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ヒロインに憧れてるけど目立つのは嫌い【HQ】
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なんとか武田先生に買い出しの事を伝えた後、清水さん達が戻って来たからすぐに確認した
特に必要な物は今のところ全部揃ってるから夕飯の買い出しだけでいいとの事。
清水「買い出しは私達に任せて。あと少ししたら時間も空くし、夢主ちゃんだけに負担はかけたくないから」
雀田「そうそう!合宿の間は皆で協力しないと身体が持たないからね!」
ドリンクを配り終えたのか私達の元へやってきた雀田さん。
白福さんも配り終えたみたいでこちらに向かって来ている。
由佳は…
なんか、前髪が斜めに切りそろえられた白鳥沢の人に絡んでる
由佳「あのー、白布くん!水分補給しっかりとしてね〜!」
白布「…飲んだんで大丈夫です。」
笑いながらボディタッチしてる。
彼の表情みて分からないかな
完全に嫌がってる
顔怖い
私、白鳥沢担当になったらまずあの人に話しかけられないかも…
白福「って事で〜、買い出しはうちらが行ってくるから夢主ちゃんは少し休憩しときな〜」
『え?あ、はい』
聞いてなかったけど、買い出しは代わりに行ってくれるみたい
私も手伝いますよって言おうとしたけど、先輩達がせっかく気を使って言ってくれてるんだからその優しさに甘えることにした。
ピピーッと鳴り響く笛の音
午後練習の終わりを知らせる合図だ
選手達はこれから自由時間になる。
自主練をする人もいれば部屋に戻ってゆっくりする人もいるだろう
このタイミングでマネージャーは更に大きな仕事をしなきゃならない。
「行ってくるね」と私の書いたメモ帳を持って買い出しに行った3人に小さく手を振った。
ゆっくりしたいところだが、雑に置かれたタオルとビブスを横目に洗濯カゴを取りに戻った。
部室棟から洗濯カゴを借りてきて、第1体育館から順にタオルを回収して行く。
強制じゃないのに、やはり皆バレーが大好きだからか結構残って自主練してる人がいた。
烏野のメンバーも頑張ってるなあと、思いながら邪魔にならないようにタオルを回収していると、前からタオルが差し出される
正確に言うと、タオルを持った手だ。
『…?』
山口「手伝いますよ!」
その手を辿って顔をあげると、タオルを持った山口くんが立っていた。
表情は優しい。
周りを見ると、落ちていたタオルが少なくなってるから山口くんが持ってきてくれたんだと思う。
『練習終わったばかりなのに、いつもごめんね』
山口「いえ!俺がしたくてしてるだけなんで!」
そう言えば、部活の時もそんな事言ってたような気がする。
でも山口くんが部活の時手伝ってくれたのは谷地さんが言ったからであって私の為じゃない
だから
山口「誰でも、じゃなくて。ただ、先輩の役に立ちたかっただけなので」
『!』
今回だって。
そう思ってたのに。
『そ、っか…』
山口くんの真剣な表情は嘘を言ってるようには見えなくて
気付いてしまった。
最初から私を1人のマネージャーとして見てくれてたってことに。
あー、馬鹿だな私
今更気づくなんて。
出そうになる涙をグッと堪えて『ありがとう』と返した。
ちゃんと心から笑えた気がする。
山口「……っ」