第12夜
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アレンはゆっくりと瞼を開けた。
「咲…僕は?」
「倒れたんだよ」
「そうなんですか?」
「アレン。俺、江戸に行く。」
「何でですか?」
起き上がり身を乗り出してきた。
「さっき、ラビとリナリーのボロボロの姿が夢に出てきた。リナリーは光に消えた。もの凄く心配なんだ…だから、先に行って待ってる」
「僕を待ってはくれないんですね」
「此処に居たら、皆に迷惑になる。だから、江戸で待ってる。絶対にイノセンスを発動出来るようになって江戸に来てくれ」
「必ず発動出来るようになって、咲を追いかけます」
「ごめんな。有難う」
アレンを抱き締めた。
「いつ行くんですか」
「今日」
「分かりました」
「先に行って戦ってるから…皆を守るから」
左眼に唇を寄せた。
少し驚いているが、直ぐに笑った。
「左眼…本当は痛いんだろ?言えよ…皆、言わないと気付かないぜ」
「咲は気付いてくれたじゃないですか」
笑顔で答えた。
「頑張れ!じゃ、行くな…江戸で会おうぜ」
アレンの腕からすり抜け、バク・チャンに言いに行った。
バク・チャンは笑顔で行ってこいと言ってくれた。
フォーに挨拶をすませ、アジア支部をあとにした。
「飛翔…」
地を蹴り、空高く飛んだ。
翼を羽ばたかせて下を見ると船が見えた
「何でアクマが船引っ張ってるんだ?」
船の中心に向けて急降下した。
ラビから借りたマフラーを手で抑え飛ばないようにした。
船の中心に降り立ち、翼を消した。
船を見渡すと、扉があるのが見えた。
微かな話し声…
その声は聞き慣れている人の声だった。
久しぶりに聞いたその声には涙ぐむには丁度良かっただろう。
そっと、ドアノブに触れると後ろから声がかかった。
「誰?」
「名前が消されたエクソシストです。」
少し悲しい微笑みだった。
「エクソシスト様達は中に居ます。」
首を縦に振り、扉を開けた。
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