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25
「ねえルナ〜〜!ここ見てよ、ここ〜!」
涙目のナランチャの背後から、ルナは、ツンツンはねた黒髪をそっとかき分けた。
「あ〜、できてるわ。おっきいタンコブ。」
「ちっくしょう・・・」
ナランチャは拳を握りしめると、
「この野郎!!よくもやってくれたなコラァ!!」
巻貝頭の胴体を、思いっきり蹴り上げた。
「まったく、調子こいてくれたな!!」
あ、フーゴまで。
ルナは、免許証をチラリと見る。
マリオ・ズッケェロ。住所はローマ。
「ローマのチンピラさん、ね・・・」
ズッケェロの首から上の部分は、口がジッパーで閉じられ、デッキに転がっている。
「おまえさあ、どっち使って欲しい?」
その頭のそばに、ミスタがしゃがみながら言った。ズッケェロの、言葉にならない叫び声が大きくなる。
「眼鏡と釣り糸。もちろん俺のじゃあない、この船にあった物なんだ。俺たちは、あんたに答えてもらわないと困るんだよ。答えてもらわないと、俺たちは危険にさらされる。ズッケェロさん、仲間いるよね?そいつもたぶん、スタンド使いなんだろう?だからこれを使うんだ。どっちか選ぶぐれえも答えるのイヤか?選ばねえとよおー、」
言いながらミスタは、釣り糸の先の釣り針を、ズッケェロの右のまぶたの裏に刺すと、
「両方使っちゃうぜ、俺はよおっ!」
釣り糸に勢いをつけて、ズッケェロの頭ごと手すりにぐるぐる巻きつけた。
「どうだ?しゃべる気になったか?」
・・・ジッパーで口、閉じてるから、話せないよね?
と、ルナが内心ツッコミを入れていると、ミスタは、手すりからぶら下がったズッケェロの開いたままの目に、眼鏡をかけた。そうすると、太陽の光が容赦なく目に集中する。
ズッケェロの悲鳴が大きくなる。
ナランチャがラジカセのスイッチを入れると、軽快なラップが流れ出した。
ミスタ、やることがエグいわあ。
巻貝に同情しちゃう。
ナランチャ、フーゴ、ミスタのギャングダンスを横目に見ながら、ルナは下のデッキに降りた。
舵輪のそばで、ブチャラティとジョルノが何か話をしている。
ーイケメン同士、絵になるわ。
元々ブローノのチームって、顔基準かと思うほどイケメンぞろいだけど、ハルくんの加入で、ますますパワーアップしたもの。
ルナは、ヨットの外へ目をやった。
サングラスをかけているのに、碧すぎる海と、金色の陽ざしが目に染みる。
最近バタバタしちゃってて、なんとなく、<こっち>はスルーになっていたけれど。
どうすれば、いいのかしらね・・・
「ルナ。」
ブチャラティに呼ばれて、顔を向けると、ジョルノもこちらを見ていた。
「どうした。大丈夫か?」
あなたたち二人のせいで、大丈夫じゃないわ、とは言わずに、
「平気よ。海を見てただけ。」
二人の方へ近づいて行く。
船室の入り口から中を見ていたアバッキオが、ルナを振り向くと、
「他の奴らは?」
「絶賛、拷問中。」
と、ルナはにっこり笑って答えた。
「ったく・・・てめえら、いつまでも遊んでんな!こっち来てこいつを見てみろ!こいつ、船の無線を使ってるぞ。」
ムーディ・ブルースで、ズッケェロの動きをリプレイしていたらしい。
みんなが集まって来ると、アバッキオは、手すりにぶら下がったズッケェロの頭を裏拳で吹き飛ばした。ゴムボールのようにデッキを跳ねていく、巻貝頭。ちーん。
「ジョルノ!おまえにも俺のスタンドは見せるつもりはねえ!後ろ向いてな!」
「アバッキオ〜〜〜!」
うるうる。ハルくんいじめないで〜。
ルナにすがるように見上げられ、アバッキオは舌打ちした。
「仕方ねえな。大サービスで声だけは聞かせてやる。」
あんまりサービスになってない。
ぷうう、と頰をふくらませたルナに向かって、ジョルノは優しく微笑み、安心させるように頷いた。
「こいつをリプレイして見てたら、下の船室で無線機を使い始めた。連絡しているぜ。」
