お泊まりシリーズ
未央「しぶりんに部屋で待ってて、って言われたけど…」
卯月「むむー…なんでしょう?」
未央「さあ?…おっ、このベッドふかふかだ」パスパス
卯月「未央ちゃんも、もしかしてベッドですか?」
未央「うん。も、ってことはしまむーもかー!じゃあ、ニュージェネは皆ベッドだね。ダーイブ、えいっ!」ボスッ
卯月「ふふ、お揃いだとちょっと嬉しいです!」
未央「だねー……あ、しぶりんの匂いする……」
卯月「…………!」
凛「……もう、バカ」ガスッ
未央「のあだーっ!?お、おぼんで叩かないでよ、しぶりーん!」
卯月「わ、私も凛ちゃんの匂いを……!」イソイソ
凛「あーもう、卯月も何言ってんの…ほらこれ、食べるよ?」
卯月「って…わあぁっ!ケーキ!」
未央「おおお!こ、これは旨そうな…っ」
凛「……はぁ。今お茶持ってくるから、もう変なことしないでよ?したら、かな子にあげるからね、これ」
未央「はーい!了解したであります!あ、お茶出しくらい手伝うよ?」
卯月「あはは、じゃあ私、ケーキを箱から出して、お皿に並べておきますね!」
凛「ん、お願いしていいかな。じゃあ未央、カップとソーサー運ぶの手伝って」
未央「ラジャー♪」
凛「じゃあ、お湯は上に持っていって淹れようか。ティーバッグは…っと」
未央「あ、食器の類いはそのお盆に乗せちゃった方がいいんじゃないかな?」
凛「そうだね。あ、未央、一応このタオル持ってって?溢れてもいいように」カチャ
未央「あいあいさー。………」スン
凛「…………」カチャカチャ
未央「…む、やっぱりしぶりんの匂いが…」
凛「だ、か、らッ!」
未央「あはは、ジョーダンだってば!でも本当だよ?しぶりんに抱きついたときと同じ匂いがするもんね、これ」
凛「うー…」スン
凛「…無臭だよ…」
未央「そりゃしぶりんは慣れきってるって。私は分かんないけど、きっと私にも匂いってあるんじゃないかな?へっへー、しーぶりん、嗅いでみるかね?無理だろうけど!」ニヤニヤ
凛「………むっ」カチーン
未央「ん?」
凛「未央、こっち来て」
未央「え、あ?あ…ハイ」
未央(も、もしかしてなんかやりすぎた…!?しぶりんからかつてないオーラが漂ふ…)
未央「そ、のデスネ…し、渋谷さん?」
凛「何、本田さん」ジリ
未央「えっと、その、ちょっと反省してるかなって――わぷっ!わ、わー、しぶりんから抱き締めてくれてうれしーなーヤッター……えっちょ力強いよ、まってまって持ち上がってるねえしぶりんこれだっこになっ
卯月「あ、お帰りなさい二人と、も…?」
凛「うん、遅くなってごめん卯月。ちょっとお灸を据えてた」
未央「……す、据えられてたカナ……」ボロッ
卯月(み、未央ちゃんがかつてないほど憔悴している!?この短時間に何があったんだろう…)ザワ
凛「…あ、卯月ちょっと」
卯月「は、はい?」テトテト
凛「………」スンスン
卯月「!?えっ凛ちゃ」
凛「うん、やっぱり二人の匂いって違うね。ふうん…」
未央「ねえ!しまむーとの扱いの差を感じる!」
凛「本田さんは黙ってて」ピシャリ
未央「ウッウッ……羞恥心が振り切れたしぶりんに太刀打ちできなくてちゃんみおのライフはもうゼロ…」サメザメ
卯月「未央ちゃん、一体何をしたの……」
未央「ケーキ食べたら回復した」モグモグ
卯月「おいひいでふー」ホワワ
凛「………」モグモグ
未央「あ、そういえばしぶりんのお母さんにあげようと思ってた菓子折り、鞄に入れっぱなしだった。しぶりーん、お母さんってまだお店?」
卯月「夕飯はご馳走になっていいのかな…?ねえ凛ちゃん」
凛「………」モグモグモグモグ
卯月「…凛、ちゃん?」
未央「…あー」
卯月「未央ちゃん…?」
未央「ん、んー…(いやその、多分、振り切れてた羞恥心のパロメーターが正常に戻って、今までの行動を振り返ってるんじゃないかなって…俯いてるけど耳真っ赤だし…)」ヒソヒソ
