君とふたりで
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幸せになってね〜
このやろー!おめでとー!
お幸せに!
おめでとう!!
誓いのキスが終わると共に、友人たちがお祝いの言葉をくれる。
相手は教師。選ばれたエリート。顔もまあまあ悪くない。性格は当たり障りなく、10人中7人くらいは、彼を親切な人だと言うだろう。
これが政略結婚でなければ、私もきっともう少しマシな笑顔だったんだろうな。
にこやかに、なるべく幸せそうに笑う。
『ありがとうみんな!』
心はマリッジブルー。
正直、自分でも高望みをしすぎだとは思う。
相手に一切非はない。自分が悪い。だが、、、
王子様と恋に落ちて〜とかは流石に考えてないけど、政略結婚はしないと思ってた。
魔女の家系、、、だろうがだいぶ本家からは離れてるし、自分自身の力も強くはないから、
(きっと適当な人見つけないと売れ残るな〜
なるべく私を好きで、私も好きになれる人がいいな、、、まあ家族を粗末に扱う人じゃなきゃなきゃいっか。)
このくらいにしか考えてなかった。
ホグワーツ卒業直後に考えたっきり。3年間も仕事ばっかり集中してて、結婚のけの字も頭になかった自分を殴りたい。危機感持て、バカ。
初めてお見合いの話を聞いたのは1年前。曾祖母様がお呼びだと、本家に呼び出されたかと思ったら、いい人は居ないのかと言うお小言を1日聞かされた。
なにか悪いことしたっけとビクビクした約5時間返して欲しい。あとお小言の1日も。
散々耳を痛めたあと、冊子を10冊渡された。お見合い相手を見繕っておいたから選べとのこと。味見も可と言われ鳥肌が立ち、挨拶も程々に早々と退室したら、扉を閉める直前「足早に、、、味見効果かね?」と聞こえてきたのは冗談だと思いたい。
とりあえずパッと見で情報をみて、家柄や能力等、確かに紙面上は問題ないやつばかりだったが、、、2人ほどあってみて、ダメだと思った。
1人目は本当に酷かった、、、。
運が悪かっただけだと2人目。ダメだった。良家の次男三男まともじゃない、、、家に帰って枕投げた。
2人は流石に断りにくいな、、、と思いながらもとりあえずやばいやつらだったと曾祖母に報告したが、じゃじゃ馬にはそのくらいがちょうどよかろうと言われ話にならなかった。新たに20冊渡された。
とにかく安全そうなやつ、安全そうなやつ、、、と選んで5人目。やっとまともに話せた。
と言っても相手は吃り気味だったが。
だが、そんな様子から想像もつかないほどの知識と知性、鋭さを感じた。それらはよく相手を見ないと気付かない程のもので、ただ見れば気弱そうな、神経質そうな男性だった。
ハッキリいって、これも地雷かと曾祖母の底意地の悪さを感じた。もう諦めて合コンにでも行って適当なのを本家に連れていこうかと思うほど。
しかし、話が終盤になると、少し緊張を解いたように会話し始めた。私としては仮面を捨て本題を、要求でも出し始めたのかと思ったのでよくよく聞いたが、、、あちらさんも、どうやら親にせっつかれているようだ。嘘かどうかの判断は付かなかったが。
そして、今に至る。
とりあえずOKとし、両家、挨拶をしてみた。
話は本当だとわかったし、会う回数を増やせば、吃ることは殆ど無くなった。
はっきり言って、一切信用はしてない。しかし、下手なことがおきなければ相手がぽっくり死ぬのを待つのもいいだろうと思った。相手も立場上、下手な事しないだろうと。
これが最後の結婚式になればいいなぁと、遠い目で空を見つめた。
夜。全ての疲れを置いて寝る。
明日は荷解きを、、、とかもう考えない。寝るしかない。
と、と、と。
控えめなノックの音。
寝室は別で、と言ったにも関わらず快諾した変わり者の登場か。
『どうぞ』
結構眠気が厳しいが、ちょっと話すくらいならどうということは無い。それに結婚式すぐ後に殺すようなやつじゃないだろう。目の前で寝ても別に、、、と、眠い頭で迎え撃つ。
静かに開かれた戸から、静かに入ってくる。
ピクシー妖精にも見習ってもらいたいと、おかしな懐かしいことを考えていると。
「あー、その、す、すみません、眠い時に。」
『いえ。どうしました?』
「、、、聞きそびれていたことがあって。」
『、、、今お話した方がいい事ですか?』
少し、、、いや、だいぶか。トゲのある言葉になってしまったが仕方ない。眠いし、私こういう人間だし。
だが、特に気を悪くした様子はなく続ける。
「えっと、あの、、、」
『、、、』
「、、、な、なぜ、私と結婚してくれたんですか?」
今ふと思う。そういえば2人きり、密室は中々なかったと。初めてあった頃とかはデートのため多少あったが。
だから聞きたくとも聞けなかったのかと。
『、、、利害の一致ですよ。』
「そ、そう、ですか。あなたも、、、」
『私も?』
