RING
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
4
まさか、イタリアに来てまで天然呼ばわりされるとは・・・とほほ。
ルナは、隣を歩く青年をちらりと見上げた。
モデルのような完璧な八頭身。
その堂々とした長身から、人目を惹く存在感と、色気がにじみ出ている。
サラサラのブルーブラックの髪、高い鼻梁を挟んだ、切れ長のサファイアの瞳は理知的で、いかにも聡明そうに輝いていた。
ーーいやまじで、すっごい美形だわ。
男の人なのに、色気がすごい。
しかも、やることなすこと全部スマート!!
私のキャリーケースをさっと持ってくれたし、車道側を歩いてくれるし、さりげなく歩くペースを合わせてくれるし。
いや〜、イタリアーノすごいわ。感心する。
ナンパはうっとおしいけど。
「ーー危ない。」
急にブチャラティに腕を引かれて、びっくりしたルナのそばを自転車が走り抜ける。
腕を引かれた拍子に、ほんのかすかに香るマリンノート。
「ブローノって、モテそうね。」
「何を急に。」
「いや女の子の扱いが上手いっていうか・・・ただでさえ超イケメンなのに、反則でしょ。」
「俺は別にイケメンじゃあないが、君みたいな美人に褒められるのは光栄だ。さっきから、やっかんだ男の視線で俺は殺されそうなんだぜ?ネアポリス中の男を敵に回しそうだ。」
ルナは、かあっと顔が熱くなった。
だから、さっきから、さらっとそういうこと言うのやめて欲しいわ。
日本人なのよ!免疫ないの!
ブチャラティは、くっくっと笑いながら赤くなったルナを見ている。
「ルナはイタリア語が上手いな。」
「あ、うん。ママがイタリア人なの。パパは日本人。」
まあ、今、ネイティブ並みに話せてるのは、露伴ちゃんにヘブンズ・ドアーで、、、という説明は省略。
その時、
「ブチャラティ。」
突然、名前を呼ばれて、ブチャラティの表情がすっと引き締まる。
「アバッキオ、どうした。」
見ると、長い銀色の髪の男が、こちらへ近づいて来ていた。
黒のロングコートに、唇には青紫のルージュ、というなかなか個性的な出で立ちだが、スタイルが良く顔立ちが整っているので、よく似合っている。
ブローノの仲間かしら。
イケメンの仲間はやっぱりイケメンね〜。ちょっとコワモテだけど。
「みんなそろってるぜ。」
「そうか。」
言ってブチャラティはルナを見ると、数メートル先の建物を指差しながら、
「ルナ、ホテルはそこだ。入り口が見えるだろう。一人で行けるか?」
「平気よ。助かったわ、ブローノ。本当にありがとう。」
ルナはキャリーケースを受け取ると、にっこり笑った。
「しばらくは滞在する予定なの。時間がある時に寄って?お礼をするわ。」
♢
ーーCiao!と、女が手を振って歩いて行く。
その姿が完全にホテルの中に消えるのを見届けてから、ブチャラティは歩き出した。
「誰だ?あの女。」
「ただの迷子だ。」
いつもの冷静なその声に、どこか楽しげな響きが混じっていることに、アバッキオは気づいた。
ーー笑ってたよな、こいつ。
アバッキオは、声をかける前の、ブチャラティと女の様子を思い出す。
ブチャラティが<普通に>笑うところなんて、もしかして、初めて見たんじゃあねえか?
確かに、はっとするほど美しい顔をしていた。
シンプルな格好だったが、スタイルも悪くなさそうだった。
そして、たいていの奴はビビってまともにこっちを見れないのに、平然と自分の目を見返してきた、あの紫色の瞳ーーーー。
「惚れたのか?」
なぜそんなことをきいたのかわからないが、気がつくと、言葉が口から出ていた。
ブチャラティは歩みを止めないまま、ややあって答えた。
「・・・かもな。」
「!?」
寄って来る女はたくさんいるが、けっして首を縦に振ることはない、このクールな男が。
「へえ・・・堅物のあんたがねえ。」
アバッキオは、ブチャラティの肩に手を置き、ニヤッと笑って顔をのぞきこんだ。
「ま、せいぜい頑張れよ。敵は多そうだけどな。」
すると、ブチャラティは不敵に笑ってアバッキオを見すえた。
「手を出すなよ。」
ーーマジか。
4.5
ホテルの部屋は、なんとジュニアスイートだった。承太郎さん、ありがとう。
ルナは、シャワーを浴びてさっぱりした後、ウェルカムシャンパンを開けた。
イタリアって、18歳からお酒飲めるのよね。素敵。
堪能していると、部屋の電話が鳴り、フロントから、届け物があると伝えられた。
「ーーーー!!」
部屋に届いたのは、両手いっぱいの、ピンク色の薔薇の花束。
カードを見ると、
ーー月の女神に感謝を込めて
Bruno Bucciarati ーー
思わず絶句する私。
「か、感謝するのは私の方でしょ・・・てか、イタリアーノ!!」
ルナが、熱くなった頰を花束に埋めると、むせかえるようなバラの芳香が漂った。
「でも・・・良い香り・・・」
まさか、イタリアに来てまで天然呼ばわりされるとは・・・とほほ。
ルナは、隣を歩く青年をちらりと見上げた。
モデルのような完璧な八頭身。
その堂々とした長身から、人目を惹く存在感と、色気がにじみ出ている。
サラサラのブルーブラックの髪、高い鼻梁を挟んだ、切れ長のサファイアの瞳は理知的で、いかにも聡明そうに輝いていた。
ーーいやまじで、すっごい美形だわ。
男の人なのに、色気がすごい。
しかも、やることなすこと全部スマート!!
