第五弾
夢小説設定
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丘をゆっくり登って行く
お墓の前で止まり、花を置き手を合わせた
「何年振りかな…久しぶりに来たよ。今日は許可を貰いに来たんだ。このリングと私の過去を話さないといけない…そして黒蝶家についてもね。時が一刻一刻と近付いている。身勝手な行動でごめんなさい。必ず2人を殺した奴をこの手で葬ってみせる。2人が望んでいる事と信じて…。今日の報告はそれだけ。」
立ち上がって、儚く優しい笑みが見えた
それは雫の弱さが垣間見えた瞬間だった
「2人から学んだ事はとても多かったよ。今はそれがあるから生きていけてる…2人と一緒に死んでた方が良いと何回思ったか…でもね、今はあの時の言葉が凄く嬉しい。逃げて良かったと思う…仲間に会えた事、恭弥に会えた事が大切で何にも変えられない。間違った道を進んでいるかは分からない…でも、これが正しい道だと私は思って進み続ける。間違った道だったら又正せばいい。幾つにも別れた道の前には光が射していると信じて、その道に進むだけ。お父さん、お母さん。今でも会いたくて会いたくて仕方ないよ…でも、頑張ってみる。何度でも立ち上がって、進み続ける。私が私として生きられるようになった時又来るよ…だから、見守ってて」
強く凛とした瞳で墓石に微笑んだ
「じゃあ、もう行くね。お父さん、お母さん」
そして踵を返し、雲雀に向き合う状態になった
「行こッ?恭弥」
その言葉の後、直ぐに雲雀の匂いに包まれた
抱き締められていると気付くのにそんなに時間は掛からなかった
だが、拒否はしなかった
雲雀の体温が気持ち良くて、肩に顔を擦り寄せた
「強がらないでね」
「ん。大丈夫…黒蝶家の事話しても傍に居てくれる?」
「傍に居るよ…」
「なら、大丈夫。帰ろう、並盛に…」
「そうだね」
2人の影は並盛に…
伸びていった
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