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不審に思いながら電話に出た
『琉生~どうして帰ったの』
「僕にも用事がありますから。今から行きましょうか?」
『来て!』
「少し待っていて下さいね」
電話をしまい、地を蹴り駆け出した
寮の中に入り、違う服に着替え血を浴びたコートを洗濯機に入れた
そして走り出した
電話で柾谷に帰らないと一言言い病院の中に駆け込んだ
エレベーターに乗り一息ついた
扉が開いたのと同時に病室に向かって走った
バンと開けると夏樹が飛びついてきた
「少し遅くなりました。夜で静かなので寂しかったんですね」
「ぅん」
「此処では目立ちますから中に入りましょう」
肩に手を置き、支えながら椅子に座らせた
「傍に居ますから大丈夫ですよ。泣きたいときは我慢しないで下さいね」
「うわぁーぁん」
(どんな生活送ってきたんだよ…何をそんなに溜め込んでいるんだよ。吐き出せって)
「泣いたって誰もあなたを咎めたりしません。今まで我慢してた分も泣いて下さい」
「何…でわかるの」
「海堂グループの息子ですし、色々な事を教え込まれたと思いますから…沢山我慢したのでしょう」
「うん…いっぱい」
「きっと兄弟が居たからお二人は頑張れたのでしょう。一人でしたら寂しくて辛くて苦しくて。あなた達二人が支え合ったからこそ今此処に居るんですよ…だから夏樹は涙を流せるんですよ…本当に家が辛くなったら言って下さいね。二人共引き取りますから」
「そしたら…琉生の家が潰されるんじゃ」
「その心配はいりませんよ。潰されるのは僕ではなく海堂グループになってしまいますからね(黒笑)」
黒い笑みを浮かべながら…
「どういうこと?」
「まだ秘密です(笑)」
その微笑みは綺麗で夏樹が顔を赤くしたのは言うまでもない
「琉生の眼鏡って度入ってないね」
「バレてしまいましたね…入ってませんよ」
「とって?」
「時が来たら必ず…」
「えー」
「約束しますよ」
(俺の決心が固まったら)
夏樹の髪を撫でながら優しく微笑んだ
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