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ヒロインに憧れてるけど目立つのは嫌い【HQ】
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山口くんが手伝ってくれたから、第1体育館はすぐに回収が終わった。
『山口くん、後は私一人で大丈夫。』
第1体育館から出て第2体育館に行こうとすると、山口くんも着いてきてたから足を止めた。
最後まで手伝ってくれるみたいだったけど、十分それだけで助かったし
何より、時間を大切にして欲しかったから断った。
『自主練…頑張ってね』とだけ伝えて第1体育館を後にした。
第2体育館に近づくと、ボールの跳ねる音がする
こちらも同様練習している人がいるみたい
日向「研磨!トスあげてくれ!」
孤爪「疲れたから無理…。」
日向くんの声がする
第2体育館で自主練してるんだ。
『あ、ごめんなさい』
中に入ろうとした時、誰かとぶつかって咄嗟に謝った。
ぶつかった彼も驚いた顔をしながら小さな声で「おれもごめん…」とだけ言って行ってしまった。
中から「研磨にトスあげてもらいたかったなー」なんて日向くんの声がする辺り、あれから逃げたのかな
動くのとか、汗かくのとか好きじゃないのかも
体育館に入ると、ちょうどスパイクが決まって床にボールが叩きつけられる音がした。
日向「今の凄いな!シュパーンッて!」
つい先程までしょんぼりしてたのに、すぐに元気になる日向くん
黒髪で前髪が綺麗に切り揃えられている彼にキラキラとした顔で話し掛けている。
そんな彼も、満更でもなさそうな顔をした
五色「今の見てましたか!俺のきわきわストレート!」
目が合った瞬間、走ってくる
すごい、飼い主に懐いてる犬みたいだ。
『うん、すごく…。かっこよかった』
五色「!!…か、かっこいい」
思った事をそのまま言っただけ。
それだけなのに、なんだか様子がおかしくなったから静かに離れた。
いけないこと言ったかな
タオルを回収しながら彼を見ていた。
少し震えてる?
怒ったかな、それとも寒いとか
いや、身体が冷えたのかも
だけど数秒前までストレート決めてたしなあ
どうしたんだろう
「アイツ、勘違いしてるだけなんで気にしないで下さい」
不思議そうにしている私に気付いたのかは分からないが誰かがそう言った。
声のする方に顔を向けると、予想もつかなかった人がいた。
『か、勘違い…?』
ビクビクしながらも何とか口を開いた。
気に触ることはしちゃいけない
怒ると怖そうだから。
白布「はい。馬鹿なんで」
『そ、そうなんですか…』
全然、そうなんですかとか思ってない
ってか話の内容が分かんないからそれしか言えなかった。
だって、1ミリたりとも白布さんが話し掛けてくるとは思ってなかったから
自分からも話しかけには行かないって思ってたし
何も言えないまま突っ立っていると綺麗な
そんなに見られると、緊張しちゃう。
私の顔、変かな
どうしよう、なんて言って逃げよう。
白布さんの綺麗な瞳は次第に細められて、いても経ってもいられなくて目を逸らした。
その瞬間、「白布くーん!」という声がした。