「あ、ああ!いえ、その、家族に結婚しろと、、、」
『、、、そうですね。あの曾祖母ですから。』
「、、、ああ。そ、そうですね。」
『、、、』
「、、、」
『、、、?』
「あ、す、すみませんでした。眠たいところを邪魔してまで聞く事じゃなかったですよね、すみません」
『、、、こっちからも1つ、、、いや2ついいですか?』
「えっ、あっ、はい。」
『家で気を張らなくてもいいと思いますよ。疲れるでしょうし、吃り気味なフリをしているのは、、、なにか理由があるんでしょう。探るつもりは無いですが、家では、私には、やらなくていいです。』
「、、、いつから」
『初めて会った時から。知性を感じるのに何故だろうと違和感を覚えたので。』
「なかなか鋭いですね。」
『そちらこそ。』
「、、、わかりました。ただし、癖もあるので気にしないでください。さぁ、もう1つは?」
『、、、知性を感じるって言ったじゃないですか。』
「はい」
『で、家族にせっつかれている。』
「そうですね」
『なんか、シンパシーを感じちゃったんですよ。あ、いや、自分に知性があるって言いたいんじゃないんです。その、なんか、別の顔をはっきり持っているのがというかなんと言うか、、、あれ?私なにしゃべってましたっけ?』
「、、、」
『えっ、なんで顔背けるんです?』
「、、、っく」
『、、、くしゃみ?我慢しない方がいいですよ、ああ、手を洗うの面倒とかなら肘の内側に、、、』
「ふ、は、はははっ!!」
『、、、え?』
「ち、ちょっと、ま、ふっく」
『何がそんなにお気に召したんでしょうか、、、』
「ふ、、、んんっ。す、すみません」
『いえ。』
「あー、その、私も、感じたんです。シンパシー。」
『、、、おー。』
「その上で眠さで混乱しているのが可愛らしかったと言いますか、、、」
『正直に言っていいですよ。おかしかったって。』
「はい、正直に言いましょう面白かったですし、可愛らしさも確かに感じました。」
『、、、きっと私たち、疲れてるんですよ。もう寝ましょう?』
「、、、そう、ですね。では、おやすみなさい」
『おやすみ、旦那さん』
「、、、ふ」
『ああ、またですか、、、ん、ふ、ふふ』
「ふふ、あなたも笑ってるじゃないですか」
『、、、ふふ、そうですね』
だって、仕方がないじゃないですか。
貴方があんまり楽しそうに笑うから。
深く沈んでしまった、人を愛する心も
『つい、つられてしまったんです。』
このやろー!おめでとー!
お幸せに!
おめでとう!!
誓いのキスが終わると共に、友人たちがお祝いの言葉をくれる。
相手は教師。選ばれたエリート。顔もまあまあ悪くない。性格は当たり障りなく、10人中7人くらいは、彼を親切な人だと言うだろう。
これが政略結婚でなければ、私もきっともう少しマシな笑顔だったんだろうな。
にこやかに、なるべく幸せそうに笑う。
『ありがとうみんな!』
心はマリッジブルー。
正直、自分でも高望みをしすぎだとは思う。
相手に一切非はない。自分が悪い。だが、、、
王子様と恋に落ちて〜とかは流石に考えてないけど、政略結婚はしないと思ってた。
魔女の家系、、、だろうがだいぶ本家からは離れてるし、自分自身の力も強くはないから、
(きっと適当な人見つけないと売れ残るな〜
なるべく私を好きで、私も好きになれる人がいいな、、、まあ家族を粗末に扱う人じゃなきゃなきゃいっか。)
このくらいにしか考えてなかった。
ホグワーツ卒業直後に考えたっきり。3年間も仕事ばっかり集中してて、結婚のけの字も頭になかった自分を殴りたい。危機感持て、バカ。
初めてお見合いの話を聞いたのは1年前。曾祖母様がお呼びだと、本家に呼び出されたかと思ったら、いい人は居ないのかと言うお小言を1日聞かされた。
なにか悪いことしたっけとビクビクした約5時間返して欲しい。あとお小言の1日も。
散々耳を痛めたあと、冊子を10冊渡された。お見合い相手を見繕っておいたから選べとのこと。味見も可と言われ鳥肌が立ち、挨拶も程々に早々と退室したら、扉を閉める直前「足早に、、、味見効果かね?」と聞こえてきたのは冗談だと思いたい。
とりあえずパッと見で情報をみて、家柄や能力等、確かに紙面上は問題ないやつばかりだったが、、、2人ほどあってみて、ダメだと思った。
1人目は本当に酷かった、、、。
運が悪かっただけだと2人目。ダメだった。良家の次男三男まともじゃない、、、家に帰って枕投げた。
2人は流石に断りにくいな、、、と思いながらもとりあえずやばいやつらだったと曾祖母に報告したが、じゃじゃ馬にはそのくらいがちょうどよかろうと言われ話にならなかった。新たに20冊渡された。
とにかく安全そうなやつ、安全そうなやつ、、、と選んで5人目。やっとまともに話せた。
と言っても相手は吃り気味だったが。
