窮奇編
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何言い出してるんだという顔で暁を見る
「殴れ…気が済まない」
「暁、殴れるわけ無いだろ。殴んないからな」
「…もっくんがその気なら、仕方無い。池に飛び込む。殴るか、俺が飛び込むのを見ているか」
「わ、わかったから飛び込むのはやめろ」
そう言って物の怪の姿から十二神将の騰蛇に変わった
暁は立ち上がり瞼を降ろした
手を振り上げた
ぺちん
間の抜けた音が聞こえた
「これで良いだろ」
「思いっ切り殴れって言ったんだ!」
「出来るわけ無い…暁は、救いの言葉をくれた…そんな奴を傷付けるなんて出来ない。今意識がある…呼べ、紅蓮と」
「…ぐ…れ、ん。紅蓮」
震えた唇ではっきりと二回呼んだ
「これからは騰蛇じゃなく紅蓮だ。良いな暁」
「あぁ、紅蓮の優しさは果てしないな」
暁は笑った
優しくふわりと
それに紅蓮も昌浩も赤くなった
紅蓮はその気持ちに気付かない振りをした
昌浩は紅蓮が赤くなったことに苛つきを隠せていない
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