卯月「……あー(本当ですね…って本当に未央ちゃん凛ちゃんに何させたんですか!?)」ヒソヒソ
未央「(お泊まりでテンション上がってて、楽しくて煽りすぎちゃったかなー…)あは、あはは…」
卯月「もー、未央ちゃんってば…。凛ちゃーん…おーい?」
凛「………あう…ごめん…卯月本当ごめん…いきなり変なことして……!」
卯月「え!?あ、私ですか!?ええとええと、き、気にしてないですよ?その、むしろ嬉しかったです!はい!」
未央「…それはそれで問題かなって…」
凛「ごめん…もう…本当…はらきりで許して…」
卯月「だから気にしてないですってばー!って、そんなのダメですよ!?」
未央「し、しぶりんごめんよー!私も反省してるから許しておくれ」オロ
凛「…。………」フイッ
未央「がーんっ…しぶりーん、ねえねえ…!」
凛「……」フトンモグリ
未央「あ、ああ、しぶりんが…引きこもってしまった…許してくれない…」ガクガク
卯月「み、未央ちゃん、その、一回下行きましょう…」
未央「あう…」ズルズル
凛「………」チラ
未央「………………はぁ…」ズーン
卯月「未央ちゃんも、そうやって落ち込むくらいならやらなきゃいいのに…」
未央「だってそれが生き甲斐なんだもん!しぶりんからかうと面白いし!」バッ
卯月「り、凛ちゃん、お灸を据えたんじゃなかったのかな…」
未央「軽く反省しつつも自分を貫く…それがニュージェネパッション担当としての生き方だと信じてるっ」グッ
凛母「あら、どうしたの?」
卯月「あ、凛ちゃんのお母さん」
未央「ど、どうも!…あ、すいません、遅れましたが、これ、ご家族で召し上がって欲しいと母が…」スッ
卯月「未央ちゃん、いつの間に持ってきてたんですか!?」
凛母「あらどうも、後で食べさせてもらうわ。お母様に宜しく伝えておいてね?…ところで、凛は?」
卯月「あ、凛ちゃんなら上です。えーとえーと、と、ところで、その、お夕飯って…?」
凛母「あら、是非うちで召し上がってもらおうかと思ってるんだけど、駄目かしら?」
卯月「わ、と、とんでもない!」ブンブン
未央「とっても嬉しいです!え、えーと、その、私に何かお手伝いできることってありますか?何もしてないと結構退屈で…」
凛母「んー、そうね、じゃあ…確か、卯月ちゃん。この辺りの地図って分かる?」
卯月「あ、はい!プロダクションからの帰り道なので…それなりに」
凛母「じゃあ二人には、ハナコの散歩、お願いしようかしら」
未央「ハナコ…?あ、前写真見せてもらった、しぶりんのペットの…」
卯月「そういや、来てから見かけませんでした…えっと、何処に居るんですか?」
凛母「今日はそうでもないけど…ここ最近暑かったでしょ?店先だと参っちゃうみたいで、奥のクーラーの効いてる部屋でのんびりさせてたら、すっかり引きこもりグセがついちゃったみたいなの。今、凛に任せようと思ってたんだけど、これなら凛も夕飯作りに駆り出せるから…。任せてもいいかしら?」
未央「も、勿論!」
卯月「はい!頑張ります!」
凛母「有り難う。道順はハナコが覚えてると思うけど、ダメそうだったら自分達でコースを選んで構わないわ。それと明日なんだけど…貴方達、何か用意してる?」
未央「あ、一応、…あう、しぶりん…」シュン
凛母「?」
卯月「あ、あはは…その、すぐに祝えてあげられたらいいなって思ってます!」
凛母「そう、ふふ、良かったわ。あの子、なんだか忘れてる節あるから…」
未央「え?いやいや、まさか」
凛母「……」ニコニコ
卯月「嘘…!?」
凛母「まあ、実際のところは本人に聞かないと分からないけど、ね。…ねえ、二人とも。凛のこと、これからも宜しくね?」
うづみお『……はい!』
ハナコ「わん!」
卯月「わあ、お久しぶりです、ハナコちゃん!」ナデナデ
未央「しまむー、ちゃんと首輪つけた?もし逃げちゃったら今度こそしぶりんが許して……ううっ」ゾクゾク
卯月「……帰ったら、仲直りしなくちゃダメですよ?」
