メモ部屋 のちのち構成し直す小説のネタ
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始まりは友人からのラインだった。
【ねぇ!肝試ししない?(*^^*)】
【ちょww急になんwww
なんかの番組でも見たの?w】
【ううん、ただふとやりたいなーって!
成人前にみんなでやりたいこと終わらせとこうと思ったんだ!】
【そっかー、肝試し、、、
どこ行くん?あとメンバーは?】
【場所は眼鏡塚ってとこ!結構近いよ!電車で1時間もしない!
メンバーは、、、、、、】
【おー、結構いるねぇ〜今んとこ誘っただけ?OKは誰かからきてるん?】
【、、、、、、からきてるよ!】
【そっかーほぼほぼみんな行くんや〜、、、
ふふふ、そんな面白そうなもん私がやらんはずがないやろ?】
【わーい!みんなで行こ〜!】
(はぁ、、、マジか、、、
私が誘われる1番手なら何とかできたかもだけど、、、
、、、こういうことはなるべくやめた方がいいと思うんだけどな、、、
でももうあの子がOK出したんじゃみんな絶対行くよな、、、)
私は栞。高校卒業後、新社会人として世に送り出されてからまだ春をむかえてない。
正月がすぎ、節分が近づく頃。友人から肝試しの誘いが来た。
、、、はっきりいって、私はほんのちょっぴりとだけ、幽霊とかを信じている。
だが、ほとんどは科学で証明出来るものだと思っていて、大体そういう話は先人が危ない場所に不容易に近づかないよう怖い話にして、遠ざけてくれているものだと認識している。、、、一部を除いて。
(私が行かないと誰か転んだり怪我しそうだな、、、崖から落ちて、、、とか後で聞くのも嫌だし、、、想像しただけで怖くなってきた、、、仕方ないな、行くかぁ)
そんな思いでついて行っただけだった。
みんなと遊べるならいいやと、そんな軽い気持ちだったんだ。
結果として、、怪我人は出なかった。
しかし、代償は重く、、、
、、、、、、、、、、、、、。
「ついたー!!眼鏡塚!!」
「結構人いるね〜」
「日曜だからねぇ」
そんな友人達の話し声を聞きながら、携帯で地図を開き、先導する。
昼前に着いたので、駅近くの商店街で何か見ながら腹ごしらえをし、夕方近くになったら肝試ししようということになった。ので、商店街までの案内を買って出た。お腹すいたからだ。美味しいものが食べたい。
『早く行こう?お腹すいた』
そう笑いかけ、みんなの前を歩く。
商店街に着き、辺りを見回す。
どこも昼時ということもあって繁盛していた。さて、どこがいいか。
匂いに空腹を刺激されながら先頭を歩いていた私は、十字路を渡りきった角のお店の前でふと振り返る。
みんなの声が聞こえない。
いつの間にか何かの店の前に集まり商品を見て騒ぐ、笑顔のみんなを少し遠くから眺める。
ああ、また置いていってしまった。
、、、また、置いてかれてしまった。
いつもそうだ。後ろからついて行こうが、先頭を歩こうが、ふとした瞬間に乗り遅れて、慌てて駆け寄る。
いつからか慌てるのに疲れてしまって、少し遠くからみんなが楽しむ様を見て、待つようになった。
毎回慣れることのない寂しさを感じるが、みんなに気を遣わせたり、自分が気を遣ったりするよりいいかと、待つ。
きっといつもより寂しく感じるのはお腹がすいているせいだ。
少し眺めたあと、携帯をいじり始める。
(肝試しの場所まではまだ距離があるな。どうせ夕方になってから行くんだからとも思うけど、下調べしておいて損は無いか、、、崖になってるとこがあったらまずいし、、、ん?)
右手にある店先に目を向けると、一際目立つ品がある。
(、、、ふ、タヌキの置物か。しかも手のひらサイズ。ちょっと欲しくなっちゃうなぁ。)
そうして目を離し、みんなを眺める。
また、ぼんやり。
と、一人の男が歩いて来て私を通り過ぎ、後方のみんなの近くへ歩いていく。
人はまばらだが通っている。
しかし、その人がどうにも目に入ったのは和服だったからだ。今どき珍しい和服。
着物、はかま、羽織、巾着袋。
濃さの違いはあれど、穏やかな深緑を着こなしている。
私が緑色を好きなのもあるが、背筋を真っ直ぐ伸ばし、ブレなく歩くその姿に、私は思わずみとれてしまった。
彼は私からだんだんと遠ざかっていき、友人たちも通り過ぎていく。
少ししか見えなかったが、オールバックだった。しかも美形だった気がする。
(ガン見したかった、、、美人さんいいな、、、)
そんなことを考えながら後ろ姿を眺めていた。
(いいなぁ和服、
いいなぁ和服美人、、、
、、、あ)
銀色の鈍い光が、揺れる巾着袋から落ちたように見えた。
(、、、もしかして鍵?小銭とか?)
