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妄想

わたしの得た世界

---もしも違う世界があったなら、わたしは何を得ていたのだろうか?

「哀れみなどしない。無慈悲に攻撃するのみだ」
軍部の総司令官に告げた。もう戦争は終盤に差し掛かっていた。
敵国は陥落寸前だ。勝利は確信に近い。ただ荒れ果てた土地が残るのみだ。
もう何もかも失った敵国は負けを認める以外はない。そう思っていた。

しかし、わたしが求めていたものというのは、資源が残りわずかな陳腐な国と、虐殺から儲けた金で国民を加害者として道連れにするくらいしか残っていない。それでも。誇りは保たれる。

国のためなのだ。仕方が無かった。守るためだ。たとえ敵がいなくても、掩護されなくても、それでも良かった。---

さて、問題に気付いただろうか。これは敵国に援護されている世界各国への憎しみである。
私はその様子を傍観していた。敵国になることを恐れていただけなのに、資源、宗教、国民を全て失うまで戦い続ける。綱引きから綱渡りになっていることに気づいていない。

平和の方法なんて簡単だったのだ。ただ「わたし」が別荘を敵国に建てさせて、資源を使いたい放題使って、宗教は政治で誘導したなら、もちろん国民にも被害はなかった。

では「わたし」は今なら何をするべきなのだろう?

力でねじ伏せる魔王みたいなことをやっていて、実際に成功を収めようとしているが一国だけなら地球兄弟でいい。
むしろ理性を持って現状を鑑みて、これ以上の被害を出さないことではないだろうか。
やられると悪いからやり返すという恐怖に苛まれていることも知らずに、ただ勇者を気取るのは滑稽だ。きっと、ふたたび戦争が起きたなら、戦争の原因として「わたし」は立場も誇りもなくすだろう。

さてはて、どうなることやら。



我々の望む世界

---何が起こったのだろう。しかし、攻められたなら徹底抗戦だ ---

それを私は傍観していた。
相手のペースに乗せられているのだ。しかし、一番被害があるのは「我々」の国だろう。
「わたし」の国は優位に立ち、無差別に殺戮を繰り返している。逃げ惑う難民。今までの平和と幸福の崩壊。

では「我々」は何をすべきなのか?

まずは全ての武器をその場で捨てることだ。勘ぐることはないだろう。なぜなら戦う意思がないからだ。次に経済制裁を止めさせることだ。まだ戦えるということをアピールしているようなものだ。最後に、国民に心からの謝罪をすることだ。終わる前の停戦あるいは終戦への一歩なのである。

さて私も正直自信がないのだが、なにせ近場で似たようなことがあってね。どうなることやら。
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