お名前を入れるとより楽しく読む事が出来ます
ヒロインに憧れてるけど目立つのは嫌い【HQ】
夢主設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
1年生2人が手伝ってくれてネットも早めに張ることが出来た
お礼を言うと「なんで?」という顔をされた。
手伝ってくれたのにお礼を言うのは当たり前だと思ったんだけど…
日向くんからは「俺達より早く来て準備してくれてたんですよね?それに橘先輩いつもよくしてくれるじゃないですか!」みたいな事を言われた
よくしてるって、私はそんな日向くんが言うほど皆の役にはたってないと思う
影山くんも日向くんに同意したような顔で見てくる
『…、そうかな。役にたってるならそれでよかった、です』
私ってやっぱり愛想ないな。
2人がこうやって褒めてくれてもたった一言で終わらせてもう足は逃げようとしている
でも、胸が暖かくなった
私の事を認めてくれた
私の事を見てくれてた
足は未だに逃げようとしているけど、私の心と身体はとても軽い
スクイズボトルの籠を手に持って2人の方へ振り返る
『ありがとう』
日向くんと影山くんには、さっきのお礼をまた言われたのかなって不思議に思ってると思う
もちろんそれもあるよ
そのありがとうに何が含まれてるのかなんて知ってるのは私だけでいい
──────
─── ─
─
日向「先輩、初めて笑ったな!」
影山「日向ボケェ!橘先輩に嫌われたかと思っただろうが!」
***
ドリンクを作り終わって体育館に戻るとちょうど皆が集まった所だった
ドリンクの籠を持った私に気付いた清水さんと谷地さんは駆け寄ってきて重いドリンクを持ってくれた
谷地さんに限ってはめちゃくちゃ謝りまくってたけど…
好きでしてるから別にそんな謝らなくてもいいのにと、一冊のノートを手にして立ち上がった時「すいませーん!遅れました!」と入ってきた人物
由佳だ…。
未だに遅刻してくるその精神、どうなってるんだろう
遅刻してくるくせに呼吸も髪も乱れてないし、ゆっくり来たんだろうなっていうのがわかる
化粧もばっちりだ。
澤村「田口、遅いぞ。」
遅刻1、2回ならまだ何かあったかなって思えるけど、流石に何度も何度も遅刻するとなると主将である澤村先輩も違和感を感じ始めたのだろう。顔が怖い
今日はどんな言い訳を用意してきたんだろう
澤村「何か理由があったのか?」
低い澤村先輩の声で体育館の空気がピリつく。部員の皆やマネージャーの私達は静かに由佳を見つめていた