彼は気付かずに歩いていく。
(あ、わわわ、どうしよう)
そんなことを思っているくせに、
歩きだし、
だんだんとスピードが上がっていき、
走って友人の横を通り過ぎていく。
(あっ、角を曲がってしまった!)
光が落ちた所を見ると、やはり鍵。
(まずい!)
急いで追い、角を曲がる。
少し先に彼は居た。
近くの食事処に入ろうと迷っているのか、食品サンプルを見ている。
タッタッタッ、、、
『すみませんっ、はぁ、』
「、、、!?
、、、はい、どうしましたか?」
(あぁぁぁぁ!やっぱり近くで見ると美形!!!驚き顔も美しっ!!!)
『、、、はぁ、はぁ、
、、、、、、これ、、、』
ついみとれてしまい、気の利いた言葉のひとつも言えず。
鍵を差し出す。
「、、、これは、、、、、、
、、、、、、ありがとう。」
そう言って受け取ってもらえた。
ホッと一息。
ニコリ、笑った彼。
『!?、、、そ、それじゃ、、、』
思わず照れてしまい、たったそれだけ言い残し、急いで友人たちの元へ戻る。
「ねぇねぇ!さっき走ってったけど、どしたの?」
『ちょっと、落し物を届けに。』
少し、笑って言った。
届けられてよかった。
届いてよかった。
、、、追いつけて、よかった。
、、、心地良い低音の"ありがとう"が、なかなか耳から離れてくれなかった。
青空にほんのりオレンジ色が混ざってきた頃。言い出しっぺの彼女を先頭に、仄暗い森を歩く。
「風が気持ちいいね〜」
『えー?ちょっと肌寒くない?』
「雰囲気あるね〜〜!!いいじゃん!」
「暗すぎるよ、、、転びそ」
好き勝手言いながら歩いていく。
「なんでもここをまっすぐ行くと、ちょっと開けたとこに出てー、そこに狛犬っぽい石像が2つあるらしいんだけどね?
、、、夕方くらいになると目が光ったり、首が動いた!なんて人もいるんだってー!!」
「わー怖」
「へー、狛犬かー」
『かわいいかな?』
「苔だらけだったり」笑
「首がないとかあるとかなんとか、、、」
「首無狛犬は怖いな、、、」
「首?人の生首ってこと?」
『ちゃうちゃう、狛犬の首があるかないかだよ』
「そっか」((汗
ざく、ざく
みんなで歩いていく。
「その狛犬の写真とかないのー?」
「あるよー」
そう言ってみんなが見ると、普通に首がある普通の狛犬の画像だった。
「普通じゃーん」笑
『えー?昼間の写真ー?』
「昼間しかなかったんだよ〜!」
「夜撮ろうとした人は何かあったりして、、、」笑
「きゃーやめてよーもう」笑
そんな軽口を叩いていると、草陰から音が聞こえる。
ガサッ
「ひっ」
「ひぇ、、、」
『おわっ』
「わぁぁぁ!!??」
皆で寄る。
「「「、、、」」」
しばしの沈黙、
「ねぇ、」
「「『わあ!』」」
「わたしだよ 笑
早く行こ?」
「う、うん、そだね」
「行こ行こ!」
みな小走りで進む。
、、、私の足に何かが引っかかり、つんのめった。
『おわっ!!!』
「きゃぁ!!!」
「うあああ!!」
「ひぁっ!」
『ご、ごめん、
木の根っこにつまづいちゃった』汗
「、、、もー!!!びっくりさせないでよー!」
「ビックリした、、、」
「大丈夫?」
『うん、大丈夫』
そんなことがありながらも歩いて行くと、少し開けたところに出る、、、。
「ここが、、、」
「うわぁ、まだ明るいからいいけど、夜に懐中電灯とかで照らすとやばそう」笑
「、、、ちょっとかわいい。」
「正気?」
『SANチェックのお時間です』笑
「いやだー」笑
近くで狛犬を見ると、目がガラス細工になっている。首はもちろんあり、苔が生えている様子はない。素人目にもわかるほど随分と古いもののようだ。しかし、誰かが掃除をしたのか随分と小綺麗ではあるが、、、
『目がガラスっぽいからこれが光って、動いたとか言われたんじゃない?』笑
「えー?そしたら首はー?」
「デマだよデマ」笑
「そっかー」
『逆に可哀想やろ、いきなり首取れるて』
そんなことを話しながら記念写真を撮ったり、うろちょろしたり、、、
空がオレンジ色に染まる頃、、、
「そろそろ帰ろっか」
「そうだね〜」
「えー、首、、、」
「諦め悪いな」笑
「ねーねー帰りに行こうって言ってた店行こう!今見たらあと2時間で終わっちゃうわ!」
『えっ?やば、行こ行こ』
「そだね」
来た道を引き返す一行。
冬至はとっくに過ぎたとはいえ、やはり日が傾くのは早い、だんだんと夜が近づいていた。
「来た時より暗いねー」
『スマホの電気つける?』
「えーいいよー充電切れちゃうよ?」
『大丈夫大丈夫、出かける時いつも充電器持ってるから。』
「まーでも付けなくっても大丈夫っしょ」
『ううんつけよ。それに私、来る時転んだし』笑
「あー、うーん、そうだね」
「もーほんと気をつけてよね、すっごくびっくりしたんだからー」
『ごめんごめん』笑
「笑ってる場合じゃない!もー」
「ふふふ」
「あはは」
笑いながら、来る時より和やかに帰る。携帯のライトをつけ、昼時のように先頭を歩いていた私は、彼を思い出し、振り返る。
ふと、なんとなくみんなの顔が見たくて、
、、、置いてかれたくなくて。
もちろんみんなはいた。
狛犬はもう見えなかった。
、、、狛犬`は´いなかった。
、、、みんなの少し後ろに
、、、、、、影がいた。
私たちの影ではない。
意志を持ち動く、黒く濃い影がいた。
『、、、え、、、、、、』
「ん?どうかした?」
1人が振り返る。
(あっ、まずい!)
