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ヒロインに憧れてるけど目立つのは嫌い【HQ】
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本を掴んで降りようとするとツルッと上履きの裏と足の置場が運悪く滑ってそのままズッコケそうになる
『!?………』
最悪な事に、静かな図書室には似合わない音が響いてしまった為、注目されてしまった。
ああ、恥ずかしい。
降りる時ちゃんと足場見ればよかった
はあ、と溜息を付いて脚立を元の場所に戻そうとした所「大丈夫ですか」と声が聞こえた。
まさか声を掛けられると思って無かったから脚立の上に乗せておいたバレー用語の本が落ちてしまった
さっきから私何やってんだろう
自分から目立つようなことしてんじゃん
脚立を1度置いて、落とした本を拾おうとすると誰かの手によって拾われた。
『すみません、ありがとうございま、す…』
お礼を言って目の前にいる人の顔を見ると、ここに来ないと思ってた人物がいた
『か、影山くん』
影山「!…もしかして橘先輩ですか?」
なんでこんな所に影山くんがいるんだろう。
本なんて読まなさそうなのに
それによく私って分かったなあ、他の部員だったら誰!?とか言いそう
影山「それ、バレーのですよね」
『あ、これ……。勉強しようと思って』
私がその後喋らなくなったから、気まづくならないように話変えてくれたのかな
影山「俺も一緒に見ていいっすか」
影山くんには気まずさとかそんなの気にしてなかったっぽい
聞けば影山くんは朝読書の時間に読む本を読み終わったから返却しに来たんだという
ちゃんと朝読書の時読むんだって思ってたら、借りてたのはバレー専門の本だったみたい
納得納得。
それで次はちょうど私が持ってる本を借りに来たらしく、その途中で大きい音がしたから覗いて見たら私が転けそうになってて声を掛けたらしい
見られてたとか、ほんと最悪。
恥ずかしくて頬に熱が集まるのを感じたが、それを隠すようにバレーの本を開いて椅子に座った
その隣に影山くんが座って、真剣な顔で開かれたページを見ていた。
本当にバレーが好きなんだな
好きな事を勉強するのは楽しいよね
『……んー』
次から次へとまだ私の知らないバレー用語が出てきて頭が混乱してきた
とかポジションの名前は覚えたんだけどコミットブロック?って言うのかな、そういう細かい用語、ルールがまだ分からない
影山「どうしたんですか?」
難しい用語の載ったページと睨めっこしていた事に気付いたのか、影山くんは見ていた本から私に視線を向けた。