誰も私の事なんて見てないし、どうも思っていないのに脳は勝手に誤解して言うことを聞いてはくれない。




ジンジンと熱を浴びた頬を片手で隠しながら後ろの席の人の自己紹介を聞いた。




なんで赤面症なんだ、あがり症なんだ。




皆私の声は聞こえてるだろうけど視線はこちらに向いていないんだから赤くなる必要ないじゃん




自意識過剰？
何熱帯びてんの私の頬




終わった後の心の中だったらなんだって言える



自分に対しての悪口だって。
言い聞かせても身体はその様になってくれないんだから意味なんてないのにね




クラスメイト全員の自己紹介が終わると、各クラス順番に入れ違いで校舎巡りをした。




出席番号順に並んで行くのはいいが、一番後ろが良かった




歩く時に後ろから私の姿が見られていると思うと落ち着かないし、歩き方もオドオドしてしまうから。




人の目を気にし過ぎではないか？
そう思われるかもだけど、成長するにつれて気付いたらそう思わずにはいられなくなっていた





1限目だけでは周りきることが出来ず、小休憩を挟んだ後２限目も使ってやっと終わった




途中で２、３年が授業している所も横目で見えて一軍女子男子であろう笑い声が聞こえた



私の送りたい高校生ライフはまさにそれだった。




元からそういう性格の人はいいな
毎日学校楽しいんだろうな、授業以外。




羨ましがっても自分がそうなれるわけではないのに…







高校生になって初めての体育。
今日は晴れていたから、体操服に着替えたらグラウンドに集合との事




ああ、暑い




開けたグラウンドには目を背けたいくらいの眩しい陽光が私達を照らす




夏の太陽とはまた違うが、太陽は太陽

こんなの1時間も当たってたら日焼けしちゃうじゃん。




女子力が低い私でも、白かった肌が黒くなるとショックをうけるんだから



日焼け止めも持ってきてないし最悪だ。






体育担当の教師が来て招集をかけると、軽く自己紹介を済ませた後出席番号順に並んだ




何をするんだろ
先生から今日する内容を静かに聞いていた



内容は、中学生の時にも少しだけ学んだ集団行動を番号順でグループをつくりお互い教え合うというもの




始めに先生がお手本を見せてから、グループで練習し息が合ってきて大丈夫だと思ったら、見せに来いと。




合格するまで何度も練習しないといけないみたい



逆に一発で合格すれば後は自由にしていいんだって。