未央「……分かってるもん。はーぁ。ユーウツだなあ…ハナコちゃん、こっちおいでー」
ハナコ「ガルルル」イカクー
未央「え、嘘!何で!?」
卯月「…飼い主の凛ちゃんの怒りが伝わったのかな?流石凛ちゃんのペット…」
未央「やっぱりライフ回復しきってなかった…もうダメだ…がくりっ」
卯月「あはは…ほら未央ちゃん、杏ちゃんみたいなこと言ってないで行きますよ?」
ハナコ「わん」テッテッ
卯月「……うーん、お散歩って、10分位でいいのかな…?」
未央「…ん?あ、ハナコちゃんこっちだって―――あ」
卯月「あっ!プロジェクトのポスターが…!皆の分ありますよ!」
未央「ここ、レコード店なんだ…あはは、凸レーションはポスターの中でも相変わらず元気ですなあ」
卯月「このCIの三人がきょとん!ってしてるの、私好きなんで………あっ」
未央「これ、私達のだ…」ジッ
卯月「……楽しかったですね、撮影。ライブも」
未央「……ううん、まだまだこれからだよ。満足なんてしてられない。もっともっと頑張って――輝く一番星を目指すんだから!」
卯月「……はい、ですね!」
未央「んんん、よーしっ!なんかスッゴイやる気出てきた!きちんとしぶりんにも謝って、次のライブも絶対成功させてやる…!しまむー、ここはいっちょ、あの夕日に向かって走ろうじゃないか!」
卯月「え、ええっ!?」
未央「よーい、どんっ!」ダッ
ハナコ「わんっ!」ダッ
卯月「ま、待ってくださいいい!!!」
未央「………で、ここどこ……?」
卯月「……それ、10分前にも言いましたよ……?」
ハナコ「くぅん…」
未央「……じゃあこれも何度も言うけどしまむー本ッッッ当!ごめんなさい!テンション上がりすぎた!もう、反省する事案ばっかり増えてくよー…」ズーン
卯月「あはは…いいですよ、もう。それにしても、いつもはそれに助けられてるんですけど、今日は悉く裏目に出てますね、未央ちゃん…。ううん…せめて知ってる場所に出られれば……」キョロ
卯月「って、あ、この公園…?……!未央ちゃん、分かりました!これなら帰れます!」
未央「え、ホント!?よ、良かったぁ…ありがとしまむー…」フゥ
卯月「えへへ…ふう…安心したらお腹すいてきちゃいましたぁ」
ハナコ「わふっ」
未央「本当、助かったよ。ハナコもごめんね?付き合ってくれてありがと!」ナデナデ
ハナコ「わん!」ダッ
卯月「え、わっ、ハナコちゃん早い!」グイッ
未央「あっ、待ってよしまむー!ハナコちゃ…」
凛「……おかえり、卯月、ハナコ。遅かったね」
未央「……っ」
卯月「た、ただいま、凛ちゃん…」チラ
ハナコ「わふ」
未央「し――しぶりん!っ、その」
卯月「………」ソワソワ
凛「………」
未央「その……ホント、ごめんなさい!さっきはやりすぎた!だから、その…さ…あはは、……き、嫌いにならないで欲しいな!……なん、て、えと……うう」
凛「…………」ハァ
未央「っ」ビクッ
凛「…………そうそう嫌いになるわけないでしょ、バカ」コツン
未央「あ……し、しぶりぃん…!」ジーン
凛「ムキになった私だって悪かったし……そりゃ勿論、9割は未央が悪いと思うけど」
未央「うー、つくづく反省しております…」
凛「ならいいよ。ちょっとは懲りたでしょ?」
未央「そ、そりゃ勿論!」
凛「ん、じゃあ許す」ナデナデ
未央「う…なんか、さっきハナコちゃん撫でたからか、しぶりんのペットになった気分」
凛「…随分手のかかるペットだね」
未央「あ、ひどいしぶりん!そりゃないよ!」
凛「ふふっ…おかえり、未央」ニコ
未央「…ただいま、しぶりん!大好き!」ダキッ
凛「だから抱きかなっ…もう、絶対懲りてないでしょ!」
卯月「未央ちゃんは絶好調だし、凛ちゃんも満更でもなさそうだし…ふふ、ここはニュージェネのお姉さんとして、見守ってあげるとします」
ハナコ「…くぅん?」
卯月「あはは。…二人は仲良し、って話ですよ。もう、夕食ですね…それじゃあ行きましょうか、ハナコちゃん!」
