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ヒロインに憧れてるけど目立つのは嫌い【HQ】
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ずっと心は晴れることなく、部活が終わった。
今日も私は存在感薄くて、本当は要らないんじゃないかって思ってしまった
ただ、部員の皆が話してるだけなのに
全て私の事を言ってるんじゃないかって錯覚すらしてしまう私は自意識過剰なのかもしれない。
菅原「おーい皆ー!大地が肉まん奢ってくれるってー!」
菅原さんの声に部員の皆は「マジっすか!」「大地さん太っ腹!」なんて喜んでる
由佳の方をチラッと見ると影山くんと「肉まんだって!やったね」「うす」と笑いあってた
いいな、肉まん。
まさにこれが私の憧れていた事
部活帰りに部員皆で肉まんを頬張る
でも、既に私は孤立しちゃってるし
由佳とも気まずいし
そもそも私は誘われてないかもだし
……帰ろう
皆が集まって盛り上がってる中、私は静かにその場から離れようとした
だがそれは、一人の声によって制されることになる
日向「あれ、橘先輩は一緒に帰んねーの?あ、ですか」
ビクリと身体が跳ねた。
まさか話しかけられるとは思ってなかったから…
またか、日向くん
日向くんはよく私に気付いてくれる
私が暗い顔してた時も
今も。
純粋に、私が先に帰ろうとしてたから不思議に思っただけなんだろう
日向くんの言葉はいつも真っ直ぐ。
真っ直ぐ過ぎて、逆に羨ましいよ。
だけど、
今の私にはその真っ直ぐ過ぎる言葉が槍に乗せて心に刺さる
『あ、うん……。今日は用事があって。』
日向くんには悪気なんて1ミリもない
それが嫌だと勝手に思ったのは私だから、誰も悪くない
もちろん、私が行かないとムキにならなければ、遅くてもまだ皆と仲良くなれたかもしれない
後ろから「じゃあ行こうぜー!」「腹減ったー」などと会話してる声が私の耳にしっかりと入る
自分から断ったのに、とても虚しい。
私の事なんて気にしてない
由佳にだったら、断られても「そんな事言わずに行こうぜ」って誘ったりしそう
追いつかれないように、一歩一歩と歩くスピードをあげた。
由佳とは一言も話していない
お互い気まずくて
きっともう、話すことはこれから減るんだろう。
喧嘩したわけではないのに
こんなことになるなんて思ってもなかった
明日学校行きずらい
どうせ由佳には時枝達が近付いてくるし
はあ、しんどい。