恐怖で声が出ない。
しかし
「んー?なんもないじゃん?」
「どしたの?」
みんなキョロキョロするが、アレが見えてはいないようだ。
『、、、ううん、ライトで出来たみんなの影にびっくりしちゃって』笑
「あー、確かに」笑
「もーなんだかんだいって一番怖がりだよね〜」
『あはは〜まあね〜、、、ほん怖とかつい見ちゃうけどね』笑
「わかる〜」
そんなことを話し、また前を向く。
心臓がうるさい。
涙目になる。
走り出してしまいたい。
前を向き、みんなの声を聞いていると勘違いじゃないか、見間違いじゃないかと思えてくる。
(、、、もう1回確認する、、、?)
(、、、いや、進もう。
みんなにもう待ちきれないとか言って小走りで競争にしてしまおう。)
そう提案しようとみんなを振り返ると、、、1番後ろの友人のすぐ隣を、影が歩いていた。
っひゅっ
喉が鳴る。
声が出ない。
涙目になる。
「、、、?栞ちゃん?どした?」
『、、、ねぇ!小走りで行かない?もう怖くってさ〜!店も早く行けば沢山もの見れるだろうし!』
なるべく。にこやかに。大丈夫。得意だから。
「えー?もう疲れたよー」
「でも確かにちょっと怖いよねー」
「それに肌寒い、、、」
「、、、行こっか」
「、、、そだね」
「競争だー!」
『うへへー私が1番やで!!
着いてこないとライトはおあずけやで〜』笑
みんなで早足になる。
『はっはっはー!私にちゃんと着いてきなよー!』
そうおどけてすすむ。
、、、足音が、余分に聞こえる気がする。
いや、、、やめて、、、みんなを連れてかないで、、、
やっぱりやめときゃよかったんだ、肝試しなんて、、、
「あんまり急ぐとまた転ぶよ〜」笑
お願いします、、、
もうこんな事しないから、、、
『大丈夫だよ〜』笑
見逃して、、、お願い、、、
『みんな〜さっきの私みたいに転ばないようにね〜
ほら、狛犬見たやん?もしかしたら送り狼とかくるかもよ〜?』
「えー?送り狼ー?こわ」笑
「送り狼なら転んだらやばいな」
「ん?送り狼って?」
「それはね〜」
みんな早歩きで、さっきより明るめの声で、進んでゆく。
もう振り返らない。
森の出口はちかい。
もう少し
あとちょっと
、、、お願い、、、、、、
、、、、、、出れた!!!
はぁ、はぁ、はぁ、、、
はあー。
「きゃー怖かったね」
「いやー可愛かったっしょ」
「転ばなくてよかったね」笑
そうみんなが話す。
まだ、振り返りたくない。
『ほらー早くお店行こー!』
また、先導する。
、、、後ろを振り向きたくない。
お願い。誰も減っていないで。
、、、少し歩く。
最初に通ってきたルートではなく、私が調べたルートを行く。
『こっちが近道みたいだね』
「へー、ちょっと狭いね」
「暗いわー」
「まーでもまた日が落ちないうちでよかったよね。」
「でも狛犬のとこ出てから結構経ってるよね?」
『うーん』
、、、すすむ。
ふと、右手に神社が見えてくる、、、
『、、、ねぇ!みんな!』
「?なーに」
「どした?」
『ここよってかない?
てかよろー、ほんとに祟りとかあったら怖いじゃん?それになんか綺麗!!』
早足で進む。
はやく、、、はやく、、、、、、
はやく!!!