ハナコ「わん!」
卯月「むむー…なんでしょう?」
未央「さあ?…おっ、このベッドふかふかだ」パスパス
卯月「未央ちゃんも、もしかしてベッドですか?」
未央「うん。も、ってことはしまむーもかー!じゃあ、ニュージェネは皆ベッドだね。ダーイブ、えいっ!」ボスッ
卯月「ふふ、お揃いだとちょっと嬉しいです!」
未央「だねー……あ、しぶりんの匂いする……」
卯月「…………!」
凛「……もう、バカ」ガスッ
未央「のあだーっ!?お、おぼんで叩かないでよ、しぶりーん!」
卯月「わ、私も凛ちゃんの匂いを……!」イソイソ
凛「あーもう、卯月も何言ってんの…ほらこれ、食べるよ?」
卯月「って…わあぁっ!ケーキ!」
未央「おおお!こ、これは旨そうな…っ」
凛「……はぁ。今お茶持ってくるから、もう変なことしないでよ?したら、かな子にあげるからね、これ」
未央「はーい!了解したであります!あ、お茶出しくらい手伝うよ?」
卯月「あはは、じゃあ私、ケーキを箱から出して、お皿に並べておきますね!」
凛「ん、お願いしていいかな。じゃあ未央、カップとソーサー運ぶの手伝って」
未央「ラジャー♪」
凛「じゃあ、お湯は上に持っていって淹れようか。ティーバッグは…っと」
未央「あ、食器の類いはそのお盆に乗せちゃった方がいいんじゃないかな?」
凛「そうだね。あ、未央、一応このタオル持ってって?溢れてもいいように」カチャ
未央「あいあいさー。………」スン
凛「…………」カチャカチャ
未央「…む、やっぱりしぶりんの匂いが…」
凛「だ、か、らッ!」
未央「あはは、ジョーダンだってば!でも本当だよ?しぶりんに抱きついたときと同じ匂いがするもんね、これ」
凛「うー…」スン
凛「…無臭だよ…」
未央「そりゃしぶりんは慣れきってるって。私は分かんないけど、きっと私にも匂いってあるんじゃないかな?へっへー、しーぶりん、嗅いでみるかね?無理だろうけど!」ニヤニヤ
凛「………むっ」カチーン
未央「ん?」
凛「未央、こっち来て」
未央「え、あ?あ…ハイ」
未央(も、もしかしてなんかやりすぎた…!?しぶりんからかつてないオーラが漂ふ…)
未央「そ、のデスネ…し、渋谷さん?」
凛「何、本田さん」ジリ
未央「えっと、その、ちょっと反省してるかなって――わぷっ!わ、わー、しぶりんから抱き締めてくれてうれしーなーヤッター……えっちょ力強いよ、まってまって持ち上がってるねえしぶりんこれだっこになっ
卯月「あ、お帰りなさい二人と、も…?」
凛「うん、遅くなってごめん卯月。ちょっとお灸を据えてた」
未央「……す、据えられてたカナ……」ボロッ
卯月(み、未央ちゃんがかつてないほど憔悴している!?この短時間に何があったんだろう…)ザワ
凛「…あ、卯月ちょっと」
卯月「は、はい?」テトテト
凛「………」スンスン
卯月「!?えっ凛ちゃ」
凛「うん、やっぱり二人の匂いって違うね。ふうん…」
未央「ねえ!しまむーとの扱いの差を感じる!」
凛「本田さんは黙ってて」ピシャリ
未央「ウッウッ……羞恥心が振り切れたしぶりんに太刀打ちできなくてちゃんみおのライフはもうゼロ…」サメザメ
卯月「未央ちゃん、一体何をしたの……」
未央「ケーキ食べたら回復した」モグモグ
卯月「おいひいでふー」ホワワ
凛「………」モグモグ
未央「あ、そういえばしぶりんのお母さんにあげようと思ってた菓子折り、鞄に入れっぱなしだった。しぶりーん、お母さんってまだお店?」
卯月「夕飯はご馳走になっていいのかな…?ねえ凛ちゃん」
凛「………」モグモグモグモグ
卯月「…凛、ちゃん?」
未央「…あー」
卯月「未央ちゃん…?」
未央「ん、んー…(いやその、多分、振り切れてた羞恥心のパロメーターが正常に戻って、今までの行動を振り返ってるんじゃないかなって…俯いてるけど耳真っ赤だし…)」ヒソヒソ
卯月「……あー(本当ですね…って本当に未央ちゃん凛ちゃんに何させたんですか!?)」ヒソヒソ