だが、そんな様子から想像もつかないほどの知識と知性、鋭さを感じた。それらはよく相手を見ないと気付かない程のもので、ただ見れば気弱そうな、神経質そうな男性だった。
ハッキリいって、これも地雷かと曾祖母の底意地の悪さを感じた。もう諦めて合コンにでも行って適当なのを本家に連れていこうかと思うほど。
しかし、話が終盤になると、少し緊張を解いたように会話し始めた。私としては仮面を捨て本題を、要求でも出し始めたのかと思ったのでよくよく聞いたが、、、あちらさんも、どうやら親にせっつかれているようだ。嘘かどうかの判断は付かなかったが。
そして、今に至る。
とりあえずOKとし、両家、挨拶をしてみた。
話は本当だとわかったし、会う回数を増やせば、吃ることは殆ど無くなった。
はっきり言って、一切信用はしてない。しかし、下手なことがおきなければ相手がぽっくり死ぬのを待つのもいいだろうと思った。相手も立場上、下手な事しないだろうと。
これが最後の結婚式になればいいなぁと、遠い目で空を見つめた。
夜。全ての疲れを置いて寝る。
明日は荷解きを、、、とかもう考えない。寝るしかない。
と、と、と。
控えめなノックの音。
寝室は別で、と言ったにも関わらず快諾した変わり者の登場か。
『どうぞ』
結構眠気が厳しいが、ちょっと話すくらいならどうということは無い。それに結婚式すぐ後に殺すようなやつじゃないだろう。目の前で寝ても別に、、、と、眠い頭で迎え撃つ。
静かに開かれた戸から、静かに入ってくる。
ピクシー妖精にも見習ってもらいたいと、おかしな懐かしいことを考えていると。
「あー、その、す、すみません、眠い時に。」
『いえ。どうしました?』
「、、、聞きそびれていたことがあって。」
『、、、今お話した方がいい事ですか?』
少し、、、いや、だいぶか。トゲのある言葉になってしまったが仕方ない。眠いし、私こういう人間だし。
だが、特に気を悪くした様子はなく続ける。
「えっと、あの、、、」
『、、、』
「、、、な、なぜ、私と結婚してくれたんですか?」
今ふと思う。そういえば2人きり、密室は中々なかったと。初めてあった頃とかはデートのため多少あったが。
だから聞きたくとも聞けなかったのかと。
『、、、利害の一致ですよ。』
「そ、そう、ですか。あなたも、、、」
『私も?』
「あ、ああ!いえ、その、家族に結婚しろと、、、」
『、、、そうですね。あの曾祖母ですから。』
「、、、ああ。そ、そうですね。」
『、、、』
「、、、」
『、、、?』
「あ、す、すみませんでした。眠たいところを邪魔してまで聞く事じゃなかったですよね、すみません」
『、、、こっちからも1つ、、、いや2ついいですか?』
「えっ、あっ、はい。」
『家で気を張らなくてもいいと思いますよ。疲れるでしょうし、吃り気味なフリをしているのは、、、なにか理由があるんでしょう。探るつもりは無いですが、家では、私には、やらなくていいです。』
「、、、いつから」
『初めて会った時から。知性を感じるのに何故だろうと違和感を覚えたので。』
「なかなか鋭いですね。」
『そちらこそ。』
「、、、わかりました。ただし、癖もあるので気にしないでください。さぁ、もう1つは?」
『、、、知性を感じるって言ったじゃないですか。』
「はい」
『で、家族にせっつかれている。』
「そうですね」
『なんか、シンパシーを感じちゃったんですよ。あ、いや、自分に知性があるって言いたいんじゃないんです。その、なんか、別の顔をはっきり持っているのがというかなんと言うか、、、あれ?私なにしゃべってましたっけ?』
「、、、」
『えっ、なんで顔背けるんです?』
「、、、っく」
『、、、くしゃみ?我慢しない方がいいですよ、ああ、手を洗うの面倒とかなら肘の内側に、、、』
「ふ、は、はははっ!!」
『、、、え?』
「ち、ちょっと、ま、ふっく」
『何がそんなにお気に召したんでしょうか、、、』
「ふ、、、んんっ。す、すみません」
『いえ。』
「あー、その、私も、感じたんです。シンパシー。」
『、、、おー。』
「その上で眠さで混乱しているのが可愛らしかったと言いますか、、、」
『正直に言っていいですよ。おかしかったって。』
「はい、正直に言いましょう面白かったですし、可愛らしさも確かに感じました。」
『、、、きっと私たち、疲れてるんですよ。もう寝ましょう?』
「、、、そう、ですね。では、おやすみなさい」
『おやすみ、旦那さん』
「、、、ふ」
『ああ、またですか、、、ん、ふ、ふふ』
「ふふ、あなたも笑ってるじゃないですか」
『、、、ふふ、そうですね』
だって、仕方がないじゃないですか。
貴方があんまり楽しそうに笑うから。
深く沈んでしまった、人を愛する心も
『つい、つられてしまったんです。』
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