少し階段をのぼり、鳥居をくぐり、みんなを振り返る。
みんなのうしろにいる
ひぇっ、、、
悲鳴が出そうになるのをこらえ、笑顔で手招きする。
みんなが登りきり、鳥居をくぐる。
最後の一人に着いてくるように影が近付く。
その子を迎えにいき、腕を組む。
一緒に小走りで駆け上がる。
、、、あいつは鳥居をくぐれないようだ。
私はついに、泣き出してしまった。
「えっ!?」
「どうしたの!?」
「栞ちゃん!!??」
『、、、ごめん、怖くて、、、神社にくると、なんか安心して、、、ごめん』
「大丈夫ー?」
「落ち着いて、、、」
"だぃじょヴぶ?"
、、、うそ、、、、、、喋った、、、、?
涙が、止められない、、、
『、、、私は大丈夫だからみんなお祈りしてきなよ』
「そんな、ほっとけないよ!」
『大丈夫大丈夫。狛犬のとこで護ってくれてありがとってさ、挨拶いってきぃ』
「、、、大丈夫って言ってる人ほど大丈夫じゃないって言うよね」
「うんうん、特に栞ちゃんそういうとこあるし」
『そんな、、、大袈裟だよ、、、』
止めなきゃ、、、止まれ、、、止まれ、、、!!
"ねェ、ダィじょヴぶ?"
私は何も聞いてない!
《、、、`ありがとう´》
、、、、、、ああ、耳から離れてくれなくて、よかった。
『、、、ごめん、もう大丈夫。
ほんとに大丈夫。'ありがとう'。』
昼間の彼を思い出す。
《`ありがとう´》
(ふ、、、大丈夫。)
ニコリと笑い、立ち上がる。
「ほんとに?」
「無理しちゃダメだよ?」
『ほんとほんと。
昼間のイケメン思い出したら止まった』笑笑
「あー、お昼ご飯の時話してた人?」
『そーそー』笑
「推しは活力」笑
『わかる』笑
「、、、大丈夫?」
『、、、うん!神様にお礼して、お店行こ!』
(、、、大丈夫。
お祈りして消えてなくても、大丈夫。)
そうして私たちは、五円玉を投げてお祈りした。
、、、私だけ、たまたま五円玉がなかったので十円玉を投げた。
あの影から`遠縁´になれるように祈って。
、、、振り返る。
、、、ダメか、、、やっぱり五円玉じゃないからかな、、、
みんなが出口に進んでゆく。
(、、、、、、、、、いや、、、)
(、、、、、、いや!!
みんなに触れないで、、、!!!)
私は走る、、、
アレに向かって、走ってゆく。
「、、、!?えっ栞ちゃん!?」
「どうしたの!?」
あいつに触れられる前に横を通り過ぎる。
こちらに手を伸ばしてきたが、階段の端、落ちるギリギリを走ったこと、影の動きが遅かったことが幸いした。
、、、フェイントかけて最初逆側に向かって走ってよかった、、、
、、、でも、フェイントにかかるってことは、、、ある程度の`知能´があるって事だよね。
振り返り、みんなに声をかける。
あいつは私を追ってくる。
、、、ゆっくり、ゆっくりと。
『、、、みんな!そこから5分くらいは動かないで!!
5分たったらまっすぐ駅に向かって!!!急いで帰って!!!!私もあとから追うから!!!!』
そう言い残し、走る。
はぁ、はぁ、はぁ、
走る
時々、振り返る。
結構足が遅い。
全力で走ると、どんどん置いていくほど。
でも私の目的は置いていくことじゃない。みんなから引き離すこと。
(、、、1人だけ追うのか、、、それとも私が何かして狙われたか、、、私だけ狙われているのか、、、なんで、、私だけ、、、、、、なんで、、、!!)
また涙目になる。
でも、ちょっぴり。ほんとにちょっぴりだけ、安心した。
他のみんなに見えなくてよかった。`あんなの´。
みんなが狙われなくて、よかった。
そう、少ししか思えないくらい、余裕がなかった。それほど恐ろしかった。
(、、、リアルSANチェックなんて思えるほど、まだ余裕はあるみたいだ。)
自嘲的な笑みを浮かべながら走る。
、、、まっすぐ走ってきたが、突き当たりの分かれ道に来てしまった。
(、、、このまま道がわからないまま走ると危ないな、、、曲がり終わったら地図開こ。
確か右側に行けば駅と反対だよな、、、)
角を右に曲がる。
ドンッ
『おわっ!!!!』
「、、、っ!!!』
後ろに転びそうになった私を誰かが肩を掴み、助けてくれる。
『あ、あわ、ありがとうございます!!
すみません!!』
それだけ言い残し、走ろうとする。
(多分、大丈夫だよね、、、?この人巻き込まれたりしないよね?)