未央「(お泊まりでテンション上がってて、楽しくて煽りすぎちゃったかなー…)あは、あはは…」
卯月「もー、未央ちゃんってば…。凛ちゃーん…おーい?」
凛「………あう…ごめん…卯月本当ごめん…いきなり変なことして……!」
卯月「え!?あ、私ですか!?ええとええと、き、気にしてないですよ?その、むしろ嬉しかったです!はい!」
未央「…それはそれで問題かなって…」
凛「ごめん…もう…本当…はらきりで許して…」
卯月「だから気にしてないですってばー!って、そんなのダメですよ!?」
未央「し、しぶりんごめんよー!私も反省してるから許しておくれ」オロ
凛「…。………」フイッ
未央「がーんっ…しぶりーん、ねえねえ…!」
凛「……」フトンモグリ
未央「あ、ああ、しぶりんが…引きこもってしまった…許してくれない…」ガクガク
卯月「み、未央ちゃん、その、一回下行きましょう…」
未央「あう…」ズルズル
凛「………」チラ
未央「………………はぁ…」ズーン
卯月「未央ちゃんも、そうやって落ち込むくらいならやらなきゃいいのに…」
未央「だってそれが生き甲斐なんだもん!しぶりんからかうと面白いし!」バッ
卯月「り、凛ちゃん、お灸を据えたんじゃなかったのかな…」
未央「軽く反省しつつも自分を貫く…それがニュージェネパッション担当としての生き方だと信じてるっ」グッ
凛母「あら、どうしたの?」
卯月「あ、凛ちゃんのお母さん」
未央「ど、どうも!…あ、すいません、遅れましたが、これ、ご家族で召し上がって欲しいと母が…」スッ
卯月「未央ちゃん、いつの間に持ってきてたんですか!?」
凛母「あらどうも、後で食べさせてもらうわ。お母様に宜しく伝えておいてね?…ところで、凛は?」
卯月「あ、凛ちゃんなら上です。えーとえーと、と、ところで、その、お夕飯って…?」
凛母「あら、是非うちで召し上がってもらおうかと思ってるんだけど、駄目かしら?」
卯月「わ、と、とんでもない!」ブンブン
未央「とっても嬉しいです!え、えーと、その、私に何かお手伝いできることってありますか?何もしてないと結構退屈で…」
凛母「んー、そうね、じゃあ…確か、卯月ちゃん。この辺りの地図って分かる?」
卯月「あ、はい!プロダクションからの帰り道なので…それなりに」
凛母「じゃあ二人には、ハナコの散歩、お願いしようかしら」
未央「ハナコ…?あ、前写真見せてもらった、しぶりんのペットの…」
卯月「そういや、来てから見かけませんでした…えっと、何処に居るんですか?」
凛母「今日はそうでもないけど…ここ最近暑かったでしょ?店先だと参っちゃうみたいで、奥のクーラーの効いてる部屋でのんびりさせてたら、すっかり引きこもりグセがついちゃったみたいなの。今、凛に任せようと思ってたんだけど、これなら凛も夕飯作りに駆り出せるから…。任せてもいいかしら?」
未央「も、勿論!」
卯月「はい!頑張ります!」
凛母「有り難う。道順はハナコが覚えてると思うけど、ダメそうだったら自分達でコースを選んで構わないわ。それと明日なんだけど…貴方達、何か用意してる?」
未央「あ、一応、…あう、しぶりん…」シュン
凛母「?」
卯月「あ、あはは…その、すぐに祝えてあげられたらいいなって思ってます!」
凛母「そう、ふふ、良かったわ。あの子、なんだか忘れてる節あるから…」
未央「え?いやいや、まさか」
凛母「……」ニコニコ
卯月「嘘…!?」
凛母「まあ、実際のところは本人に聞かないと分からないけど、ね。…ねえ、二人とも。凛のこと、これからも宜しくね?」
うづみお『……はい!』
ハナコ「わん!」
卯月「わあ、お久しぶりです、ハナコちゃん!」ナデナデ
未央「しまむー、ちゃんと首輪つけた?もし逃げちゃったら今度こそしぶりんが許して……ううっ」ゾクゾク
卯月「……帰ったら、仲直りしなくちゃダメですよ?」
未央「……分かってるもん。はーぁ。ユーウツだなあ…ハナコちゃん、こっちおいでー」
