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ヒロインに憧れてるけど目立つのは嫌い【HQ】
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あんなに私の悪口言ってた癖に。ゲラゲラ汚く笑って手を叩きながら
放課後、残って由佳と話してたの知ってるよ
その会話が終わったあと遅れて部活にやって来てた由佳の事も知ってる
私が1人だから、いいチャンスだと思ってるのかな
そうやって近付いてきたのは、私が目立ってるからでしょ?
私といれば、自分達も目立つ事が出来る。
"一人で可哀想だから、私達が友達になってあげる"
考えてる事丸分かりだよ。
私はよく人を見てきたから
何となくだけど、ヒトが何を考えてるのかわかる
優菜「なあ、夢主ちゃんって呼んでいー?ウチの事も優菜って呼んでな!」
上辺の愛想笑いで笑って、私の機嫌取りをする
そうやって今までも同じ事をして自分達がカースト上位にいられるように周りを利用してきたんだよね?
汚いよ。
睨みたくなるのを我慢して、ぎこちなく笑った。
それが本人達には、私が許してくれたとでも思ったのだろう
「今日一緒に昼食べよ!」って誘ってきた。
『…ごめん。今日はちょっと』
断らないとでも思った?
喜んで『いいの!?』とでも言うと思った?
大嫌いで仕方ないお前達に誘われて、私が一緒に食べる訳ないじゃん。
逆になんでいけると思ったの
私に話し掛けに来れる精神がまず凄いよ
優菜「じゃあ明日やったら空いてる感じ?」
『…まだ、分かんない、かも。ごめんね』
優菜「そっかー。食べれる時一緒に食べようや!」
食べれる時ね
多分一生来ないと思う。
園田「お前ばっか話しすぎやろ。あんなに橘さんの事言ってたくせに」
優菜「はあ?別に悪口じゃないし」
何を言ってたか、なんて言われてないのに焦った様に自分で「悪口」を否定してるって事は少なくとも自覚があったってことだよね?
そういうことだよ。
時枝優菜っていう人間は、自分より下の立場の子達を見下して生きてきたんだ
毎日毎日、学校楽しかっただろうね
自分に逆らう奴はいないし全部思い通りになってたから
ごめんけど、私そういう汚い人間と関わりたくないから。
朝のチャイムが鳴り担任の教師がやって来て他のクラスが自分達の教室に戻っていく中
私は冷めた目で時枝の背中を見つめた。