そんなことを考えながら進もうとするが、離してくれない。
『、、、え?あ、あの?』
そうして初めて、ぶつかった人をしっかりとみた。
、、、昼の、和服美人だった。
「あなたは鍵を拾ってくれた、、、、、大丈夫ですか?」
『え、、、ええ、、、大丈夫です。
ありがとうございました。
そ、それじゃぁ急いでるんで。』
、、、離してくれない。
むしろしっかり肩をつかんでくる。
『、、、あ、あの』
「追われてるんですね?アレに。」
『っ!?、、、見えているんですか、、、?』
彼ははっきりと、後ろの影を見て言った。
「、、、ええ。
、、、こちらへ。」
そう言って私の手を取り、早歩きをする。
『えっ、えっ!、あ、あの!』
「大丈夫。アレに見つからない場所があります。まずはそこへ行きましょう。詳しい話は、そこで。」
『、、、』
、、、今、頼るものが何も無い私は、つい甘えてしまった。
名も知らぬ、赤の他人。
しかも、何かを知っているよう。
こんな状況では、頼らざるを得なかった。
『、、、、、、ありがとう、、ございます』
後ろは、もう振り返らなかった。
、、、先程寄った神社より、大きめで綺麗な神社に着く。
彼について、社の裏に回る。こちらが玄関のようだ。
、、、カチャ、、、、、、ガラ、、、
鍵を開けた彼は、どうぞと言わんばかりに戸を開けてくれる。
『お、お邪魔します、、、』
、、、ガララ、、、、、、ピシャリ
カチャ
(っ!)ビクッ
(か、鍵を締め、、、そりゃ当たり前か。)
普通の玄関だ。靴は1足も置いてない。
、、、一人暮らし、、、か、、、?
とにかく上がらせてもらおう。
進もうとしたその時、
「、、、もう、だいじょうぶ」
耳元に囁かれる。
!!???
同じ言葉でも違う意味で反応してしまう。
(、、、その低音ボイスは反則かと、、、)
「さあ、上がって。」
靴を脱ぎ、和服美人の後をついて行く。
少し歩いたところにある座敷に通された。
まだ心臓がうるさい。
走ったからか、アレが怖かったからか、、、さっきの美人さんへか、、、
「茶を用意しよう。」
『あ、ありがとうございます、、、』
いなくなってしまうのかと心配したが、すぐ隣を開けると台所のようだ。
そこを開けっ放しで茶を用意してくれている。
、、、その優しさに泣いてしまいそうだった。
、、、すごく、安心した。
(、、、吊り橋効果かな?)
なんて。
「、、、さて、何から話そうか。」
茶を用意してくれた彼は、足を崩していいと言ってくれたので遠慮なくあぐらをかいた。現代っ子に正座はキツイ。
(、、、恥ずかしいけど緊急事態だし、、、)
「、、、まず、名を名乗らないとな。
俺は、谷幸四郎という。
、、、君は?」
『あ、、、槌谷、栞、、、です』
「槌谷さん、、、まず、何から聞きたいとかはあるか?」
「、、、、すみません。、、、、、、聞きたいことがありすぎて、わからないです。』
「、、、ふむ、、、わかった。それでは、まずは手を見せてくれないか?」
『、、、え?、、、はい』
、、、不思議に思いながらも両方の手のひらを見せる。
、、、?
(手の端になにか、、、)
ひっくり返し、手の甲を見ると、、、
(えっ、、、何これ、、、)
私の左手の甲。
、、、そこには、蔓に囲まれた蜘蛛のような模様がでかでかとあった。
瞬時に思い至る。
(神社で横を通り抜けた時か、、、!!)
「、、、これは、五日紋と言う」
『五日紋、、、?
、、、、、、五日、、、!?』
「そう、察しの通り。
これは、"五日目までにお前を食らうぞ"といった意味合いのものだ。
ようはエサに唾を付けておき、誰にも盗られないようにする為のもの。
これが付けられるのは厄介な奴しか居ないからな、、、これがついているものを食うやつはそうそういない。小物はだいたい諦める。
、、、これがついたものを好んで食べるやつもいるがここらにはいない。
、、、今、最も警戒すべきはアイツだけだ。」
『、、、エサ、、、』
「ああ、すまない。言い方が悪かった。」
『いいえ、大丈夫です。
、、、あっ!』
「?」
『すみません、少々友人に連絡をしないと』
「ああ、、、」
(神社で紋を付けられたかもってので思い出したや、、、置いてきちゃったからなぁ、ガチおこされそ、、、)
ブーブーと鳴る携帯を取り出す。
ちょうどかかってきたようだ。
『もしm』
[栞ちゃん!!!!今どこなの!!]
『おおう、食い気味、、、今は、、、ええと、、、』
[どこ!!!]
『ひぇっ!た、助けてくれた人のとこにいる!ひ、昼間の和服美人!』
[え?なんで?]
『いや、、、なんか出会って、、、
そ、そっちは無事駅に着いた?』
[うん!今はもう駅にいるよ!
