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ヒロインに憧れてるけど目立つのは嫌い【HQ】
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もう何回目?あと何回追いかければいい?何回流せばいい?
キツイとかそんなの言ってる暇はないまま、マネージャーという大切な仕事をやり続ける
多分、体育館の中で私が一番呼吸が乱れてるんじゃないかなんて思う
もちろん部員の皆だって息は上がってるだろうが、私よりも体力があるはずだ
元々運動なんかしてこなかった私には呼吸を整える余裕すらない。
もう本当に、由佳に対してイライラしちゃって怒鳴りそうになったけど、それをグッと抑えてボールに手を伸ばした
ゆっくりと転がってくるボールが私の指の先に触れようとすると、ヒョイっと誰かの手によってボールが拾われた
あれ、
やっと由佳が仕事する気になったか
今更手伝っても遅いけどね
ものっすごく遅いけどね
もうあと2人くらいだし
肩にかけていたタオルで汗を拭きながら顔をあげると、由佳ではなかった。
田中「橘さん だ、大丈夫か?顔色悪ぃけど」
以外にも田中くんだ
どうやら自分の番が終わった後走り回っている私に気付いて手伝いに来たらしい
レギュラーメンバーである田中くんに手を追わせてしまった
『ごめん』と謝ろうとすると、田中くんは「橘さん昼からずっと調子悪かったんじゃないか?」と聞いてきたから思わず口を閉ざしてしまった。
もしかしたら、昼ぶつかったのは田中くんだったりするのかな
何となくしか覚えてないけど、確かにあの時聞こえたのは女子の声ってより男子の声って方がしっくりくるかも。
さっきの視線も田中くんとなると納得がいく
『昼はちょっと気分が悪くなっちゃっただけだから心配しなくても大丈夫』そう言おうとした
その丁度、タイミングがいいのか悪いのか由佳の叫び声が体育館中に響いたのだ
私達は話を中断してすぐにそちらに目を向けた。
日向「あー!!田口さんすみません!!」
影山「何やってんだよ下手くそが!」
日向「なんだと影山コラァ!」
簡単に説明するとレシーブの苦手な日向くんが返したボールの位置にたまたま由佳がいて壁にバウンドした後、由佳の腕に当たったって感じだ
皆はすぐに駆け寄って「大丈夫か?」「怪我はないか?」「頭に当たらなくてよかった」なんて言ってた。
私からしたらそんなの大袈裟なんじゃないの?って思っちゃう
"頭に当たらなくてよかった"
私が頭にボールが激突した時、誰も気付いてくれなかったのにね。