手紙が届いた。
表を見ても、裏を見ても差出人の名前はない。
しかし、《セレスティアへ》と、宛名はしっかりと書かれている。

『んー？誰からだろ？』

届けてくれたフクロウを労わってからベットに腰掛け、手紙を開く。

そこにはただ一言

《好きです》

と、少し震えた文字で書かれていた。

好意を持たれるのは嬉しいが、差出人が分からないと返事のしようがない。
それに申し訳ないが、少し不気味だ。

さらに申し訳ないことに私には想い人がいる。

さて、どうしようか。
いや、どうもできないか。

仕方がないので一旦保留と言わんばかりに机の上に置き、昼食をとりに行った。


昼食をとり、友人とたわいない話をしながら想い人をチラチラと見る。

ふと、目が合い、不自然にならないよう、ゆっくりと目を逸らした。
そちらに集中したせいか、

「セレスティア、話聞いてる？」

と疑われてしまった。
しかし、ちゃんと聞いてはいたので、

『ホグズミードに行ったら何買うかでしょ？私は化粧品でも買ったらいいんじゃないかと思うけど』

と、動揺を抑えながら言った。
友人は、

「うーん、化粧品もいいけどヘアケアも､､､」

などとまた話始めたので、おそるおそる目線を戻すと、彼はもうこちらを見てはいなかった。

安心してまた見ていようかと思った時、ふと目線をずらすと彼の隣に座るスネイプ先生と目が合ってしまった。

『あ、やべ』

そう小さく声をもらし、バッと目をそらす。
ついには友人に気づかれてしまい、

「セレスティア？何見てるの？」

『い、いやーちょっとね、先生達の様子見てたらスネイプ先生と目が合っちゃって､､､』

「え！？､､､もー！何してるのよ、仕方ないわね。目をつけられる前に寮に戻りましょ。」

『うん』