早く来てよ!]
『、、、、、、、、、ごめん』
[、、、なんで?]
『先に帰ってて。私もすぐに帰るから。』
[、、、でも、、、]
『、、、、、、大丈夫。和服美人さんとメール交換したらすぐ帰るから』笑
[、、、、、、それが目的か!!!!!もう!!!!!知らない!!]
『、、、ふ、ごめんごめん
ほんとに大丈夫だから。先帰ってて。
地元の駅着いたら連絡ちょうだい』笑
[、、、ほんとに大丈夫?]
『うん!』
[、、、、、、はぁー、わかった。]
『みんなをよろしくね。じゃぁ』
[うん。またね]
ピッ
なぜか、またねが言えなかった。
「、、、、、、大丈夫か、、、?」
『、、、ええ、大丈夫です。おかげさまでだいぶ落ち着きました。』
『谷さん、五日紋と影について教えてくれませんか?』
、、、こうして夜遅くまで話しをして分かったことをまとめると、私に五日紋がついてることから狙いは私だけで、五日を過ぎれば諦めてくれること。
この神社から1歩でも出れば私の居場所がわかってしまうこと。
日が経つにつれ追いかけるスピードがどんどん早くなり、紋が痛み始めること。
そして、ここ眼鏡塚で眼鏡をかけると人ならざるものが見えやすくなること。
私は眼鏡をかけてなくても見えやすいし、憑かれやすい体質なこと。
影は怨霊の寄せ集めのようなものであること。
なんと実は、、、彼は、、、神様だということ。
昼間彼に鍵を届けた時。
彼には神様の時と人間の時があるらしいが、神様時なのに自分のことが見えたから私の力が強いことが分かったと。
、、、声をかけたらびっくりしていたのは、誰も自分が見えないだろうと油断していたからだそうだ。、、、私だったら鼻歌でも爆音で歌って痴態を晒すわ。(ちなみに人間時はさすがに普通の洋服らしい、、、)
力が強いものは、美味いこと。
そして、、、、、神様である彼と、`仮契約´をすれば、外に出ても彼の匂いに紛れてアレに捕まらないこと。なおかつ、、、`紋弾き´が出来るかもしれないこと。
『、、、仮契約って、、、?それに紋弾き、、、』
「、、、仮契約は本来、神の嫁に迎えるものを見極めるために、、、
、、、言わば、相性を確かめるために、付き合う期間を設ける意味のものだ。
本契約程ではないが、神の嫁としての力が、おおよそ本契約時の3分の1程使える。
仮であろうと本当にだろうと、契約すると神の力も相手の能力によって強くも、弱くもなる。
、、、しかし仮契約であろうと、、、心の結び付きが強ければ、心の結び付きが弱い本契約より強くなることがあるらしい。」
「、、、君は元々の能力が強いから、俺の力がより強くなり、、、もし、心の結び付きが強くなれば、、、、、、紋弾き。つまり、五日紋を跳ね返せるかもしれない。」
『、、、っ!』
そんな、夢のような話があって良いのだろうか。
(こんな状況じゃなきゃ、ほとんど和服美人と結婚(仮)が出来てしまってるようなものだぞ?しかも呪いを跳ね返せるかも?
、、、やばいな、、、神様すご。
さっきの神社凄かったんかな?
やっぱり十円玉がよかったんかな?)
、、、でも、、、、、、
『、、、あの、、、』
「ん?なんだ?」
『、、、仮に、跳ね返せる程になれたとして、何かペナルティは、、、』
(それで谷さんに何かあったらやだし、、、)
「あー、、、ぺ、ぺなると?とは?」
『、、、うっ、神様尊い、、、』
思わず机に伏せる。
「!?どうした!紋が痛むか!?」
『、、、す、すみません、、、取り乱しました。紋は痛くないです。
えっと、、、ペナルティとは、あなたが損をしないか、ということです。』
「そ、そうか、、、損か、特にこちらにはないが?
、、、だが、あちらは傷を負うだろうな」
『、、、傷、、、?』
「、、、30年で治れば早いほうか、、、」
『、、、!?、、、、、、。』
あの影は私を怖がらせてきた。友人も危なかった。でも、、、
「、、、可哀想か?」
『、、、、、、、、、いいえ、、、。
ただ、少し短いと思って。また、誰か襲われたりするんじゃないかと、、、』
「、、、大丈夫だ。
本来は、めったに人里には降りん。森の深部に居るはずだが、、、たまたま食べるものがなく出てきた時、君と会って、、ということだろう。」
『そうでしたか、、、』
「ああ。」
『30年、、、、、、谷さんは、長く生きているんですか、、、?』
「、、、いや、俺は、、、ふ、忘れてしまったよ。」
(150年程の予定)
『、、、そう、ですか、、、』
(1000年とかかな、、、?やば、、、強すぎるわ、、、
、、、、、、とにかくどうしよう、、、明日も仕事、、、、、うわぁぁぁ!適当な言い訳思いつかん!)
