第19夜
夢小説設定
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判別が出来ない…
「―――――…」
何かを言った…
人には聞き取れない声の大きさだった
悲しい笑顔だった…
今までにないくらいの…
やはり涙だったのかもしれない
クルッと向きを変え、口を開いた。
「ユウ…何やってんだよ。盗み聞きなんて悪趣味だな~」
影から現れたのは神田ユウ本人だった…
「何で着いてきた?」
「咲の顔が悲しみで満ちてたから…独りにしたくなかった。」
瞳を見て言った神田は本気のようだ。
そんな神田に対して、咲は息を深く吐いた。
「そんなに顔に出てたのか…誓いを忘れてたからな。思い出したのが遅かった。ユウを傷付ける事したんだ…ごめん。別れて下さい」
「何言ってんだよ?意味わかんねェ」
「今はこれしか言えない…ごめん」
咲はそう言いながら泣き崩れた。
神田は拳を握り締めた。
そして、咲に近寄り抱き締めた。
「理由を話てはくれないのか?」
咲を抱きしめる力を強めた。
「私は幸せになっちゃいけないの…だから」
最後まで言える事は無かった。
なぜなら神田の唇によって塞がれたからだ
咲はゆっくり瞼をおろした。
神田は唇をゆっくり離し、言葉を発した。
「咲が好きだ…だから咲が喜ぶ事をしたい…お前が別れて幸せならそれで良い…」
「…俺は幼い頃に一気に両親を失った。私が大切で大好きだった…私が大事にしてるモノは…消える。だから、大切な人は作らないと誓った。これ以上失わない為にも…その人が生きているならそれで良いの」
涙を流しながら言った言葉はとても悲しく辛いモノだった。
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