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9
ーーあなたはスタンド使いね。
ブチャラティは、大きく息をのんでルナを見つめた。
今、はっきりと彼女は、そう言った。
「ルナ、まさか、君もそうなのか?」
スタンドは、スタンド使い同士にしか見えない。
ブチャラティのスタンドに気づいたのなら、彼女にも、スタンド能力があるということだ。
だが、いつだ?いつ気づかれた?
ルナの前で、スティッキィ・フィンガーズを出したことはないはずーー!!
ブチャラティが、アバッキオがルナを溜まり場のリストランテへ連れて来たあの日、テーブルの下でミスタの足を片方転がしたことを思い出した時、ルナがゆっくりと頷いた。
「ええ、私もスタンド使い。ブローノがスタンド使いだっていうことは、初めて会った日の翌日、あのリストランテでわかったの。たぶん、あなた、スタンドを使い慣れてるのね。あれほど気配を消して何かをすることは、なかなか難しいもの。」
「なぜ、今まで言わなかったんだ?」
ルナは肩をすくめた。
「だって、ブローノのスタンドの気配を感じたのはあの一瞬だけだし。あれからみんなに会った時も、もちろんスタンドの話なんてしないし。だから、今日、あなたに会った時に、直接伝えようって思ってたの。」
ーーこれが、秘密というわけか。
ブチャラティは苦笑して言った。
「それにしても、切り出すタイミングが絶妙すぎやしないか?」
「〜〜!!」
案の定、夕陽のせいではなく、ルナの顔が赤く染まる。
「それもあなたのせいよっ!」
こちらを睨んでくる表情が可愛くて、愛しくて、ブチャラティは思わず目を細めた。
ルナを抱きしめた時の、あの頼りない柔らかさや、キスした時の唇の甘やかさを、もう一度味わいたい、と思う。
ーーまあ、一度では絶対に済まないが。
と、心の中で呟きながら、落ちたジャケットを拾い、砂を払う。
「スタンド使い同士は、惹かれ合う。」
感情を込めないその声に、見ると、ルナは大人びた表情に変わっていた。
「ブローノ、知ってる?スタンド使い同士は、どういう理由か、正体を知らなくても、知らず知らずのうちに引き合うこと。」
「知っている。男女を問わず、そういったことが起きるということは。」
「<スタンド使い同士が惹かれ合う>という、言わば、あらゆるスタンドにとって運命的なルール。私のスタンドは、その特性上、このルールの影響を強く受けるの。もっと正確に言うならーー・・・」
そこでルナは一度言葉を切り、ブチャラティを少し哀しげな表情で見つめた。
「私のスタンドは、私の意思に関わらず、他のスタンド能力者の運命を変える。」
ブチャラティは思わず目を見張った。
「人の運命を、変える・・・!?」
バカな、と思った。
そんな芸当が出来る者がいるとすればそれは、神と呼ばれる存在だけだろう。
「信じられないでしょうけど。でも、本当。残念ながら。ねえブローノ、私と出会った日のことを思い出してみて。何か、違和感を覚えることがなかった?」
「・・・まさか。俺が、普段はほとんど行かないエリアに行って、君に出会ったことが?偶然だろ?」
ルナは、ゆっくりと首を横に振った。
風に舞った琥珀色の髪が夕陽にあたって金色に透き通り、一瞬、そのまま夕暮れに溶けいってしまいそうな気がした。
「必然が偶然を創り出す・・・たまに、あなたみたいに強く影響を受ける人がいるの。スタンド同士の波長が合うからだって、言われてる。」
「・・・」
「だから本当はーー、私は、あなたの人生にはいないはずの存在・・・」
と、ルナは呟くように言った。
その美しい口許には、あきらめにも似た、哀しい微笑みが浮かんでいた。
ーーだから、ルナは。
ブチャラティは、これまで抱いていた疑問が解けていくような感覚に襲われていた。
自分と関わることで、他人のーー他のスタンド使いの人生を変えてしまうことを、恐れているのだ。
ナランチャが気づいた影。
ルナの哀しみの正体はーーーーー、孤独だ。
「俺が君を好きになったのも、その君のスタンドの影響だと?」
「さすがにそこまでは・・・人の心を操ることはできないもの。でも、影響が無いとは、言い切れない。」
「まあ、いい。スタンドの影響であろうと何であろうと、少なくとも俺にはどうでもいいことだ。」
ブチャラティがきっぱりと言うと、ルナは驚いたように目を見張った。
「君に出会う前の人生に戻りたいとは思わない。もし運命が変わった結果が今だというなら、その方が俺は幸せだ。」
