなって!》》
《……はぁ》
「そっちも一苦労だな」
《そっちもだな》
……この3人を除いて。
◇◇◇
ところ変わって人間用の戦闘訓練場。
そこで新兵であるクインと、同じくオートボット新兵の
クインは筋トレメニューと外周を各1000回。ツインズはガス欠寸前まで模擬戦を、それぞれの上司と司令官から口酸っぱく説教されるのとセットで言い渡されていた。
オートボット達は体が大きいため基本的には格納庫内で訓練を行うことが多い。
しかし、自分たちに似てイタズラ好きのクインが大好きなツインズは、体が小さく人間の施設でも身動きがとれるのを良しとして、こんな時でも彼女の傍にいることを望んだ。
もちろんそんなこと素直に言わないので、真実を知らないのは溺愛されている本人と、鈍い司令官と武器のスペシャリストくらいだ。
《まーったくクインのせいで散々な目に遭ったぜ》
《ほんとほんと。お前があそこでヘマしなけりゃ、今頃ギャロウェイの頭にオイルかけれてたのに》
フォールンのリベンジによって1度命を失ったオプティマス。オートボット側が司令官を失ったことをいい事に、ギャロウェイがNESTに酷い扱いをしたのを3人はまだ根に持っていた。
こちらからのリベンジは、
「全部私のせいみたいな言い方しないでよね。そりゃあ、一緒になってタライ落とそうとしてミスったのは悪かったけどさ。
でも2人のオイルだって、命中率無さすぎでオプティマスに掛かってたじゃん。オプティマスのあんな顔初めてm《やめろ!その話は聞きたくない!》」
スキッズはそう叫ぶと耳を塞ぎ、マッドフラップはゲンコツを落とされた頭をさすっていた。
「…なあに?そう言われると言いたくなっちゃうよね〜?どうしよっかな〜」
《クインのイジワル!!》
《あーあ、マッドフラップ泣いちゃったぞ〜どーしてくれんだー?》
「アンタたち泣けないでしょいい加減にしろ!」
《わ、逃げろー!》
ふざけ始めたツインズを、ダンベルを放り出したクインが追い回す。
ウフフ……アハハ……なんて、キラキラの着いた効果音が今の3人にはお似合いだ。
「っ!待って!3時の方向!」
ザザザッと砂埃を挙げて止まったクイン。
彼女の指さす方角には、3人が大っ嫌いな人物が。
《! ギャロウェイのやろ〜っ!アイツのせいで俺たち、オイル吐きそうな訓練してるっつーのになんともない顔でノコノコ歩きやがって〜ッ》
《泣かす?ねえ、泣かす?》
《ピーピー泣かせてやろうぜ!今ならオプティマスにもバレないって!》
傍に来ていたツインズは2人とも身をかがめると、物騒なことをクインの左右の耳別々に耳打ちした。
「何言ってるのアンタたち!」
クインは2人の口に人差し指を当てると、それ以上の発言を許さなかった。
納得のいかなかったツインズは、それを振り払って抗議しようとしたが、彼女の次の言葉を聞くと3人で目配せをしてニヤリと笑った。
「正義のために悪を砕く!あんなヤツ泣かせるだけじゃ正義の名折れ。
私たちでギャロウェイのヤツを2、3回血祭りにあげてやるのよ!
そうでしょ!我ら!トラブルメーカーズ!」
クインは小さな頃からヒーローが大好きだった。もし仮にクインが未だに特撮好きでなければきっと、ツインズと仲良くなることはなかっただろう。
クインの家に遊びに行ってから、ツインズもヒーローごっこを気に入って、頭脳派・ブルーのクイン、天才・グリーンのスキッズ、最強・レッドのマッドフラップを自称してトラブルメーカーズを名乗り出したのだった。
握った拳を片手の手のひらに打ち付けたクインに続き、ツインズもポーズを決め3人で「トラブルメーカーズ!」と叫んでから、
《さっすがトラブルメーカーズのブレイン、ブルーだぜ!でもどうやってあいつを痛めつけてやるんだ?》
と、陣形を崩したスキッズがクインに問いかけた。
《そうだぜ、ずのうはブルー!》
難しい言葉を上手く発音できなかったマッドフラップも続いた。
「チッチッチッ……このゲームには必勝法があるのよ……それはね」
《《それは??》》
間を溜めるクインにツインズがオイルをゴクリと飲み干した。
「殴るだけじゃなくて、蹴って唾も吹き掛ける!!」
ピューーーー……
3人の後ろを間抜けな風が吹き抜けた。
《なんだよそれ………それって…》
《それって……》
《《最っ高じゃねえーーかっ!!》》
「でしょー?! そんじゃ先手は私から!クイン、行っきまーす!」
《あズリィ!俺も!》
《待てよ!俺もー!》
一番に駆け出したクインを追いかけて、マッドフラップとスキッズが順番に走り出す。
最初は気づいていなかったギャロウェイも、段々近づいてくる3人を見ると、今まで自分がされたことを思い出して、情けない声を上げながら逃げ出した。
「あ、逃げる!」
《待てコンニャロー!》
クインに歩幅を合わせていたマッドフラップが、ペースをあげてギャロウェイに殴りかかった。
その先に、偶然通りかかったオプティマスがいるとは知らずに……。
私たち、どうなっちゃうのー!★
次回、マッドフラップ死す!
+─────*─────+
fin. 我ら!トラブルメーカーズ!
《死んでねーっつの》
《くそっ!またクインのせいでっ》
「私が全部悪いみたいに言わないでよ!大体ねっ」
《いい加減にしないか!あと腕立て1000回追加!3人とも反省しろ!》
《《「うげぇーーっ?!!」》》