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ヒロインに憧れてるけど目立つのは嫌い【HQ】
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皆見ないで
私に注目しないで
早く治まれ
熱引いて
他人から見たら、なんで顔真っ赤にしてるんだろうって変に思われてるだろうな
小学生の時も、中学生の時も
人前に立つだけで顔を真っ赤に染めて、授業中大人しくて何も言えない私をターゲットにして当ててきた教師が来た度に緊張して…
クラスメイトには「顔真っ赤!」「りんごみたい!」と軽く笑われて
そう言われるのがどんなに嫌なのか、本人達は何ひとつ知らない事だろう
何年、この赤面症に苦しめられなければならないんだろう
出てきそうになった涙を必死に堪えて部員の皆に「大丈夫です!」と私にしては大きな声を出した
滅多に大きな声を出さない私に驚いたのか皆は「そうか。無理するなよ」とだけ言って練習に戻って行った
休憩が終わり練習が再開されると、周りにいた清水さんや谷地さん、由佳は駆け寄ってきた
清水「夢主ちゃん本当に無理はしちゃダメだからね」
谷地「そ、そうですよ!仕事なら先輩の代わり、は完璧に出来ないかもですけど頑張りますから!」
由佳「近くにいるから、何かあったら由佳に言ってね」
体調なんて悪くないのに、私の顔色を伺って。
私は、皆にチヤホヤされていた清水さんや谷地さん、由佳の事が羨ましいと嫉妬している醜い存在なのに
3人はそんな事しらないから、いつも通り優しくて。
「何かあったら言って」
そんな事言われても、今の気持ちを由佳に話すことなんて出来ないよ。
皆いつもと変わらない
皆いつもと同じ
でも私だけ いつもと同じじゃない
私だけが、どんどんと醜くなっていく
こんな黒くて汚い感情、
跡形もなく消せたらいいのに。
***
さっきの件から何事もなく終わった部活
日向くんの発言のおかげで始めは私の事を気にしてたけど、どうもなく部活を終えることが出来たので皆はもう私のことなんて目もくれなかった
”私が倒れたらもっと心配してくれたのかな”
注目されるのは嫌でも、心の隅ではまた違った思いが溢れた
帰る時、ふと見えた由佳と月島くんが話しながら帰っている光景
つい最近まで、緊張してタオルを渡せないと私の隣に引っ付いたままだったのに
この数日という短い時間の中で、もうそんなに仲良くなったというの?
もちろん、由佳と月島くんが仲良くなってるのはいい事だ
でも何故だろう
このぽっかりと心に穴が空いてしまった感じは。
___置いてかないで。