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お泊まりシリーズ

未央「…あぁ、美味しかった!しぶりんのお母さん、料理上手だねー、勿論しぶりんも!」

凛「…褒めても何もでないからね?」

卯月「あふ…お腹一杯…眠くなってきちゃいました…」ファァ

凛「…あ、寝ちゃいそうだね。でも、お風呂入ってないでしょ、卯月。貸すから先に入ってきなよ」

卯月「やです…じんせーげーむするんです…」ウツラウツラ

未央「こ、これが年上だとでも言うのか…!?」

凛「…反応に困るところだけどね。はあ、どうする?入る気無さそうだし、卯月寝かせてあげる?」

未央「でも、折角しまむーが持ってきたのをそのままやらないってのも…あ、じゃあ、少し寝かせてあげて、あとで起こそっか。先にしぶりんと私がお風呂に入って、それから。で、お風呂に入ってもらうの」

凛「うん、それでいいと思う。取り合えず…卯月、私のベッド使っていいから、床はやめよ」

卯月「ん…」ボス

未央「はーあ。みんなでお風呂とか考えてたのになー」

凛「まあそれはお預けだね。未央、来客用の布団出すから付いてきて」

未央「あいあいさー。……」

卯月「むにゃ……えへへ…」

未央(…しぶりんの布団でしまむーが…)

凛「……みーお?」ゴゴゴ

未央「な、何も言ってないじゃんかー!懲りたってば!」ワーッ



未央「そんなわけで布団敷いてから三人ともお風呂に入った!途中乱入して流しっことかしたりしたけど割愛する!」

凛「…誰に言ってるのさ。というか、やっぱり髪跳ねないとイメージ変わるよね、未央って」

未央「そうかなー?うーん、自分だと見慣れてて違和感ないんだけどな」

凛「…………」ツンツン

未央「け、毛先、つっつかないで…」

卯月「うー、お手伝いできず申し訳が…」シュン

未央「別にいいっていいって!眠気、ちょっとは取れた?」

卯月「…あ、はい。お風呂も入ったのでそれはまあまあ…じゃない、バッチシです!」

凛「無理しなくてもいいよ?慣れないことしたから、二人とも疲れてると思う。だから人生ゲームは早めに切り上げ…」

未央「…て、たまるかぁ!トゥナイトはオールナイト人生ゲームなんだー!」

卯月「ですー!」ガサガサ

凛「え?なんで急にテンション上がったの!?てか本当にやるの二人とも!?」

卯月「私いつも負けてるので、今回こそ絶対事業を成功させて、大富豪になるんです…!」ドサッ

未央「ふっふー、未央ちゃんはギャンブラーとして全ての賭けに勝つ賭博人生を歩む!しぶりんは?」

凛「え?え、あー、堅実に生きたい……けど、何か面白い職に就くのもありかも」

未央「出揃ったところで!それでは尋常に……勝負っ!」

卯月「おおーっ♪」

凛「お、おおー…?」


しばらくお待ちください、、、



凛「……あ、土地売れた。これで……ええと、何億だろ?」

未央「ギャー、うっそ、すっごいスッた!うう……し、しまむーは――」

卯月「………フフ」ドンヨリ

未央「ハッ、ハイライトが消えてる……!?」

凛「……もうやめよう、5回連続最下位とか、現実が酷くて卯月が死にそう」

未央「うん…やめよう。本当。しまむー、帰ってきてー」ポンポン

卯月「……はっ!し、勝負は!一体どうなって…」

凛「………」チラ

未央「………」コクリ

未央「……しまむー、それは野暮ってもんさ」

凛「そうだよ卯月。世の中には知らなくて良いこともあるから」

卯月「えっ?そ、そうでしょうか……?ええと、でも、気になりますし…」

未央「………お手洗い行ってくる~」タタタッ

凛「…に、逃げた…」

卯月「?」

凛「…なんでもない。それはともかくとしてさ。ねえ卯月、今日は楽しかった?色々、迷惑かけちゃったけど…」

卯月「ううん、気にしてないですよ!すっごくすっごく、楽しかったです!いいお休みを過ごせました~」ニパー

凛「…そういって貰えると、招いた甲斐もあるよ。ありがと。…あ、そういや卯月、休みと言えば、夏休みの宿題って…」

卯月「………………」

凛(顔が硬直した)

