第18夜
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咲は一歩一歩、近付いた
雨にうたれて全身ビチョ濡れだ
服が肌にくっつき、あまり思い通りに動かない体
雨を吸い込み、重くなっている服
だが、確実に神田に近付いている
「何の用だよ」
怒気が含まれている声
「ユウを…探してたの」
神田の隣に腰を下ろした
神田は眉をピクリと動かした。
「ねぇ、ユウ…まだ俺のこと、ううん、私の事好きでいてくれてる?」
「あぁ…でもお前は…」
「私もユウが好き」
雨の音しか聞こえない
神田はバッと立ち上がった。
そして咲を見た。
咲も立ち上がった。
神田の瞳を見て言った。
「私はユウが好き」
凛としたその瞳…
濡れたような漆黒の瞳に吸い込まれそうだ
「本当か?」
「本当だよ」
微笑むと目尻から涙が零れた。
神田は堪らなく咲を抱き締めた。
「今頃嘘って言っても離してやんねェ―かんな」
「離してくれなくて良いよ。離さないで…ユウ」
神田の背中に腕を回した。
神田はソッと咲を離した
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