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ヒロインに憧れてるけど目立つのは嫌い【HQ】
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それから、思った通り由佳の私に対する態度はどんどんおかしくなっていった。
勇気を出して話しかけても「うん」とは返事をするものの、それだけだ。
それ以外の会話はあまりしなくなった
部活も最近は遅れて来ることが多くなったし、簡単で楽な作業ばかりを選ぶ
手間のかかるドリンク作りはいつも私
清水さんや谷地さんは他にする事があるから、それが終わったら手伝ってくれるけど、だいたい一人
あんなに真面目で、オドオドしてたのに全くの別人になったかのように由佳は変わった。
喋り方も、目付きも、教室でのクラスメイト達への振る舞い
そして、容姿
全てが変わったんだ。
黒髪だった髪は金髪に染めて、目にはカラコン
清潔だった綺麗な爪には規則違反でもありながら派手な色がついてごちゃごちゃにデコパーツが埋まっていたし
ナチュラルだったメイクは厚塗りでアイシャドウも濃く、バサバサとしたツケマを付けていた
制服だってそうだ
しっかりと全てのボタンを閉めていたのにそれもやめ、着崩してスカートは短い
時枝達と絡み出して、由佳は由佳じゃなくなってしまった。
部員の皆も由佳の変わりように驚いてたな
それでも由佳の本性には気づいてなかったけど
「似合ってる」「可愛いね」「大人っぽくなった」なんて褒めて。
私には分からなかった。
どこをどう見て似合ってると思ったのか
由佳の顔立ち的に金髪は合わないし、眉毛は黒のままだったから浮いて見えるのに
こんなこと、本人に言えるはずもないけど。
だけど由佳は、その部員の皆の言葉を当たり前のように受け止めて
「今度青色のカラコン付けようと思ってるんです!」
そうやって笑ってた
その笑い方はアイツらに似てきていて正直、引いてしまった
もう私が勇気を出して由佳と関わろうとしても由佳はそう思っていないのだから頑張って話しかける必要すらなくなった
自分自身も、由佳に期待するのはやめた
そして私達は
気づけば一緒にいる事がなくなった。
***
由佳と一緒に行動する事が無くなって数日後に、席替えをして時枝とも園田くんとも由佳とも離れた
教室は同じだけど、周りにアイツらが居ないだけで心が軽くなった気がした
少しだけ、由佳ともう席が前後じゃないんだと期待するのをやめたくせに寂しいと感じたが
その気持ちも何もかも、ある日の昼休みに全て吹っ飛とんで消えて無くなる事になった