「運命は残酷なものよ。不幸も連れてくる。私がいることで、あなたは、本来なら受ける必要がなかったはずの苦痛を受けることになる。命を落としてしまうかもしれない。それでも、そう言えるの?」
「死ぬ覚悟なら出来てる。この世界に入ったら時からな。」
これまで、何人もの人間を殺してきた。
人を殺すということはすなわち、自分も殺される覚悟をするということだ。
その覚悟のない奴は、ギャングの世界では生き残れない。
やがてルナは、小さく溜め息をついた。
「あなたのことは好きよ、ブローノ。愛してるかどうかは・・・正直言って、わからないけれど。それに、私は、あなたみたいに強い人間じゃあない。他人の運命をーー、ましてやあなたの運命をこれ以上狂わせてしまうのには、抵抗がある。私には、まだその覚悟が無いわ。」
ーーやっと、本心が聞けた。
ルナが、拒絶するのではなく、ほんの少し心の扉を開いてくれたことに、ブチャラティは安堵した。
「だったらー、」
ブチャラティはルナを抱き寄せると、なめらかな肌触りの髪に顔を埋めた。
「早く覚悟を決めることだ、ルナ。君は、俺の運命の女神だ。俺に愛される覚悟を決めろ。Noは、なしだ。」
「・・・それって、今すぐじゃあないわよね?」
「あまり先でもないな。悪いが俺は、それほど忍耐強くない。」
「・・・」
腕の中で固まってしまったルナの顎に指をからめ、上向かせると、潤んだアメシストの瞳がブチャラティをとらえた。
ーーあの日出会ったこの輝きは、希望だ。
生きながら死んでいく毎日だった。
麻薬を憎みながらも、それを流通させる組織の為に働く矛盾。
その泥沼の日々に差し込んできた、ひと筋の光明。
もしもルナとの出会いが、創られた運命だったとしても。
その先に、どれほどの試練が待ち受けていようとも。
俺は逃げない。
俺自身のために、俺の魂をかけて、この光を守ってみせるーーーー!!
ブチャラティは、ルナの柔らかい唇に口づけながら、新たな決意を胸に刻み込んでいた。
9.5
ルナが、助手席の窓の外を流れるネアポリスの夜景に見入っていると、ブチャラティが言った。
「ルナ、君がスタンド能力者であることを、俺のチームに話してもかまわないか?重要なことだから。」
「いいわよ。」
「薄々気がついていると思うがーー、連中も皆、スタンド使いだ。」
ルナは苦笑した。
「まあ、なんとなく・・・」
スタンド使い同士は、惹かれ合う。
このルールは、世界中どこにいても同じなのだ。イタリアでも、日本でも。
「君のスタンドが見てみたいな。今度、見せてくれ。」
「私も見たいわ、あなたのスタンド。今は運転中だしーあ、ホテルに着いたら私の部屋に寄って行く?それなら、誰か他のスタンド使いに見られる心配がないし。」
「ルナ、君は、夜に男を部屋に入れるのがどんな意味かわかってるのか?」
「え?」
ちょうどその時、車が信号で止まった。
ブチャラティはステアリングに腕をかけ、大きく溜め息をついてルナを見た。
「え、じゃない。男が、好きな女と部屋に二人きりになって、理性がもつはずないだろう。だがまあ、君がもう俺のものになる覚悟を決めたんだったら、むしろ歓迎だ。さっきも言ったが、俺は忍耐強い方じゃあない。喜んで朝まで付き合うぜ。」
「・・・Mi dispiace・・・」
素直に謝る私。
だって、ブローノの目がコワイんだもん・・・
「以前から気になっていたが、ルナは男に対して警戒心がなさすぎる。人を疑うことをしないというか・・・もっと自分が周りにどう見られているのかを自覚しないと、今に襲われるぞ。いくら君がスタンド使いだからと言っても、男の方もスタンド使いってこともあるんだからな。」
「やだ。そのお説教、いとこと同じ。」
もしかして、気が合うのかしら、この二人。
「ルナ・・・」
「いやわかった!わかったから、ブローノ!目がコワイって!」
そんなこんなで、ようやくホテルの前に着くと、ルナはブチャラティにお礼を言って車を降りようとした。
ーーが。
なんとなく、そんな気はしてた、けど。
ブチャラティに素早く引き寄せられ、キスされながら、ルナはそう思った。
少しひんやりとした唇は、優しくて強引でーーーー、頭の芯がしびれてくる。
ほんと、この人は、キスが上手。
気持ちいい。悔しいくらいに。
『俺に愛される覚悟を決めろ。』
愛する覚悟ではなく、愛される覚悟というところが、ブチャラティらしいとルナは思う。
精神の高潔さを感じる。
そして、せつないまでの激しい情熱を。
ルナは本能的に、自分のスタンドに秘められた強大な力を感じていた。
その力の代償としてのーーーー、呪縛も。
もし、この恋が運命なら、この先はーーーー・・・?