「、、、、、、、、契約、、、する、、か、、、?」
『、、、、、、っ大変っありがたいですが、、、仕事がありますし、、、』
「、、、、、、、、、ゆうきゅう、と言うのは使えないのか?」
『、、、えっ?』
(今、神様が有給とか言った?)
「、、、働くものは、ゆ、ゆうきゅう?というものがつかえると、以前街を見に行った時聞いたことがある、、、使えないのか?」
『、、、使えますけど、、、でも申し訳ないですし、、、』
「だが契約もせずここから出ても、駅に着く前に、、、食われるぞ」
『、、、契約したら?』
「、、、しても、始めは俺が近くにいないとダメだ。最短であれば、3日目辺りから結び付きが強くなるはずだ。そうすれば遠くからでも守れるだろう。」
『、、、有給、、、』
「ダメか、、、?」
『、、、命には、、、変えられないですよね、、、、、、
でも会社にはどう説明したものか、、、』
「、、、とにかく今日はもう遅い。夕餉にしよう。」
『、、、はい、、、、、、あっ、お母さん、、、』
「、、、母と暮らしているのか?」
『ええ、今連絡しちゃいます。』
『、、、あ、もしもし?お母さん?
ちょっと厄介なことに巻き込まれてさ、、、、、、』
(、、、、、、、、、腹をくくろう。)
『、、、五日。ちょっと帰れそうにない。』
息を飲む音が、後ろから聞こえてきた。
強行突破した母への説明も終わり、夕飯の用意を手伝い、美味しくいただいた。
なんでも元人間だったらしく、たまには食べたくなって、神様用のお金と現世用のお金を換金してたまに買い物したりするらしい。
(、、、現代っ子に薄味はきついかと思ったけど、素材の味がしっかり生かされて料亭かと思うほど美味しかった、、、説得と追いかけられた疲れが癒される、、、泣)
朝。夢を見ることも無く、朝を迎えた。
同じ時間に起きるようにしているせいか、いつも通りの時間に起きれた。
携帯を手に取り、会社に連絡をする。
『、、、もしもし。おはようございます。』
『、、、はい、お休みをいただきたくて、、、』
声が震えそうになる。
昨日の夜、前もって決めておいた言い訳はこうだ。
私には都会近くの県に行った兄がいる。
その兄が危篤で、色々できるのが私しかいないから休み中に来てしまったというものだ。1週間内が峠だと。
(、、、あっ、どもってしまった。
、、、えっ?そんなこと、、、
うぅ、どこ病院て、、、)
「、、、すみません!槌谷さん!お兄さんの容態が急変して、、、!」
ビクッ!!!!
思わず、声が出なくなってしまう。
はくはくと口が開いたり、閉じたり。
静かな夜明けの部屋に、いきなり大きな声が響くとあれば、、、
びっくりしない方がおかしい。
それに、昨日影に追いかけられたばかりだ。警戒もする。
振り返り、声の主を探す。
後ろから声をかけてきたのは、開けられたふすまによりかかる、谷さんだった、、、
「、、、槌谷さん!すぐに来てください!」
『、、、あっ、す、すみません!行きます!
、、、すみません行かなきゃ行けないんで!早めにぽっくり逝くことを祈っておいてください!』
つい嫌いな兄への本音を漏らしながら、電話を切る。
(兄にはさんざん苦労させられたからな、、、)
少し遠い目をしていると、谷さんが部屋の中へ入ってくる。
「、、、大丈夫か?」
『あ、はい、、、すみません。ありがとうございました。助かりました。』
「、、、いや、無断で開けてしまってすまない。困っているようだったとはいえ、襖越しでも話せたはずなのに、、、」
『いえいえ、多分この方がリアリティがありますから、、、
、、、むしろ、私がすみません。神様に嘘をつかせてしまうなんて、、、』
「、、、、、、、、、」
(、、、やっぱり嘘は嫌なのかな?)
「、、、いや、気にしなくていい。
、、、言っただろう?元人間だったと。
人間がどんなものかはわかっているつもりさ。」
そう、苦笑する神様は、思わずみとれてしまうくらい、美しかった。
朝食を食べ終えた私たちは、谷さんの早めにした方がいいだろうと言う鶴の一声で、仮契約をすることにした。
「、、、すまないな、やる予定がなかったものだから、手順がうろ覚えで、、、」
『いえいえ、本当にここまで良くしていただいたんですから、何も言えないですよ。
しっかり、ゆっくりやりましょう。』
「、、、ありがとう。
、、、あ、それはもう少し右にばらまいてくれ。」
『はい。』
彼の言うありがとうは、やっぱり私にはとても心地がよい。
(、、、これ心の結び付き強固フラグじゃね?)
