堰を切ったように溢れ出る涙





下を向き、顔を膝に乗せた





｢ッ～！ｸﾞｽｯ｣





僅かに漏れる声と震える体





｢昌浩、気がついたか｣





それに暁は肩を震わせ、涙を止めようとする





｢暁、？｣





｢お前が生きてて安心したんだと。泣いてるぜ？｣





｢ッ///｣





泣いていることを言われ、赤くなった暁





自分を思って泣いてくれた暁に嬉しそうに笑う昌浩





天一が昌浩の傍へと向かう





｢天一、移し身をするな｣





暁は自身の顔を隠しながら其方に向かう





｢華表柱念｣





そう暁が呟くと傷が癒えていく





暁は直後がくりと体が崩れた





｢ヤバッ…｣





(立てない…)





｢暁、有難う。大丈夫？｣





｢……｣





何も言わない暁





｢…立てないんだよ｣





拗ねたように言う暁に昌浩は顔を赤くしながら笑った





｢笑うな…青龍｣





名を呼び、目が合う





《何故呼ばなかった》





声に抑揚がない





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