寮に戻り、セレスティアの部屋で話したいという友人の頼みを聞き入れ、話をしていると､､､

「それでさ､､､ん？なにこれ？
､､､《セレスティアへ》？
やだ、もしかしてラブレター！！？」

『あっ、それは､､､』
しまい忘れてた。

「もー！もっと早く教えてよ！
ねぇねぇ！誰から貰ったの！？」

恋バナをする時特有の、キラキラした目で見つめられ思わず後ずさりたくなる。
しかし言わないと彼女は拗ねてしまうだろう。

『これは、お昼食べる前にフクロウが持ってきてくれたのよ。差出人の名前はどこにもなかった。ラブレターではあるけど､､､いくら友人と言えど、中身を見せるのは相手に失礼だわ。』

「別に見せてなんて言ってないじゃない、聞いただけよ」

と、少し見せてもらえることを期待していた風に言うもんだから思わず吹き出してしまった。

「何よー、笑わなくたっていいじゃない。」

と、拗ねた風に言うもんだから、ついには笑いだしてしまった。
つられてか、彼女も笑い始めた。

落ち着いてまた別の話をしばらくしたら満足したのか、

「次の休みにはホグズミードに行くわよ！」

とはりきって言って、自分の部屋へ帰って行った。





それから手紙は三日後の夕食後に送られて来た。しかし、

《あなたが、好きです。》

と、ほんの少しだけ文が変わっていた。
震えも、いくらかおさまっているようだ。

なんだか物語によくある、告白の練習に付き合わされているような気分になり、思わず、クス、と笑ってしまった。





次は一週間後に送られてきたが、事前に用意していた、《あなたは誰？もし良かったら直接話しませんか？》という手紙をフクロウに持たせ、見送った。

新たな手紙には

《ずっと前からあなたが、好きです。》

と、さらに文が変わっていた。
ずっと前。一体いつからだろうか。

もし良かったら友達になれないかな？どんな人かな？と、シャイな未来の友人に思いを馳せた。


それから返事は来ず、不快な思いをさせてしまったかな、と、反省した。
もうすぐ、ホグズミードへ行く日が迫っていた。