ハナコ「ガルルル」イカクー
未央「え、嘘!何で!?」
卯月「…飼い主の凛ちゃんの怒りが伝わったのかな?流石凛ちゃんのペット…」
未央「やっぱりライフ回復しきってなかった…もうダメだ…がくりっ」
卯月「あはは…ほら未央ちゃん、杏ちゃんみたいなこと言ってないで行きますよ?」
ハナコ「わん」テッテッ
卯月「……うーん、お散歩って、10分位でいいのかな…?」
未央「…ん?あ、ハナコちゃんこっちだって―――あ」
卯月「あっ!プロジェクトのポスターが…!皆の分ありますよ!」
未央「ここ、レコード店なんだ…あはは、凸レーションはポスターの中でも相変わらず元気ですなあ」
卯月「このCIの三人がきょとん!ってしてるの、私好きなんで………あっ」
未央「これ、私達のだ…」ジッ
卯月「……楽しかったですね、撮影。ライブも」
未央「……ううん、まだまだこれからだよ。満足なんてしてられない。もっともっと頑張って――輝く一番星を目指すんだから!」
卯月「……はい、ですね!」
未央「んんん、よーしっ!なんかスッゴイやる気出てきた!きちんとしぶりんにも謝って、次のライブも絶対成功させてやる…!しまむー、ここはいっちょ、あの夕日に向かって走ろうじゃないか!」
卯月「え、ええっ!?」
未央「よーい、どんっ!」ダッ
ハナコ「わんっ!」ダッ
卯月「ま、待ってくださいいい!!!」
未央「………で、ここどこ……?」
卯月「……それ、10分前にも言いましたよ……?」
ハナコ「くぅん…」
未央「……じゃあこれも何度も言うけどしまむー本ッッッ当!ごめんなさい!テンション上がりすぎた!もう、反省する事案ばっかり増えてくよー…」ズーン
卯月「あはは…いいですよ、もう。それにしても、いつもはそれに助けられてるんですけど、今日は悉く裏目に出てますね、未央ちゃん…。ううん…せめて知ってる場所に出られれば……」キョロ
卯月「って、あ、この公園…?……!未央ちゃん、分かりました!これなら帰れます!」
未央「え、ホント!?よ、良かったぁ…ありがとしまむー…」フゥ
卯月「えへへ…ふう…安心したらお腹すいてきちゃいましたぁ」
ハナコ「わふっ」
未央「本当、助かったよ。ハナコもごめんね?付き合ってくれてありがと!」ナデナデ
ハナコ「わん!」ダッ
卯月「え、わっ、ハナコちゃん早い!」グイッ
未央「あっ、待ってよしまむー!ハナコちゃ…」
凛「……おかえり、卯月、ハナコ。遅かったね」
未央「……っ」
卯月「た、ただいま、凛ちゃん…」チラ
ハナコ「わふ」
未央「し――しぶりん!っ、その」
卯月「………」ソワソワ
凛「………」
未央「その……ホント、ごめんなさい!さっきはやりすぎた!だから、その…さ…あはは、……き、嫌いにならないで欲しいな!……なん、て、えと……うう」
凛「…………」ハァ
未央「っ」ビクッ
凛「…………そうそう嫌いになるわけないでしょ、バカ」コツン
未央「あ……し、しぶりぃん…!」ジーン
凛「ムキになった私だって悪かったし……そりゃ勿論、9割は未央が悪いと思うけど」
未央「うー、つくづく反省しております…」
凛「ならいいよ。ちょっとは懲りたでしょ?」
未央「そ、そりゃ勿論!」
凛「ん、じゃあ許す」ナデナデ
未央「う…なんか、さっきハナコちゃん撫でたからか、しぶりんのペットになった気分」
凛「…随分手のかかるペットだね」
未央「あ、ひどいしぶりん!そりゃないよ!」
凛「ふふっ…おかえり、未央」ニコ
未央「…ただいま、しぶりん!大好き!」ダキッ
凛「だから抱きかなっ…もう、絶対懲りてないでしょ!」
卯月「未央ちゃんは絶好調だし、凛ちゃんも満更でもなさそうだし…ふふ、ここはニュージェネのお姉さんとして、見守ってあげるとします」
ハナコ「…くぅん?」
卯月「あはは。…二人は仲良し、って話ですよ。もう、夕食ですね…それじゃあ行きましょうか、ハナコちゃん!」
ハナコ「わん!」