卯月「ガ、ガンバッテマスヨ?」

凛「…嘘っぽい」

卯月「…うう、どうしても疎かになっちゃうんです~!」

凛「だよね…うん、私もまだ終わってない」

凛「…………」

凛「……ねえ卯月。もしさ、もし、の話だよ?」

卯月「……はい?」

凛「もし、卯月とも未央ともプロデューサーとも、もちろんCPの皆とも出会ってなくて。やりたいことが見つからないまま、目標も、夢も見当たらないような毎日で、普通の高校生活ってのを送ってたとしたら、私はさ………」

卯月「……凛ちゃん……?」ギュッ

凛「……ううん、はは、なんか、変に感傷的になってダメだ。ごめん、なんでも……」

卯月「……大丈夫ですよ」

凛「……卯月」

卯月「凛ちゃんはいつだって凛ちゃんです。アイドルになってもならなくても、それは変わりません。…それに、きっと、どんな人生を送ってたとしても、私と未央ちゃんと凛ちゃんは、絶対何処かで出会って友達になってます。私が保証します…三人一緒なら、怖いものなんてないんですよ!」

凛「………」

卯月「って…もう、何言ってるんですかね、私…」

凛「……ううん、嬉しい」

卯月「…えへへ。ちょっと、照れくさいです」

凛「ありがと。そうだよね、三人一緒なら、怖いものなんてない……うん、その通りだ」

未央「~♪…おろ?どうしたのさ二人とも?」

凛「…なんでもないよ。ね?」

卯月「ふふ、はい!なんでもないです♪」

未央「あー!未央ちゃんだけ除け者はズルいぞ二人とも!私も混ぜろーい!」

卯月「あ、未央ちゃん足元!」

未央「え…おおっとと!……先ずはボードを片付けなくちゃかー」


凛「…18、19…お金、一枚足りてないよ」

未央「えー?…あ、あったあった!ふっふーさすが私!」

凛「はいはいありがと、って……もう後少しで12時じゃん」

卯月「…むー」ウツラウツラ

未央「もうそんな時間か……わわ、しまむー、頑張れ!」

卯月「ふぁ、が、頑張ります!」ムン

凛「いや、頑張らないで寝ようよ。明日は目立ったことは特にないとはいえ…卯月、明らかに限界だって。…未央?」

未央「いやあ、そういうわけにもいかない諸々の事情がありましてな…てかしぶりん、それマジか」

凛「え、何が?…ん?夜、何かあったっけ…12時からなんかやる?」

卯月「ううん、そうだけど…けど、違います!」

未央「あはは、しぶりんは忘れんぼだ。うん、そうだけど違う…後ちょっとだね」

凛「む……。……でも明日ってレッスンが午後にあるくらいじゃ……ええと、今日が9日だから、明日は…8月、10……」ハッ

凛「え、あ、あああ……!」

未央「お、やっと気づいたかー!なんかさ、そういうの迎える瞬間に友達が誰かいるってのも、オツなもんじゃないかな?」

卯月「ふぁぁ。…ふふ、良かったです、起きれてて!」

凛「……!?え、お、お泊まりって…じゃあ、まさか」

未央「んー、いやあ、残念ながら、Asteriskの二人がお泊まりしてるのがスッゴく羨ましかったってのが、9割なんだけどさ。しまむーが前に特別な感じで祝ってあげたい、って言ってたの思い出して、丁度いいなって。それも本当」

卯月「あはは、私は言ったの覚えてないんですけどね…荷物とりにお家に帰った時、未央ちゃんからメールを貰って初めて、その場でお祝いできるって気付きましたし…」

凛「………っ……っ!」カァァ

未央「さてさて、それでは準備と参りましょうか、卯月さんや?」

卯月「そうですねぇ、未央さんや」ガサゴソ

凛「………うう。もう、全然、忘れてた……何日か前に、そういえばって思い出してたのに……」マッカ

未央「やっぱ気付いてなかったんだ。しぶりんって妙なところで抜けてるよねー」

卯月「そんなところが可愛いんじゃないですか!」

凛「か、可愛くないって……」ウツムキ

未央「かーわいいよ?ねえしまむー?」

卯月「かーわいいです、ねえ未央ちゃん!」

凛「もう、だから――!」バッ

未央「はい、どうぞ!」スッ

卯月「どうぞ♪」スッ

凛「え?……これ、プレゼント……って、もう、12時……?」

未央「へへー、これでしぶりんも年上かぁ…なんか変な感じ!じゃあ、改めまして。…しぶりん」

卯月「ふふ、凛ちゃん!」

凛「…あ…うん…っ!」



うづみお『―――お誕生日、おめでとうっ!』


おしまい。
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