ブチャラティと隙間なく唇を重ねながらも、ルナは、心の中の不安を拭いきれずにいた。
ーーあなたはスタンド使いね。
ブチャラティは、大きく息をのんでルナを見つめた。
今、はっきりと彼女は、そう言った。
「ルナ、まさか、君もそうなのか?」
スタンドは、スタンド使い同士にしか見えない。
ブチャラティのスタンドに気づいたのなら、彼女にも、スタンド能力があるということだ。
だが、いつだ?いつ気づかれた?
ルナの前で、スティッキィ・フィンガーズを出したことはないはずーー!!
ブチャラティが、アバッキオがルナを溜まり場のリストランテへ連れて来たあの日、テーブルの下でミスタの足を片方転がしたことを思い出した時、ルナがゆっくりと頷いた。
「ええ、私もスタンド使い。ブローノがスタンド使いだっていうことは、初めて会った日の翌日、あのリストランテでわかったの。たぶん、あなた、スタンドを使い慣れてるのね。あれほど気配を消して何かをすることは、なかなか難しいもの。」
「なぜ、今まで言わなかったんだ?」
ルナは肩をすくめた。
「だって、ブローノのスタンドの気配を感じたのはあの一瞬だけだし。あれからみんなに会った時も、もちろんスタンドの話なんてしないし。だから、今日、あなたに会った時に、直接伝えようって思ってたの。」
ーーこれが、秘密というわけか。
ブチャラティは苦笑して言った。
「それにしても、切り出すタイミングが絶妙すぎやしないか?」
「〜〜!!」
案の定、夕陽のせいではなく、ルナの顔が赤く染まる。
「それもあなたのせいよっ!」
こちらを睨んでくる表情が可愛くて、愛しくて、ブチャラティは思わず目を細めた。
ルナを抱きしめた時の、あの頼りない柔らかさや、キスした時の唇の甘やかさを、もう一度味わいたい、と思う。
ーーまあ、一度では絶対に済まないが。
と、心の中で呟きながら、落ちたジャケットを拾い、砂を払う。
「スタンド使い同士は、惹かれ合う。」
感情を込めないその声に、見ると、ルナは大人びた表情に変わっていた。
「ブローノ、知ってる?スタンド使い同士は、どういう理由か、正体を知らなくても、知らず知らずのうちに引き合うこと。」
「知っている。男女を問わず、そういったことが起きるということは。」
「<スタンド使い同士が惹かれ合う>という、言わば、あらゆるスタンドにとって運命的なルール。私のスタンドは、その特性上、このルールの影響を強く受けるの。もっと正確に言うならーー・・・」
そこでルナは一度言葉を切り、ブチャラティを少し哀しげな表情で見つめた。
「私のスタンドは、私の意思に関わらず、他のスタンド能力者の運命を変える。」
ブチャラティは思わず目を見張った。
「人の運命を、変える・・・!?」
バカな、と思った。
そんな芸当が出来る者がいるとすればそれは、神と呼ばれる存在だけだろう。
「信じられないでしょうけど。でも、本当。残念ながら。ねえブローノ、私と出会った日のことを思い出してみて。何か、違和感を覚えることがなかった?」
「・・・まさか。俺が、普段はほとんど行かないエリアに行って、君に出会ったことが?偶然だろ?」
ルナは、ゆっくりと首を横に振った。
風に舞った琥珀色の髪が夕陽にあたって金色に透き通り、一瞬、そのまま夕暮れに溶けいってしまいそうな気がした。
「必然が偶然を創り出す・・・たまに、あなたみたいに強く影響を受ける人がいるの。スタンド同士の波長が合うからだって、言われてる。」
「・・・」
「だから本当はーー、私は、あなたの人生にはいないはずの存在・・・」
と、ルナは呟くように言った。
その美しい口許には、あきらめにも似た、哀しい微笑みが浮かんでいた。
ーーだから、ルナは。
ブチャラティは、これまで抱いていた疑問が解けていくような感覚に襲われていた。
自分と関わることで、他人のーー他のスタンド使いの人生を変えてしまうことを、恐れているのだ。
ナランチャが気づいた影。
ルナの哀しみの正体はーーーーー、孤独だ。
「俺が君を好きになったのも、その君のスタンドの影響だと?」
「さすがにそこまでは・・・人の心を操ることはできないもの。でも、影響が無いとは、言い切れない。」
「まあ、いい。スタンドの影響であろうと何であろうと、少なくとも俺にはどうでもいいことだ。」
ブチャラティがきっぱりと言うと、ルナは驚いたように目を見張った。
「君に出会う前の人生に戻りたいとは思わない。もし運命が変わった結果が今だというなら、その方が俺は幸せだ。」
「運命は残酷なものよ。不幸も連れてくる。私がいることで、あなたは、本来なら受ける必要がなかったはずの苦痛を受けることになる。命を落としてしまうかもしれない。それでも、そう言えるの?」