(でも、、、いっか。5日間。たった数日でもこんな美人さんと一緒に居れるし、仕事は休みだし、なんかしないと申し訳ないと言ったら巫女さん的なことをさせてくれるって言ったし、、、主に掃除だけど。)
(一夜の夢のようなものだ。せっかくだし。こんないい夢見れること、ほんとに見る夢でもなかなかないんだから、楽しもう。)
そんな風に考えた私を、3日後の私は殴りたくなる。
特に光ったり、特別なことは起きなかった仮契約を終え、早速頂いた巫女服に着替えた。
(何も起こらないのすこぐ意外すぎる、、、ほんとに神様なのかな いやこの美しさは神だわ。【即完結☆】)
まずは人が来るところの掃除を頼まれたので、外に出る。
枯葉はまあまあ、手水は綺麗。参拝者は今のとこゼロ。
(、、、あんまやることねぇじゃん、、谷さん絶対綺麗好きやろ、、、)
、、、日差しは暖かく、微睡んでしまいそうだ。鳥居の外をつい確認してしまうが、何もいない。
(、、、あ、スズメ、、、)
(ポケットにゃ米あるはずないよな、、、
というか結び付きさっさと強めた方がいいのかな、、、、、てかどうやるんやろ)
朝食を食べ終えたあと、適度な運動という名の掃除をし、スズメを眺める。
ぼーっとしてきて、眠くなってしまうのは仕方の無いことだと誰にともなく弁解する。
(昨日はいつも通り寝不足だったからな、、、今日はなぜかぐっすりだったけど、、、)
(、、、ん?)
少し木々の合間をのぞくと、開けた場所があるのが分かった。
真ん中に大きめの木がある。
(これは、、、寝ろということか)
(ふふ、お言葉に甘えて〜♪)
眠い頭では正常な思考など出来るはずもなく。
あまり服の汚れなさそうな芝生があり、客も来ない。
、、、誘惑に負けてしまった。
だが、気付いていない。本来の責任感のある彼女であれば、命を助けて貰った相手に申し訳なく思い、そんなことをするはずが無いのだ。
そう。"今まで"の彼女であれば。
"、、、ん?"
"、、、ふ、、、いつから、、、?"
"、、、最初からだ。"
"、、、お休み。
良い夢を、、、、、、"
(ふあっ!?今何時!?)
お天道様は天高く昇った頃。目が覚めた。
『、、、おわぅっ!』
(と、とととととなりで寝ていらっしゃるのわわわわわ!)
ふと、隣を見やると、そこに神様がいた。
『、、、、、、しゅき、、、ふつくし、、、』
ついつい漏れでる本音を抑えられなかったが、何とか小声にはできた。
(えっ?まじで美しすぎない?は?尊いわ〜
和服美人はやっぱり下まつげが長くなくっちゃね〜((殴)
ちなみに今の谷さんの格好は人間時だ(神主の服)。
(、、、白衣に袴で美しいコントラストが、、、というか袴汚れないか?大丈夫?雨上がりでもないし、芝生の上だけども、、、神様パワーで何とかするのかな?)
(、、、あれ?、、、初めてあった時、左手に包帯なんかしてたっけ?)
そんなことを考えながらガン見していると、ふっ、と目を覚ます。
(あっ動悸がドキドキ、、、死ぬ)
ゆっくりと目を開けるその姿にまたみとれてしまっていたのだった。
(もはや私、、、惚れてね?)
今更な自分の思考に思わず苦笑しながら。
『、、、おはようございます。幸四郎さん』
「っ!、、、、、、おはよう。
、、、栞」
(ほわっ!だから低音ボイスでそれはやめてくれください、、、)
ああ、なんどでもかれにほれてしまいそうだ。
昼時ということもあり、昼餉のお手伝いをしながら喋る。
とは言っても私が一方的にしゃべり、谷さんはほとんど相槌程度。
自分ばかりで申し訳ないと言うと彼は、気にしてない。と笑った。
私は気にします!というと、口下手なんだ。と返されてしまった。唸りながらとりあえず、聞き上手って素敵ですね。と言った。
、、、照れてますやん!?
何この可愛い生き物、、、(白目)
やっぱり昼餉も美味しかったです、、、
槌谷 栞
新社会人
幽霊はちょっぴり信じてる
谷 幸四郎
神様(悪神)
社は綺麗にしても別にダメージは喰らわない。
前世がある。
主人公が神様時の自分が見えるということ
また、神様だから心が読めるし、主人公の持つ苦しく寂しい気持ちと自分とを重ね主人公がどうしても欲しくなった。
読み取った情報から、特に祟り場でもなんでもないけど肝試しスポットとして人気の場所があることを知り、自分の使い魔を配置して主人公のみ怯えさせる。(もしもを考えて、使い魔を力の強いものしか見れないように術をかけた。)
様子を見つつ、ここだ!と思ったタイミングで角に潜み待ち伏せしつかまえた