その声に、ルナも船室をのぞき込んだ。
「ねえルナ〜〜!ここ見てよ、ここ〜!」
涙目のナランチャの背後から、ルナは、ツンツンはねた黒髪をそっとかき分けた。
「あ〜、できてるわ。おっきいタンコブ。」
「ちっくしょう・・・」
ナランチャは拳を握りしめると、
「この野郎!!よくもやってくれたなコラァ!!」
巻貝頭の胴体を、思いっきり蹴り上げた。
「まったく、調子こいてくれたな!!」
あ、フーゴまで。
ルナは、免許証をチラリと見る。
マリオ・ズッケェロ。住所はローマ。
「ローマのチンピラさん、ね・・・」
ズッケェロの首から上の部分は、口がジッパーで閉じられ、デッキに転がっている。
「おまえさあ、どっち使って欲しい?」
その頭のそばに、ミスタがしゃがみながら言った。ズッケェロの、言葉にならない叫び声が大きくなる。
「眼鏡と釣り糸。もちろん俺のじゃあない、この船にあった物なんだ。俺たちは、あんたに答えてもらわないと困るんだよ。答えてもらわないと、俺たちは危険にさらされる。ズッケェロさん、仲間いるよね?そいつもたぶん、スタンド使いなんだろう?だからこれを使うんだ。どっちか選ぶぐれえも答えるのイヤか?選ばねえとよおー、」
言いながらミスタは、釣り糸の先の釣り針を、ズッケェロの右のまぶたの裏に刺すと、
「両方使っちゃうぜ、俺はよおっ!」
釣り糸に勢いをつけて、ズッケェロの頭ごと手すりにぐるぐる巻きつけた。
「どうだ?しゃべる気になったか?」
・・・ジッパーで口、閉じてるから、話せないよね?
と、ルナが内心ツッコミを入れていると、ミスタは、手すりからぶら下がったズッケェロの開いたままの目に、眼鏡をかけた。そうすると、太陽の光が容赦なく目に集中する。
ズッケェロの悲鳴が大きくなる。
ナランチャがラジカセのスイッチを入れると、軽快なラップが流れ出した。
ミスタ、やることがエグいわあ。
巻貝に同情しちゃう。
ナランチャ、フーゴ、ミスタのギャングダンスを横目に見ながら、ルナは下のデッキに降りた。
舵輪のそばで、ブチャラティとジョルノが何か話をしている。
ーイケメン同士、絵になるわ。
元々ブローノのチームって、顔基準かと思うほどイケメンぞろいだけど、ハルくんの加入で、ますますパワーアップしたもの。
ルナは、ヨットの外へ目をやった。
サングラスをかけているのに、碧すぎる海と、金色の陽ざしが目に染みる。
最近バタバタしちゃってて、なんとなく、<こっち>はスルーになっていたけれど。
どうすれば、いいのかしらね・・・
「ルナ。」
ブチャラティに呼ばれて、顔を向けると、ジョルノもこちらを見ていた。
「どうした。大丈夫か?」
あなたたち二人のせいで、大丈夫じゃないわ、とは言わずに、
「平気よ。海を見てただけ。」
二人の方へ近づいて行く。
船室の入り口から中を見ていたアバッキオが、ルナを振り向くと、
「他の奴らは?」
「絶賛、拷問中。」
と、ルナはにっこり笑って答えた。
「ったく・・・てめえら、いつまでも遊んでんな!こっち来てこいつを見てみろ!こいつ、船の無線を使ってるぞ。」
ムーディ・ブルースで、ズッケェロの動きをリプレイしていたらしい。
みんなが集まって来ると、アバッキオは、手すりにぶら下がったズッケェロの頭を裏拳で吹き飛ばした。ゴムボールのようにデッキを跳ねていく、巻貝頭。ちーん。
「ジョルノ!おまえにも俺のスタンドは見せるつもりはねえ!後ろ向いてな!」
「アバッキオ〜〜〜!」
うるうる。ハルくんいじめないで〜。
ルナにすがるように見上げられ、アバッキオは舌打ちした。
「仕方ねえな。大サービスで声だけは聞かせてやる。」
あんまりサービスになってない。
ぷうう、と頰をふくらませたルナに向かって、ジョルノは優しく微笑み、安心させるように頷いた。
「こいつをリプレイして見てたら、下の船室で無線機を使い始めた。連絡しているぜ。」
その声に、ルナも船室をのぞき込んだ。