第16夜
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手を握り締めると、神田の指が微かに動いた。
「…うっ…、わる…い。」
「ユウ…?死なないでよ?」
「当たり前…じゃねェーか。お前の返事聞くまで…死ねるかよ」
意地悪な微笑みではなく、とても優しい微笑みだった。
「何で、命を代償にしてまで。死期が近くなるって分かってるんでしょ?」
「あぁ。でも、わずかな時間でもお前と居られれば良い」
「…っ馬鹿!その命の代償、俺が受ける」
「馬鹿はどっちだ!そんな無理な事だ「俺の場合無理じゃねェんだよ。」」
「どういう意味だ?」
「…一回寝ろ。傍に着いててやるから。話はその後な」
神田の瞼に手を当てた。
神田は咲の手を握り締め眠った。
(寂しがり屋なのか?からかってやろう)
「皆…大丈夫なのかな?速く戻って一緒に戦わないと…ユウが目を覚ますまで」
そして、神田を見た。
「速く元気になれよな?」
髪を撫でてやる咲の顔は愛おしそうな顔をしていたのは誰も知らない…
「咲…!救助班連れてきた」
「サンキュー…でもな、俺動けないんだよね」
握られている手に視線を移した。
「だから、此処で完璧に治ってない傷治して欲しい。俺もある程度は治したんだけど、ちょっと力使いすぎちまってさ」
救助班の一人が声をあげた。
「分かりました。此処でやりましょう!」
咲は驚いたが、直ぐに目を細めて笑った。
その笑みで周りに居た人は顔を真っ赤にした。
「なぁ、咲…その服装何なんだ?」
「前に説明した世界の服装みたいな者?」
「俺が聞いているんだけど、質問返しか…」
「今救助班が居るだろ。よーく考えてから口にしてくれ…」
「悪かった…」
「まぁ、良いんだけど」
視線を神田に戻すと既に治療は終わっていた。
「有難うな…」
「あっ、いえ///」
「失礼しますッ///」
救助班は顔を赤くして去って行った。
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