第参話
夢小説設定
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そしてまた陽が昇る
生きていれば必ず見る光景
零はベンチに寄りかかり瞼を閉じている
相澤が何かを喋っているが聞こえない
「そうそう心がわかると何かと楽ですよね」
その言葉に雲平先生は振り返った
「どうしたんですか?」
「気のせいじゃないですよ。雲平先生。あなた達ひとつどころに集まってる割には考えてることがバラバラね!心が読めるのか!?まあそんなものですよ、ふーん…みんな随分重い秘密をお持ちのようね。ひてりは冷静に読心させまいと無心を装っているし、ひとりは今友達と憎悪の間で焦っているし、ひてりは…!?読心出来ない。そして…初めまして六条壬晴君。ふうん…そう……それはみんなには話したくても話せないわねぇ。へえ…幼い頃の記憶も肝心な所があいまいで自分を確立する心が揺らぎっぱなしなのね」
ニィと瞳を歪めながら壬晴を見た
「ふふ。深層心理も読みとれたりするのすごいでしょっ?でも一番知られちゃマズイ心を持ってるのは先生ね。今ここでバラしちゃったらきっと大変なことになっちゃうだろうな~」
雲平先生はその女の首ギリギリでクナイを止めた
「社長!!」
「止めるとわかっていたからよけなかったんですね」
零は荷物をとりに移動した
そのままで居たら眠ってしまいそうだったから
荷物を持って戻ってくるとその場所にはもう居なかった
深い溜息をつき、気配を探し歩き出した
扉を開けて中に入るとただならぬ空気が立ちこめている
零の存在に気付いていない
「あなたはどうなの六条君。かわいそうな人何も教えてくれない人を怒りもせず全てを独りで背負おうとして」
「…なんのこと」
雲平先生の静止を無視した
「私には誤魔化さなくていいのよ。心の奥底のあなたはいつも独りぼっち。誰かを傷つけるのが誰かに嫌われるのが怖いからどうしてそうなってしまったの?だからもう何も無くしたくないのね」
「ちがう…」
「これが…森羅万象の智?心にまで根を張っているのね、使ってみたら?私は別にかまわないわ。そうすれば無くした記憶も取り戻せる。あなたを惑わせる人もいなくなるし嫌われることを恐れる必要もなくなるんじゃない?」
「そんな面倒なことやろうとも思わない…」
平静を装うとしているのに
それを言葉で壊していく
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