私のキャリーケースをさっと持ってくれたし、車道側を歩いてくれるし、さりげなく歩くペースを合わせてくれるし。
いや〜、イタリアーノすごいわ。感心する。
ナンパはうっとおしいけど。
「ーー危ない。」
急にブチャラティに腕を引かれて、びっくりしたルナのそばを自転車が走り抜ける。
腕を引かれた拍子に、ほんのかすかに香るマリンノート。
「ブローノって、モテそうね。」
「何を急に。」
「いや女の子の扱いが上手いっていうか・・・ただでさえ超イケメンなのに、反則でしょ。」
「俺は別にイケメンじゃあないが、君みたいな美人に褒められるのは光栄だ。さっきから、やっかんだ男の視線で俺は殺されそうなんだぜ?ネアポリス中の男を敵に回しそうだ。」
ルナは、かあっと顔が熱くなった。
だから、さっきから、さらっとそういうこと言うのやめて欲しいわ。
日本人なのよ!免疫ないの!
ブチャラティは、くっくっと笑いながら赤くなったルナを見ている。
「ルナはイタリア語が上手いな。」
「あ、うん。ママがイタリア人なの。パパは日本人。」
まあ、今、ネイティブ並みに話せてるのは、露伴ちゃんにヘブンズ・ドアーで、、、という説明は省略。
その時、
「ブチャラティ。」
突然、名前を呼ばれて、ブチャラティの表情がすっと引き締まる。
「アバッキオ、どうした。」
見ると、長い銀色の髪の男が、こちらへ近づいて来ていた。
黒のロングコートに、唇には青紫のルージュ、というなかなか個性的な出で立ちだが、スタイルが良く顔立ちが整っているので、よく似合っている。
ブローノの仲間かしら。
イケメンの仲間はやっぱりイケメンね〜。ちょっとコワモテだけど。
「みんなそろってるぜ。」
「そうか。」
言ってブチャラティはルナを見ると、数メートル先の建物を指差しながら、
「ルナ、ホテルはそこだ。入り口が見えるだろう。一人で行けるか?」
「平気よ。助かったわ、ブローノ。本当にありがとう。」
ルナはキャリーケースを受け取ると、にっこり笑った。
「しばらくは滞在する予定なの。時間がある時に寄って?お礼をするわ。」
♢
ーーCiao!と、女が手を振って歩いて行く。
その姿が完全にホテルの中に消えるのを見届けてから、ブチャラティは歩き出した。
「誰だ?あの女。」
「ただの迷子だ。」
いつもの冷静なその声に、どこか楽しげな響きが混じっていることに、アバッキオは気づいた。
ーー笑ってたよな、こいつ。
アバッキオは、声をかける前の、ブチャラティと女の様子を思い出す。
ブチャラティが<普通に>笑うところなんて、もしかして、初めて見たんじゃあねえか?
確かに、はっとするほど美しい顔をしていた。
シンプルな格好だったが、スタイルも悪くなさそうだった。
そして、たいていの奴はビビってまともにこっちを見れないのに、平然と自分の目を見返してきた、あの紫色の瞳ーーーー。
「惚れたのか?」
なぜそんなことをきいたのかわからないが、気がつくと、言葉が口から出ていた。
ブチャラティは歩みを止めないまま、ややあって答えた。
「・・・かもな。」
「!?」
寄って来る女はたくさんいるが、けっして首を縦に振ることはない、このクールな男が。
「へえ・・・堅物のあんたがねえ。」
アバッキオは、ブチャラティの肩に手を置き、ニヤッと笑って顔をのぞきこんだ。
「ま、せいぜい頑張れよ。敵は多そうだけどな。」
すると、ブチャラティは不敵に笑ってアバッキオを見すえた。
「手を出すなよ。」
ーーマジか。
4.5
ホテルの部屋は、なんとジュニアスイートだった。承太郎さん、ありがとう。
ルナは、シャワーを浴びてさっぱりした後、ウェルカムシャンパンを開けた。
イタリアって、18歳からお酒飲めるのよね。素敵。
堪能していると、部屋の電話が鳴り、フロントから、届け物があると伝えられた。
「ーーーー!!」
部屋に届いたのは、両手いっぱいの、ピンク色の薔薇の花束。
カードを見ると、
ーー月の女神に感謝を込めて
Bruno Bucciarati ーー
思わず絶句する私。
「か、感謝するのは私の方でしょ・・・てか、イタリアーノ!!」
ルナが、熱くなった頰を花束に埋めると、むせかえるようなバラの芳香が漂った。
「でも・・・良い香り・・・」