第参話
夢小説設定
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零は宵風に触れた
「触れたって平気だよ…だから、ちゃんと壬晴と握手して?」
それでも尚手を見続ける
「もどかしいわ――!!!若いときはくだけない程度に当たっちゃいなさい」
そう言って壬晴と宵風の手を持ち、握手をさせた
「私にはそちらの世のことはわからないし、なんの力にもなれないだろうけど、でももしどうしようもなく苦しくて泣きそうなときはいつでもここにおいでなさい。ぜんぶひっくるめてこの英おばさんが抱きとめてあげる!」
雲平先生と零は唖然
「もうダメだ…幻想が見えるぞ。理解不能だ」
頭を抑えながら言う雲平先生に零は思わず笑った
「後先のことは考えずに今日の出逢いを喜びましょう!ほらあなたも帷さんもお入んなさい!」
「俺は遠慮しときます。お気になさらず続けて下さい」
それだけ言って空を仰いだ
(…綺麗な夜空)
「灰狼衆に仲間入りするのか?それでお前はそれとも宵風が萬天に加わるか?」
「宵風うちに来なよ。ここじゃいろいろ面倒臭いから」
「六条」
「駄目よ壬晴君!無理しないで今晩は泊まっておゆきなさいよ」
「ハナ!いい加減に―――」
「もう!苦しんでる人を助けて何が悪いの!いつものあなたならそうするはずでしょう?」
ハナは宵風の手をとった
「大丈夫よ。宵風君大丈夫」
「やめろ!」
ハナを拒絶し、胸を押さえ込んだ
「禁術気羅の代償か…確かにお前の命を救うには六条に秘術を使わせるしかないんだろうな…」
「違うよ先生宵風は――」
「だが例えそれが人の命を救う様な行為だとしても、秘術を使わせるわけにはいかない」
「折角隠の王になれる人間が居るというのに何故それを否定する…」
「俺が考える隠の王はお前達灰狼衆の定義とは違う。全てに勝る力を持つからこそ、それを行使せず全ての慾を断ち切る使命を負う人間のことだ。独裁者でも救世主でもない。王の力を使わないことこそ王の成すべきこと」
(自分の思っているコトが全てあっているとは限らないんだ…)
軽く雲平先生を睨みながら心の中で思っていた
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