第15夜
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仲間が居る所にたどり着いた咲
息切れはしていなかった。
そこに、一つの声が響いた。
それは、今の咲達にとって天国の声…
「あるよ。出口だけならね。出口ならあるよ少年」
嫌、これから地獄に落ちる準備とでも言うんだろうか。
ゆっくりゆっくり、地獄に落ちていく…
その男からは殺気が出ている。
それにいち早く気付いたのは神田と咲だ。
「ユウ、気付いてるか?」
咲の言葉に神田は頷いた。
うっすらだが、確かに殺気を出している。
相当、気を探っていないとわからないだろう。
戦いの経験が豊富な神田と、敏感で強い咲には通用しない…
(この殺気、どこかで…あの時の!)
そう、目の前で僅かな殺気を放っているやつは一度会ったことがあるのだ。
それは…
ティキ・ミック郷。お前だけは忘れないぜ…」
咲は思い出した瞬間どす黒い殺気を放った。
その殺気は誰にも負けない殺気だろう…
ティキ・ミック郷と言われた相手は汗を流し始めた。
アレンはその殺気に震えと脂汗を流した。
そして、ゆっくり口を開いた。
「咲?何言ってるんですか?この人は孤児の流れ者でクロウリーを騙して衣類をとった人ですよ?」
「いいや、この殺気は体が覚えてる。言いたくないが、お前の腕を破壊した奴だ」
喋っているが、目や体からは禍々しい程の殺気…
目はティキ・ミックから微塵もズレていない…
「…咲に覚えてもらってるなんて…嬉しいぜ?」
咲にゆっくり近寄り、頬に触れようとした。
「その手が触れた瞬間お前の命は終わるぜ?」
「全く怖いな~」
妖艶な笑みを浮かべた咲は震えがくるほど美しかった。
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