「死ぬ覚悟なら出来てる。この世界に入ったら時からな。」
これまで、何人もの人間を殺してきた。
人を殺すということはすなわち、自分も殺される覚悟をするということだ。
その覚悟のない奴は、ギャングの世界では生き残れない。
やがてルナは、小さく溜め息をついた。
「あなたのことは好きよ、ブローノ。愛してるかどうかは・・・正直言って、わからないけれど。それに、私は、あなたみたいに強い人間じゃあない。他人の運命をーー、ましてやあなたの運命をこれ以上狂わせてしまうのには、抵抗がある。私には、まだその覚悟が無いわ。」
ーーやっと、本心が聞けた。
ルナが、拒絶するのではなく、ほんの少し心の扉を開いてくれたことに、ブチャラティは安堵した。
「だったらー、」
ブチャラティはルナを抱き寄せると、なめらかな肌触りの髪に顔を埋めた。
「早く覚悟を決めることだ、ルナ。君は、俺の運命の女神だ。俺に愛される覚悟を決めろ。Noは、なしだ。」
「・・・それって、今すぐじゃあないわよね?」
「あまり先でもないな。悪いが俺は、それほど忍耐強くない。」
「・・・」
腕の中で固まってしまったルナの顎に指をからめ、上向かせると、潤んだアメシストの瞳がブチャラティをとらえた。
ーーあの日出会ったこの輝きは、希望だ。
生きながら死んでいく毎日だった。
麻薬を憎みながらも、それを流通させる組織の為に働く矛盾。
その泥沼の日々に差し込んできた、ひと筋の光明。
もしもルナとの出会いが、創られた運命だったとしても。
その先に、どれほどの試練が待ち受けていようとも。
俺は逃げない。
俺自身のために、俺の魂をかけて、この光を守ってみせるーーーー!!
ブチャラティは、ルナの柔らかい唇に口づけながら、新たな決意を胸に刻み込んでいた。
9.5
ルナが、助手席の窓の外を流れるネアポリスの夜景に見入っていると、ブチャラティが言った。
「ルナ、君がスタンド能力者であることを、俺のチームに話してもかまわないか?重要なことだから。」
「いいわよ。」
「薄々気がついていると思うがーー、連中も皆、スタンド使いだ。」
ルナは苦笑した。
「まあ、なんとなく・・・」
スタンド使い同士は、惹かれ合う。
このルールは、世界中どこにいても同じなのだ。イタリアでも、日本でも。
「君のスタンドが見てみたいな。今度、見せてくれ。」
「私も見たいわ、あなたのスタンド。今は運転中だしーあ、ホテルに着いたら私の部屋に寄って行く?それなら、誰か他のスタンド使いに見られる心配がないし。」
「ルナ、君は、夜に男を部屋に入れるのがどんな意味かわかってるのか?」
「え?」
ちょうどその時、車が信号で止まった。
ブチャラティはステアリングに腕をかけ、大きく溜め息をついてルナを見た。
「え、じゃない。男が、好きな女と部屋に二人きりになって、理性がもつはずないだろう。だがまあ、君がもう俺のものになる覚悟を決めたんだったら、むしろ歓迎だ。さっきも言ったが、俺は忍耐強い方じゃあない。喜んで朝まで付き合うぜ。」
「・・・Mi dispiace・・・」
素直に謝る私。
だって、ブローノの目がコワイんだもん・・・
「以前から気になっていたが、ルナは男に対して警戒心がなさすぎる。人を疑うことをしないというか・・・もっと自分が周りにどう見られているのかを自覚しないと、今に襲われるぞ。いくら君がスタンド使いだからと言っても、男の方もスタンド使いってこともあるんだからな。」
「やだ。そのお説教、いとこと同じ。」
もしかして、気が合うのかしら、この二人。
「ルナ・・・」
「いやわかった!わかったから、ブローノ!目がコワイって!」
そんなこんなで、ようやくホテルの前に着くと、ルナはブチャラティにお礼を言って車を降りようとした。
ーーが。
なんとなく、そんな気はしてた、けど。
ブチャラティに素早く引き寄せられ、キスされながら、ルナはそう思った。
少しひんやりとした唇は、優しくて強引でーーーー、頭の芯がしびれてくる。
ほんと、この人は、キスが上手。
気持ちいい。悔しいくらいに。
『俺に愛される覚悟を決めろ。』
愛する覚悟ではなく、愛される覚悟というところが、ブチャラティらしいとルナは思う。
精神の高潔さを感じる。
そして、せつないまでの激しい情熱を。
ルナは本能的に、自分のスタンドに秘められた強大な力を感じていた。
その力の代償としてのーーーー、呪縛も。
もし、この恋が運命なら、この先はーーーー・・・?
ブチャラティと隙間なく唇を重ねながらも、ルナは、心の中の不安を拭いきれずにいた。