窮奇編
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腕輪にヒビが入った
「暁」
「昌浩、先に行け。もうじき騰蛇も来る…」
「暁を置いてなんかいけないよ!」
「じゃあ、一の姫はどうするんだ?猶予が無いんだ。鳥妖達が窮奇に捧げたらもう…ほら、騰蛇が来た。行け」
騰蛇が昌浩の横に立ち、交互に見ている
「騰蛇、昌浩を連れて先に行け」
「駄目だ。」
「このまま此処に居たら俺がやっている意味がなくなる。これを途中で投げ出したら圭子が死ぬ。わかっているんだったら、行ってくれ。」
「彰子も大切だ。けど、彰子以上に暁が大切なんだよ!」
その言葉に目を見開き、昌浩を見た
「有難う。そう言ってくれる人居なかったから、尚嬉しい」
満面の笑みを浮かべ、口を開いた
「俺も…私も昌浩が大切だよ。騰蛇だって大切だ。私のことはいいから、行ってほしい」
「騒がしいな…ここは私が引き受けよう」
「清明様…また無茶を」
「二倍の負担を体に抱えてる人に言われたくないな」
「…っ、後は任せますよ。半分は終わったので残り半分…では、失礼します。縛」
そう言って踵を返し、昌浩達と共に走り出した
腕輪を手で包み込みながら
「2人に先に言っとく…この腕輪が割れたら、なるべく俺から離れろ。じゃないと困る。」
「「嫌だ」」
「2人して…それは無いんじゃないのか?頼むよ」
「「嫌だ」」
またしても…
「お前等が倒れるのは嫌だ。あの自分は自分ではなくなる…あの姿を見たらお前達は離れていく」
「離れてやるもんか。暁はずっと一緒だ」
「有難う…その言葉一の姫に言ったら喜ぶ」
ピシッ
根を生やしたように昌浩と騰蛇の足が動かなくなった
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